Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

オールメタル管アンプの製作(8)

2022-11-19 18:00:19 | ステンレスシャーシのアンプ

今日は、ようやく音出しができるところまで進みました。

前回までにほぼ配線は終えていましたが、フィードバックの部分がまだ未完成で、サブシャーシにその部分を載せるようにします。

前回の状態は、前段のプレートに供給している電源は、出力段のプレートに接続していました。この部分にトランジスタを使用した電圧調整を兼ねたフィードバック回路を追加します。(全体の回路は後日改めてのせます)

まずはその部分の基板を作成します。

いきなりですが、こんな基板です。

では、この基板をつける前と後の出力の様子を確認したいと思います。

まずはつける前の状態です。この状態は、出力段のプレート(出力トランスのP端子)から前段の回路のプレートに電圧を供給している、超三結の回路になります。1kHzの正弦波を入力端子に加え、オシロは出力トランスのスピーカ端子に接続しています。

この状態では、まだ上下のバランスの悪い正弦波になっています。

次に6L6のプレートと前段のプレートの間に上記基板の回路を挟みます。

トランジスタのコレクタを6L6のプレート、エミッタを前段のプレートに、そしてベースには、47kΩを介してコレクタに接続。半固定抵抗器は、ベースコレクタ間に入れます。そして、半固定抵抗器を調整します。

すると、下記のようにだいぶ正弦波の上下に均整が取れてきました。

まだちょっときれいな波形ではないので、前段の増幅部の回路の定数を少しいじります。6SJ7と6C6の間につけている抵抗を4.3kΩから5.2kΩへ変更し、6SJ7のプレート供給電圧を下げます。そして再び基板の半固定抵抗器を調整します。

すると、今度はだいぶきれいな波形になりました。この時の6SJ7のプレート電圧を測定してみると、なんと32V前後。フィードバック回路のトランジスタにより、エミッタ電圧が調整され、波形を見ながら出力波形を確認し調整することができます。しかも、交流信号はフィードバックされるので、ダンピングファクタも5極管接続にもかかわらずかなり高い状態になります。

ようやく、サブシャーシに基板を取り付けることができましたが、トランスのネジの頭が基板に干渉して本来の取付位置からずらさなくてはならなくなったので、片穴だけでの取り付けになります。

あと、調整中にカップリングコンデンサの具合の悪いことが判明し、黄色のフィルムコンから薄茶色のものに交換しました。黄色のものは、何かの中古機器に入っていたもので、見た目音が良さそうだったので、使って見ましたが接触が悪かったため交換しました。薄茶色のものは、一応イギリス製になります。昔、通称マスタードと言われるMullardのコンデンサを大量に購入した際におまけでもらったものです。ちなみにマスタードは岩手の方に格安で譲ってしまいました。

さてこれで、冒頭の写真にあるように音質確認になります。

音の確認の度に、フィードバック回路の半固定抵抗器を調整し音を決めています。

ついでに球転がしもしてみます。

6L6シリーズの球で5881(6L6WGB)です。

次に6L6GCです。個人的には、このGCがよかったのですが、球の音色の違いを確かめるのもなかなか楽しいものです。

ということで、一応音出しまで出来ましたが、まだ細かいところを触る必要があるので、また次回にしようと思います。

 

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オールメタル管アンプの製作(7)

2022-11-13 18:38:39 | ステンレスシャーシのアンプ

レコードコンサートやらいろいろあって、なかなか手が付けられていなかったのですが、久しぶりにアンプ製作に勤しみました。

以前手を付けてから数週間経過し、どこまでやったかすっかり忘れしていましたので、一度じっくり前回の作業を眺めてみました。

で、ほとんど増幅系の回路にタッチしていなかったことがわかり、今日はここからの作業です。

まず始めに、B電源から、5693や6L6のスクリーングリッドの回路を作成し、その後、5693側の抵抗、コンデンサをつけてから、出力側のカソード抵抗やコンデンサなど大きい部品をつけます。

下記写真はそんな順番に写真を撮ってなかったので、一気にはんだ付けした後の状態です。

上記写真中央あたりに620Ωの抵抗が2個並列接続されていますが、これが6L6のカソード抵抗になりなます。ここは300Ωを1個つけたかったのですが、残念ながら秋葉原で調達することができなかったので、手持ちのものを利用しました。

そして下記写真のように配線がほぼ出来上がりました。

ただ、まだサブシャーシには何も載っていません。ここは、前段の電圧調整とNFBを兼ねた回路の基板が載る予定です。

この後、回路をチェックし電源を入れてみました。

写真はテスターが0Vを指していますが、接続ミスはなく電源を入れることができました。しかし、片方の6L6の接触が悪い。何が原因かすぐにはわからず、ソケットの接触かなと思い6L6をぐりぐりしてみましたが、あまり関係がないようで、6L6を左右入れ替えたりしていると治ったり、また具合悪くなったりと、症状は安定しない。何が原因だろうとじっと回路を確認していてようやく判明しました。なんと、6L6のカソードとカソード抵抗の接続がはんだ付けされていませんでした。6L6のカソード8番ピンから銅線でラグ版に接続するのですが、このラグ版で銅線がはんだ付けされておらず、接触不良を起こしていたようです。

これを修正後、各所の直流電圧を確認してみましたが、大体設計通りで大きな変更は必要なさそうでした。

この後は、NFBの回路を作成が必要ですが、これはユニバーサル基板で作成しますので、また次回にしようと思います。

 

 

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オールメタル管アンプの製作(6)

2022-10-29 18:56:26 | ステンレスシャーシのアンプ

今日は忙しく、あまりアンプに手が付けられませんでしたが、少し作業しました。シャーシの穴をふさぐ蓋を作り、少し配線しました。

まずシャーシの蓋ですが、これは手持ちにあった薄いアルミ板(t=0.8㎜ぐらいか)をカッターナイフで傷つけ、折り曲げることで適当な大きさに切り、ねじ穴をあけて作りました。

角をニッパーで切り、やすり掛けして丸くします。

そして下記写真のように磨きます。

そしていつものように下塗り材のプレサフをスプレーします。

あとはシャーシの色に合わせて色を塗るのですが、一応銀色ですが、シャーシの鏡面のような雰囲気のスプレーではありません。

これをシャーシに取り付けます。

そして、少し配線しました。主にB電源廻りになります。

整流管5T4のカソードから、33Ωの抵抗を介して平滑回路に向かいます。12μFのコンデンサを通して、チョークへ入りチョークの出口で100μFを並列に200μFにしてパイ型フィルタを作っています。5T4のカソードの33Ωは不要だと思いますが、昔、宝塚にあった真空管アンプ工房Valves’ WorldのTossieさんが、好んでこのやり方をしていたのを思い出し、懐かしくなってやってみました。この抵抗の意味は、直熱整流管をコンデンサインプットで使用する場合、あまり大きな容量のコンデンサを直接つなぐのは球の負荷的には良くないようで、抵抗を介して接続するのがよいのと、Tossieさん曰く、何かショートがあった場合に切れるようにフューズの役割も兼ねているとのことです。なので、あまり大きめのW数ではなく小さ目がいいと確か当時は言われていました。と言いつつ手持ちのものは2Wと容量に余裕があり、またコンデンサの容量も12μFと控えめにしています。

そしてB電源の配線(赤色)を行います。

この後、増幅回路の部品の取り付けなどを行うのですが、まずは、カップリングコンデンサのような大きな部品の位置決めなどを行いました。

この後は細かいところの配線になるので、大体の部品の位置をイメージし、キリのいいところで終了しました。

そして夕方、ふと次週のレコードコンサート用のアンプの出力トランスをきれいな方に変更することを思い出し、倉庫にトランスを取りに向かいました。そしてトランスの付け替えを無事終了。

ついでに、NFBの量も少し減らして明日、オフ会でお世話になっている西宮のHさんのところへお邪魔し音の確認をさせていただこうと思っています。

 

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オールメタル管アンプの製作(5)

2022-10-16 18:05:38 | ステンレスシャーシのアンプ

昨日、真空管と内部のラグ版のレイアウトが決定しましたので、今日は少し配線しました。

最初にAC100Vまわりの配線から始めます。

そして次に各真空管のヒータの配線。なるべくケーブルはひとまとめにして配線します。

次にアース母線とB電源の高圧ACの配線、また、メタル管なので、管の外装のメタル部分はアースに落とす必要があります。1番ピンが外装(シールド)になっていると思いますので、これをアース母線につないでいきます。

因みに、1番ピンをアースに落とさないと外装のメタルが電荷をもってしまい、触ったときにビリっと感電します。今まで怖くて試したことはないですが・・・

また、気になっていたボリュームですが、手持ちにOHMITの10kΩのものがありましたので、これをつけようと思います。しかし、米国製のボリュームは、インチサイズで取付穴の大きさが日本製と異なるため、シャーシ側のボリュームを取り付ける穴のサイズを広くします。元々、9㎜弱の穴が開いていましたが、これをやすりで削り、9.5㎜以上に広げます。

作業の写真は撮っていませんが、うまく取り付けることができました。

ただ、入力インピーダンスが10kΩになってしまうので、やわなプリアンプではドライブが厳しい可能性があります。また、つまみの穴も標準の6㎜から拡張する必要があります。これはまた次回に。

余計に開いてしまった穴の蓋も必要です。配線が込み合ってからでは蓋ができなくなる可能性があるので、早めに作成しないと。これもまた次回にしたいと思います。

少しずつ形になってきましたので、今後が楽しみです。

 

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オールメタル管アンプの製作(4)

2022-10-15 21:11:25 | ステンレスシャーシのアンプ

先週は、真空管の配置を検討しましたが、今回はその続きです。

いろいろ検討した結果、下記のような配置に決定しました。

先週検討した2番目の案からさらに、赤い球の5693の配置を変更します。空いた穴は、今度アルミ板でふさごうと思います。

そして中身は、下記のような形になります。

アース母線は、真空管の真ん中に配線し、母線に対してソケットの反対側のネジの部分にラグ版を設置して、G2などのプラス電源の配線に使おうと思います。そして、サブシャーシは結局小さいの1つだけ使うこととしました。なので、6L6のカソード抵抗をメタルクラッドにしてサブシャーシに取り付けようと考えていましたが、手持ちに酸化金属皮膜や、セメント抵抗がありましたので、これらを使用したいと思います。

あと気になるところは、音量調整のボリュームがB型のものしかなく、残念ながら仕方なくこれを使用することとします。

これでようやく配線ができる運びとなりました。次回は配線を始めたいと思います。

 

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