今日は、ようやく音出しができるところまで進みました。
前回までにほぼ配線は終えていましたが、フィードバックの部分がまだ未完成で、サブシャーシにその部分を載せるようにします。
前回の状態は、前段のプレートに供給している電源は、出力段のプレートに接続していました。この部分にトランジスタを使用した電圧調整を兼ねたフィードバック回路を追加します。(全体の回路は後日改めてのせます)
まずはその部分の基板を作成します。
いきなりですが、こんな基板です。
では、この基板をつける前と後の出力の様子を確認したいと思います。
まずはつける前の状態です。この状態は、出力段のプレート(出力トランスのP端子)から前段の回路のプレートに電圧を供給している、超三結の回路になります。1kHzの正弦波を入力端子に加え、オシロは出力トランスのスピーカ端子に接続しています。
この状態では、まだ上下のバランスの悪い正弦波になっています。
次に6L6のプレートと前段のプレートの間に上記基板の回路を挟みます。
トランジスタのコレクタを6L6のプレート、エミッタを前段のプレートに、そしてベースには、47kΩを介してコレクタに接続。半固定抵抗器は、ベースコレクタ間に入れます。そして、半固定抵抗器を調整します。
すると、下記のようにだいぶ正弦波の上下に均整が取れてきました。
まだちょっときれいな波形ではないので、前段の増幅部の回路の定数を少しいじります。6SJ7と6C6の間につけている抵抗を4.3kΩから5.2kΩへ変更し、6SJ7のプレート供給電圧を下げます。そして再び基板の半固定抵抗器を調整します。
すると、今度はだいぶきれいな波形になりました。この時の6SJ7のプレート電圧を測定してみると、なんと32V前後。フィードバック回路のトランジスタにより、エミッタ電圧が調整され、波形を見ながら出力波形を確認し調整することができます。しかも、交流信号はフィードバックされるので、ダンピングファクタも5極管接続にもかかわらずかなり高い状態になります。
ようやく、サブシャーシに基板を取り付けることができましたが、トランスのネジの頭が基板に干渉して本来の取付位置からずらさなくてはならなくなったので、片穴だけでの取り付けになります。
あと、調整中にカップリングコンデンサの具合の悪いことが判明し、黄色のフィルムコンから薄茶色のものに交換しました。黄色のものは、何かの中古機器に入っていたもので、見た目音が良さそうだったので、使って見ましたが接触が悪かったため交換しました。薄茶色のものは、一応イギリス製になります。昔、通称マスタードと言われるMullardのコンデンサを大量に購入した際におまけでもらったものです。ちなみにマスタードは岩手の方に格安で譲ってしまいました。
さてこれで、冒頭の写真にあるように音質確認になります。
音の確認の度に、フィードバック回路の半固定抵抗器を調整し音を決めています。
ついでに球転がしもしてみます。
6L6シリーズの球で5881(6L6WGB)です。
次に6L6GCです。個人的には、このGCがよかったのですが、球の音色の違いを確かめるのもなかなか楽しいものです。
ということで、一応音出しまで出来ましたが、まだ細かいところを触る必要があるので、また次回にしようと思います。