Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

次のアンプに向けた準備、やっと。

2021-08-13 20:06:07 | 自作真空管アンプ

今日は、2回目のワクチン接種。モデルナのワクチンでした。熱でも出ないかと少し期待していましたが、今のところ何にも起こらず明日まで様子見。ところで、ワクチン接種に関して巷にはえらい誤情報があるもんですなあ。一番いやなのは不妊になるとか、そんなこと。こういう情報がうちの奥様の趣味の教室の集まりでも話題になって、娘が打つべきかどうか悩んでいる。あほくさ。ちゃんと厚労省など信頼できるところの情報を確認せよと伝え、ようやく子供たちも接種日が決まったところ。しかし、人のうわさは怖い、正しかろうが間違ってようが、噂の方を信じてしまうのだから。もう少し自分の頭で考えよう。最低でも1回”なぜ”と疑問に思えば、その疑問に対して調査することになるので、盲目的に信じることはなくなるのでは。

ということで、自分は、”なぜ”をできれば2回ぐらいと思っていますが、2回のなぜは結構きついですよ。皆様もお試しください。

 

で、なぜ?っていうのを昨日の結果から考えたのは、昨日のブログをまとめていた時でした。G2の電源の取り方がまずい可能性あるやん、と1回目のなぜで判明。そこで今日は、G2の電源(といっても抵抗でダウンするだけ)を別々の回路にし、再度トライしてみました。

結果は、文句なし。やはり原因はG2の電源の取り方でした。では”なぜ”、G2の電源の取り方に関係しているかというと、G2の電流は、プレート電圧によって変動します。プレート電圧が十分高い時には、G2の電流も一定になっていますが、プレート電圧を下げていくと、プレート電流が減り始める電圧から反比例してG2の電流が増えていきます。プレート電圧がほぼ0になったとき、G2の電流は、プレート電流ほどの電流が流れています。まるでG2がプレートになったようなぐらい。以前、真空管の特性曲線を測定中に気が付いて、恐ろしくなったのですが、G2の電流は、下記の図のようになります。

ちょっと見にくいですが薄い色の曲線がG2の曲線です。上記のようにプレート電圧が低いところで大量にG2に電流が流れていることがわかります。この図は、CZ504Dを測定した図ですが、いろいろな特性曲線を見ても同様の結果になっているので、一般的な5極管はこうなるものだと思います。

で、昨日の実験では、回路の調整により、プレート電圧が極端に低かったりしたこともあり、それにつられてG2の電流が増え、もう片方のG2の電圧が減り、というように、隣の球の影響を受けてうまくいかなかったものと思われます。

ようやく本来の目的である、下記回路でフィードバックがうまくかかるのか、を検証することができました。もちろん結果はYESですが、結構面倒ということがわかりました。

まず、現在の回路は、下記のような回路になっているのですが、この回路のRfbを小さくしていってフィードバックの量を大きくします。

そうすると、スピーカ端子が無負荷時、下記写真のように出力の波形がひずむ。

で、これをちゃんとした波形にするために、プレート電圧の調整およびプレート電流の調整をして波形をひずまないようにします。Rfbを小さくするに従い、こういう調整を行う必要があります。

最終的にはこんな感じでうまく調整は可能です。

結局、Rfbを40kΩにして、スピーカ端子に8Ωを繋いだ時のDFは、ON/OFF法で2.6(@1kHz)となりました。

それにしても、苦労した割にDFが2.6しかないので、もう少しほしい。なぜDFが2.6だけなのか・・・この"なぜ"はもっと検討する必要アリです。ちなみにRfbがない場合のDFは1.5でした。また、トランジスタのCB間に接続されている56kΩを切断した場合は、DFは3.0になりました。どうも3.0以上に増やすのは難しそうです。

ということで、プレート負荷が定電流回路でもちゃんとフィードバックがかかっているが、調整が面倒の割にあまりフィードバックはかからないという結果となりました。

しかし音の方はというと、クリアで艶っぽくいい感じです。出力トランスをNFBのループに入れた場合、NFBを高くかけると雑味が増すように感じるのは、私だけでしょうか。

 

ところで、訂正です。2021/08/10のブログ「次のアンプに向けた準備だけ」で、定電流回路について「厳密には、ちゃんとした定電流回路ではなく」と記載していましたが、よくよく調べると、ちゃんとした定電流回路のようでしたので、この記載を訂正いたします。^^;

 

 

 

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次のアンプに向けた準備、結局

2021-08-12 22:04:57 | 自作真空管アンプ

昨日からの続きです。昨日は、正体不明の矩形波のノイズ?が見られたのですが、原因が判明。なんと、下記、測定器からノイズが出ているようでした。

先日、東京出張で秋葉に寄った際に、店先の客寄せに¥500だか¥1,000だかで売られていたテスターがどうもノイズの発振源のようです。これを外した時に矩形波は出ず、つけると出るので判明しました。ちょうどプレート電圧を測りながらでしたので、ノイズが乗ったのでしょう。あ~、安もんはあきまへんな~!と思いましたが、学生時代に学校で使っていた据え置き型のデジタルマルチメーターでも同じ現象があったような・・・

それ以来、アナログテスターを愛用していましたが、10数年ぐらい前に高電圧で放電させてしまい壊してからは、安物のデジタルテスターを使用しています。今のところホームセンターの¥2-3,000のもので十分役立っています。

で、気を取り直して確認を続けると、ズバッといい波形が取れました。

抵抗値で10kΩほどを負荷にした場合、40Vぐらいしか出力が取れなかったのですが、定電流回路にしたところ、80V近くまで出力をとることができました。下記波形はプローブで1/10にしています。

が、しかし、いい夢は続かないようで、E180Fを2本差して確認したところ、同じ波形は出てこず、プレート電圧も片方は極端に小さくなったり、想定通りの電流にならず出力が出なかったりと、トラブル続き。

で、結局は、定電流回路をやめて抵抗負荷に。左下の”R", ”L"と書いたOSコンの右側の赤い抵抗がそれです。

基板上の可変抵抗を調整し、何とか、動作は安定。最終的には、45でアンプにしました。

いや~しかし、45はいつ聞いてもいい音でなりますね。ぜひ、45を定電流回路の初段で駆動して試したかった・・・。

ところで、うまくいかなかった原因をもう少し頑張って特定したかったのですが、もう時間切れ。とりあえず現象としては、下記です。

  • カソード抵抗にパスコン(OSコン)を入れると発振する。恐らくゲインが高すぎるのでしょう。
  • カソード電流が想定以上に流れるのでスクリーングリッド(G2)の電流がたくさん流れている可能性がある。
  • また、G2電源は、R, L共通の抵抗でドロップしてとっているので、片方の動作がもう片方に影響する。(こいつが原因かもとBlogを書きながら気づく)

と、なんだかG2電源を横着したのがダメだったような可能性があります。他にも原因があるかもわかりませんが、ちょっと落ち着いてじっくり時間をかけて確認していきたいと思います。

今日はとりあえずこれで。

明日は、モデルナの2回目の接種でした。

 

 

 

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次のアンプに向けた準備の続き

2021-08-11 22:36:49 | 自作真空管アンプ

昨日からの続きですが、アンプの実験ステーションに昨日作った実験用の基板を装着しました。

で、E180Fを装着し、電源を入れると出力信号からノイズだか、発振だかが信号に重畳されてる・・・

オシロのスイープ時間をゆっくりにすると、矩形波のような信号が混じっている???

これはいったい何なのか・・・

うまくいくまでには、まだ時間かかりそうです。なかなか難しいですね。

 

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次のアンプに向けた準備だけ

2021-08-10 22:44:23 | 自作真空管アンプ

一昨日(2021/08/08)、「次の真空管アンプ、何しようかな。」のブログで、いつも使っているアンプの実験ステーションの中身を載せましたが、今日はその一部を作成しました。

こいつです。

回路の中身は、300B3C33のアンプの回路で出力管のプレートから初段のプレートへとトランジスタを介してフィードバックをかけている回路がありましたが、この回路に電圧調整回路を入れたものと、初段の球のプレート負荷を抵抗ではなく定電流回路にするため、可変定電流回路(厳密には、ちゃんとした定電流回路ではなくまたそのうち回路を載せようと思います)を入れています。

実験ステーションでいうと、下記の赤丸部分に収める基板になります。

で、出力管ですが、実はまだ・・・何にしようかなと思案中。

とりあえず初段は、300Bアンプでの使用で案外音がよかったE180Fを採用しようとしてます。本基板の回路は、このフィードバック回路が定電流回路を介しても有効かを確認する実験用の基板です。ただしどう確認していいのか自分でもまだよくわかっていない部分がありますが、まあ、DFを測定しちゃんとフィードバックがかかっているか確認するぐらいかな。

ということで、何とかこの連休で何かできるように頑張ろうと思います。

まるで夏休みの工作か宿題ですね~。

 

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エラーコインならぬ、エラー真空管

2021-08-09 22:42:56 | 真空管

世の中には、エラーコインというものがあるそうな。造幣局での硬貨の製造の際、何らかの間違いにより不良品が出てしまい、それが誤って流通してしまった硬貨のことだそう。お金だから当然、チェックも厳しくふつうは流通されないもののため、そのレア度は高く単純なもので数千~数万円、高いものでは100万円にもなるそう。

実は先日、不思議なエラー真空管を発見してしまい、ひょっとしてエラーコインに匹敵する発見か?!なんて、ひそかに期待していたりする(哀れなおっさん)。

2021/05/29の「ブログ1本目の真空管アンプの調整」というブログで、初段の真空管E180Fが不良だった、と書いたのですが、そのE180Fが、どうもエラー真空管のようなのです。どの辺がエラーかというと、管名に本来の型番とは異なるにもかかわらず”6688A”と印刷がされているのです。

はじめは全然気が付かなかったのですが、先日ふとその真空管を眺めていると、E180F(6688、6688A)はヒータが、4,5番ピンなのに対し、エラー管は、3,9番になっているのです。また、中身をよく見ると、5極管であるはずが、3極管の構造になっていました。

写真ではかなり見にくいですが、プレートの真ん中が窪んで、その部分がカソードに密接した、6DJ8のプレートのような形になっています。

他のE180Fは、プレートはのっぺりとしており見た目普通の球。下記は正常なE180Fの写真。

2つを比較してみます。

どうりで、アンプに挿しても動作しないわけですね。このE180Fは、恐らくは60年代の球ですが、今まで流通されず、約60年の時を経て私のところにやってきたという、なんともすごいレア感。どうやって間違えて異なる型番になったのでしょうか。同じラインで製造していて、最後の1個が取り残されてしまい、その球がE180Fの製造ラインに入ってしまったとかでしょうか。

いずれにしてもすごい偶然。これはコレクターの間でもきっと高値になるはず。どなたか、いかがですか。お安くしておきますよ~。なんてね。誰もいらないでしょうね・・・

でも元の球はなんという品番だったんでしょう!?。

 

 

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