ZZ系の四気筒エンジンのチューニングガイドは前回で完成したので、今回はV6エンジンの2GR編になります。
Lotusに搭載される2GRエンジンはFF用のポート噴射インジェクター仕様になります。直噴エンジンには以下の内容は当てはまらないのでご注意下さい。
1、ノーマルエンジンの特性
Evoraに搭載のNAの場合、以下のようなスペックとなるようです。
最高出力:280PS/6,400rpm
最大トルク:35.7kg·m/4,700rpm
圧縮比 10.8:1
ボアxストローク: 94mm x 83mm
最大トルク回転数が高めとなっています。排気量が3.5Lと国産エンジンとしては大きい為、低速でのトルクは十分にある為、特別に低回転型にはチューニングせず、どちらかというと実用ユニットというよりはハイパワーユニットという位置づけのようです。
シリンダーヘッドはボアに対してバルブが大きく、ポテンシャルの高さを期待させます。
吸排気共に連続可変バルブタイミング機構を採用し、幅広い領域でトルクを発揮できます。
開発時のメインターゲットがATの為か、バルブスプリングのレートにあまり余裕は無い様で、シフトダウン時のオーバーレブでロッカーアームが脱落するケースが多々あるようです。オーバーレブにはご注意下さい。
ロッカーアームはピボットとバルブに乗っかっているだけ。バルブジャンプで脱落します。
2、NAでのチューニング
従来型のチューニングの余地があるように感じます。圧縮比12前後、ハイカム化、動弁系の強化で元気なNAエンジンになりそうです。
スリーブの組み込みで97mm程度までボアアップできるようです。その場合、排気量6.4%アップとなります。
GT4向けのCosworthチューンがNAの4.0L、360PSのようです。
90mm程度までストロークアップできると排気量4L仕様になりますが、ストロークアップ用のクランクは今のところ製品化されていないようです。
GRエンジンの系列に4.0Lの1GRがあり、コイツ用のストローカークランクで4.6Lくらいまでいけるようですが、SOHCの中低速型のエンジンとなります。
DOHCヘッド化すればNAで400PS以上も狙えるかも。当社ではやりません…。
3、SCでのチューニング
ピストンが最近のランドが浅い鋳造品の為、棚落ち防止の為に今時見ないレベルで燃料冷却を行っています。その副作用としてサーキット等で高負荷運転が続くと、触媒が過熱、溶解、閉塞しエンジンブローに繋がるケースが良くあるようです。排気ガスの浄化性能向上の為、エキマニに触媒が付いており、ただでさえ排気温度が高い所に未燃焼ガスが供給される為、触媒内部は熱的にかなり厳しい状態である事が容易に想像できます。
エンジンブローの際にシリンダーブロックが損傷、オイルが飛散し赤熱したエキマニに掛かり炎上する事もあるようです。
サーキット走行の機会が多い方は早めに対策を行うことをお勧めします。
そのような弱点もありますが、ECU書き換えのみで25ps前後、ブーストアップにより比較的簡単に60ps程度向上するポテンシャルも持っています。
エンジンのチューニングとしては鍛造ピストンに変更し、ランド高さを高めに設定し耐熱性を高める事と、圧縮比をSCに最適化する事を中心に予算や希望に合わせて施工するのが良いと思います。
純正マフラーは意外とよく出来ており、抜けも悪く無いようです。交換する際にはサイレンサーの内径が純正以上である物を選ぶことをお勧めします。社外品だと抜けと音量(サイレンサー容量)の両立が難しいと思います。
350ps仕様のSC付き車輌にはインタークーラーが付いていません。その為、ノック耐性が低く、吸気温度が上昇すると点火時期を大きく遅角し、パワーが大きく低下します。
最近のEvoraには水冷インタークーラーが付いており、それにより大幅なパワーアップを実現しているので、チューニングもそのような方向で行うのが正解のように思います。
Lotusに搭載される2GRエンジンはFF用のポート噴射インジェクター仕様になります。直噴エンジンには以下の内容は当てはまらないのでご注意下さい。
1、ノーマルエンジンの特性
Evoraに搭載のNAの場合、以下のようなスペックとなるようです。
最高出力:280PS/6,400rpm
最大トルク:35.7kg·m/4,700rpm
圧縮比 10.8:1
ボアxストローク: 94mm x 83mm
最大トルク回転数が高めとなっています。排気量が3.5Lと国産エンジンとしては大きい為、低速でのトルクは十分にある為、特別に低回転型にはチューニングせず、どちらかというと実用ユニットというよりはハイパワーユニットという位置づけのようです。
シリンダーヘッドはボアに対してバルブが大きく、ポテンシャルの高さを期待させます。
吸排気共に連続可変バルブタイミング機構を採用し、幅広い領域でトルクを発揮できます。
開発時のメインターゲットがATの為か、バルブスプリングのレートにあまり余裕は無い様で、シフトダウン時のオーバーレブでロッカーアームが脱落するケースが多々あるようです。オーバーレブにはご注意下さい。
ロッカーアームはピボットとバルブに乗っかっているだけ。バルブジャンプで脱落します。
2、NAでのチューニング
従来型のチューニングの余地があるように感じます。圧縮比12前後、ハイカム化、動弁系の強化で元気なNAエンジンになりそうです。
スリーブの組み込みで97mm程度までボアアップできるようです。その場合、排気量6.4%アップとなります。
GT4向けのCosworthチューンがNAの4.0L、360PSのようです。
90mm程度までストロークアップできると排気量4L仕様になりますが、ストロークアップ用のクランクは今のところ製品化されていないようです。
GRエンジンの系列に4.0Lの1GRがあり、コイツ用のストローカークランクで4.6Lくらいまでいけるようですが、SOHCの中低速型のエンジンとなります。
DOHCヘッド化すればNAで400PS以上も狙えるかも。当社ではやりません…。
3、SCでのチューニング
ピストンが最近のランドが浅い鋳造品の為、棚落ち防止の為に今時見ないレベルで燃料冷却を行っています。その副作用としてサーキット等で高負荷運転が続くと、触媒が過熱、溶解、閉塞しエンジンブローに繋がるケースが良くあるようです。排気ガスの浄化性能向上の為、エキマニに触媒が付いており、ただでさえ排気温度が高い所に未燃焼ガスが供給される為、触媒内部は熱的にかなり厳しい状態である事が容易に想像できます。
エンジンブローの際にシリンダーブロックが損傷、オイルが飛散し赤熱したエキマニに掛かり炎上する事もあるようです。
サーキット走行の機会が多い方は早めに対策を行うことをお勧めします。
そのような弱点もありますが、ECU書き換えのみで25ps前後、ブーストアップにより比較的簡単に60ps程度向上するポテンシャルも持っています。
エンジンのチューニングとしては鍛造ピストンに変更し、ランド高さを高めに設定し耐熱性を高める事と、圧縮比をSCに最適化する事を中心に予算や希望に合わせて施工するのが良いと思います。
純正マフラーは意外とよく出来ており、抜けも悪く無いようです。交換する際にはサイレンサーの内径が純正以上である物を選ぶことをお勧めします。社外品だと抜けと音量(サイレンサー容量)の両立が難しいと思います。
350ps仕様のSC付き車輌にはインタークーラーが付いていません。その為、ノック耐性が低く、吸気温度が上昇すると点火時期を大きく遅角し、パワーが大きく低下します。
最近のEvoraには水冷インタークーラーが付いており、それにより大幅なパワーアップを実現しているので、チューニングもそのような方向で行うのが正解のように思います。