能登半島地震で被災した人たちの2次避難が進められている。16日は能登空港から自衛隊機を使って輪島市鵠巣(こうのす)地区の被災者55人を石川県野々市市に避難させようとしていたが、悪天候のため断念。急きょ大型バスに乗り換え同市の2次避難先へと向かった。
2次避難のため大型バスに乗る避難者。高齢者が多く自衛隊員に手助けされていた=2024年1月16日午前11時43分、石川県輪島市、竹花徹朗撮影
今回、1次避難先の自宅近くにある小学校から来たという森下正行さん(78)は「家はもう住めるような状態じゃない。早く仮設住宅を造ってもらって、輪島に帰ってきたい」と話す。
同じバスで避難してきた丸木秀男さん(78)は「12月31日から風呂にも入れていない。水や電気がないと生活できない。2次避難先では風呂に入りたい」と避難生活の厳しさを語った。
避難者を引率していた石川県庁職員の小石宗明さん(43)は「避難者には高齢者も多く、健康のためにも、関連死を防ぐという意味でも早急に2次避難が必要だと思います」と話していた。 (竹花徹朗) 朝日新聞