石川県は5日、能登半島地震で確認された県内の死者が、同日午後2時現在で94人に、地震後に連絡が取れていない安否不明者は計222人になっていると発表した。 産経新聞
日本パン工業会を通じて被災地に届けられたパンを運搬する自衛隊員(石川県のX公式アカウントから)
元日に発生した能登半島地震で被災者への食料品などの供給が課題となる中、大手パン業者で構成する一般社団法人「日本パン工業会」の取り組みが注目されている。国の要請を受け、地震発生翌日からパンを被災地に輸送。派遣された自衛隊の隊員が運搬する動画がSNSで拡散されると、「迅速な行動」「本当に頭が下がる」などといった感謝の声が続々と寄せられている。 日本パン工業会などによると、国から1月2日に要請を受け、同会が数量などを調整。山崎製パンをはじめ、敷島製パン、フジパンの各社の菓子パンや総菜パンなど約20万個が石川県に届けられているという。 石川県のX(旧ツイッター)の公式アカウント「もっといしかわ」では、山崎製パンから届けられたパンを自衛隊員が運搬する様子を動画で投稿。また、元陸上自衛官でもある自民党の佐藤正久参院議員もXで「ヤマザキパンさん、いつも災害時にご支援ありがとうございます。避難所等に届けます」と今回の動画を添付して投稿するなどSNSで拡散され、Xでは「リアルアンパンマンみたいで素敵」「被災地域ではないけど、ありがとうと言いたい」といった感謝の声が寄せられた。 山崎製パンによると、同社は1月2~5日に計約8万7700個を現地に輸送。平成23年3月に起きた東日本大震災でも被災地へ即座に供給を行っており、グループ全体で約1500万個のパンを届けた。同社は大規模災害時の緊急食糧支援について「被災地への緊急食糧の供給を行うことは、食品企業としての社会的使命」などと公式サイトで説明しており、今回の能登半島地震でも実践した形だ。
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