石川県能登地方を震源とし同県志賀町で震度7を観測した能登半島地震。生存率が大幅に下がるとされる発生72時間が4日午後に迫り、厳しい寒さや断続的な地震の中で、警察や消防、自衛隊などによる懸命な救助作業が続いている。
珠洲市では3日午後、倒壊した住宅から79歳の男性が救出された。
輪島市や珠洲市などでは建物の倒壊も多く救助が遅れ、被害の全容は見えていない。
産経新聞
政府が能登半島地震の被災者支援のために展開しているのが、被災自治体の要請を待たず物資を送る「プッシュ型支援」だ。平成23年の東日本大震災で物資が行き渡らなかった反省を踏まえた支援策で、石川県内の拠点にはすでに食料などが到着し、3日から被災自治体に届き始めた。ただ、過去には被災自治体が対応できず被災者に行き渡らなかった事例もあり、政府主導のきめ細やかな対応が求められる。 「避難が長期化する可能性があり、被災者支援が極めて重要だ。すでに毛布やトイレットペーパーなどを被災地に発送しているが避難所のニーズを把握し、適切な支援を行う」 課題となるのが、物資の輸送ルートの確保だ。被災後も現地入りできるルートが複数確保されていた熊本地震と異なり、能登半島はルートが限られている上、道路が寸断されており、政府高官は「自衛隊が入れず、市街地までは行けても小さな集落までは難しい。熊本地震とは状況が違いすぎる」と指摘する。
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