毎日漁に出かけています。
今日で6日目となり、少し体も慣れてきたところ
読者の方より、
「かなりベテランのように書かれていますが
漁初日は船酔いがひどくて役に立たなかったんじゃないんですか
正直に書いて下さい
こんなに 簡単にブログに書かれると 読む人によっては 漁師が簡単な仕事だと誤解をまねくと思います」
とコメント頂きましたので返答も兼ねて近況を書きたいと思います。
4年目といっても年に10日前後の仕事ですから海の仕事は素人同然です。
ですのでここでは、素人からの視点で思うこと感じたことを書きますのでご了承くださいませ。
ご指摘の通り、漁初日は全くお役に立つことは出来ませんでした。
去年のブログにも書きましたが、毎年初日はどういう訳か波が高く、酷い船酔いになるのが恒例となっています。
私はこれを洗礼(実際に荒波をかぶります)と思って毎年覚悟しています。
今回の船酔いは特に酷く、最初に朝食べたもの出しきった後(この程度ならまだいいです)、
次に胃液(←これ黄色い色してます。)も出し、
この時点になるとかなり苦しく、周りの景色・状況は見えなくなり、この世にこんな地獄があるのかというほどで、
そして今年は胃液の後になんと泡が出て、更に船酔いで苦しいだけなのに何故か涙が両頬をツーっと流れました。
これには私も驚きました。
もうこうなると戦意喪失・・・ どころかもう勘弁してくれーです。
日常生活からは想像を絶する世界でことばではなかなか表現できません。
体重が2kg近く減りました。
船上では当然飲まず食わずで、完全に憔悴し、たとえ気力があっても体はフラフラな状態で、
揺れる船の上を無理して歩こうものなら危険ですので、ただただじっとしていました。
一般的な乗り物酔いとは違い、小型漁船は荒波にもまれ、揺れが大きく、
油断するとアッという間に海に投げ出される可能性があるので無理は禁物です。
これが今年の一日目でした。
そうです。船酔いだけではありません。
海の仕事は危険な面が多々あると思います。
この度、コメントして頂いた読者の方も恐らく海の怖さを良くご存知で、
漁師の仕事を簡単に考えると事故に繋がるというご配慮からの貴重なご意見と受け止めました。
有難うございます。
私が乗せて頂いている漁船は、ベテランの船員2名、船長、そして私の4名です。
私はベテランの方二人に挟まれるようにして仕事してます。
また、船長さんの操舵は船員に負担がかからないよう常に心配りしてくれています。
この条件のお陰様で、これといった大きな怪我や事故無く続けることが出来ているのだと思います。
私が見ていて感心したことは、漁師さんの動きや会話に全く無駄が無いことです。
例えていうならば、平らな石を水面へ水平に投げる遊びがあります。
石は、水上を軽やかに走るように連続してジャンプしていきます。
優美な様です。
漁師さんが海で身につけたこの様は真似しようにも直ぐに出来るものでは無いと思います。
やはり、経験とその仕事に対する思いがあり、漁師さんは漁師さんでいるのだと感じました。
私から見ると、漁師さんは圧倒的な存在なのです。
おっと、もうこんな時間に。
明日も早いのでそろそろ寝ます。
*読者の方よりご指摘がありました、他の船のことについて書いた文は削除いたしました(4/26)。
船長さんとその船の性能・仕様というのでしょうか、これらによって本当に無茶苦茶きついのか、そこそこきついのかに分かれてくると思います。
この仕事は期間限定であることが唯一の救いです。
私は他の船に乗ったこと無いのですが、今乗っている船は非常に恵まれていると思います。