ふんばろう宮城プロジェクト

東日本大震災から発足した「ふんばろう東日本支援プロジェクト」公認団体として2013年4月から活動する復興支援プロジェクト

「あったらいいな」に呼応する支援を模索

2012-07-17 02:10:11 | 活動報告
 「両親が住む仮設団地には高齢者が多く、日々の食料品を買いに行くことすら不便しています。相談に乗ってくれないか」とふんばろう東日本支援プロジェクトへ連絡をくれた山内理恵さん(仙台在住)とお会いしたのは、ちょうど1ヵ月前のことでした。

 ふんばろうでは今年3月末で物資支援は終了(個別案件についてはその状況を直接ヒアリングして対応しています)し、農漁業などの産業復興支援や仮設団地のコミュニケーションの醸成、メンタルケアの活動へと、被災された方のフェーズに合わせて支援内容をシフトしています。
 今回の相談は、高齢者が多い仮設団地(20世帯)で買い物へ行くにも車で15分以上の遠距離であることや車がない世帯も多く“買い物弱者”になってしまっている被災者へのフォローを検討、2つの提案をさせていただきました。①みやぎ生協さんが行っている「個人向け宅配(週1回)」が可能なエリアなので、宅配便の活用②集会所へ「備蓄用のお米・調味料」の支援—です。
 
※右から2番目が千葉会長

 気仙沼市(旧本吉町外尾)にあるはまなすの丘仮設団地へ15日、宮城、岩手を視察に来られた高知新聞社の高橋章郎さん、門田朋三さんとともに「備蓄用のお米・調味料」を届けてきました。
 事前のヒアリングで「調味料などの買い忘れなどもあったりして…」という意見もうかがっていたため、必要最小限の食糧(お米・乾麺)と調味料(醤油、味噌、塩、食油、マヨネーズなど)を集会所へ備蓄用として保管し、買い忘れた方が借用(使った方が後日補充)するという仕組みを提示させていただき、自治会長の千葉一郎さんも快諾してもらいました。「持ち出し用のノートでも作らなくちゃね」と千葉会長。住民同士が自分たちでルールを作って運用していくことがとても大切なことだと思います。

 今回の支援の仕組みにあわせて、非常食の備蓄が追いついていないという状況もあるようです。
▽焦点/非常食、品薄深刻 沿岸部再備蓄に苦慮(河北新報 7/15付)
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/20120715_01.htm
 備蓄をするスペースもない仮設団地の各戸では、集会所(談話室)のスペースを活用していざという時の非常食などを保管しておくことが大切です。そして食料品は消費期限があるため、常に入れ替えが必要になってきます。そんな時に住民の方々が備蓄品をシェアする仕組みは効果があると感じます。(こせきかつや)