ふんばろう宮城プロジェクト

東日本大震災から発足した「ふんばろう東日本支援プロジェクト」公認団体として2013年4月から活動する復興支援プロジェクト

SNSの拡散力と合わせて物流機能が伴った支援のカタチがふんばろうの真骨頂

2014-11-20 11:07:33 | 活動報告
 吐息が白く映りはじめた仙台市内で14日、ふんばろう宮城プロジェクトの第14回ミーティングが開かれました。会場の河北仙販ビル(仙台市青葉区一番町)の会議室には17人のメンバーが集い、直近の活動報告と西條剛央さん(ふんばろう支援基金代表理事)から「ふんばろう東日本支援プロジェクト3.0体制」について説明がありました。
 
 ふんばろう宮城プロジェクトの母体であった「ふんばろう東日本支援プロジェクト」は9月末で解散し、それぞれ運営してきたプロジェクトは独立した団体として支援活動の裾野を広げ、旧ふんばろう東日本支援プロジェクト本部は支援者から寄託された資金管理に特化した「ふんばろう支援基金(一般社団法人)」を設立されました。
 
 西條さんは「ふんばろうは発足当初から、被災された方が自立した生活を送れるまでのお手伝いというスタンスで活動を続けてきた。震災から3年6カ月が過ぎてその目的は果たされたと思う」と解散に至った考えを語りました。西條さんはふんばろう東日本プロジェクトを立ち上げた当初から「このプロジェクトがなくなることが目的」と語っていたことが思い返されます。また、今年6月にメディアコンペティション・ゴールデン・ニカ賞(最優秀賞)を受賞したことについては「僕たちがやってきたことを災害対策に生かしたいという気持ちがあった。過去World Wide Web やWikipediaも受賞した世界的権威のある団体からの最優秀賞をいただいたことや、国内でもベストチーム・オブ・ザ・イヤーを受賞したことをうまく活用して、ボランティアの支援活動では変えられなかったことを、行政を含めて動かしていく力になればよいと思う」と述べました。
 今年8月20日に広島市内で起きた土石流の被害は、死者・行方不明者74人を出す大惨事でした。西條さんは広島県知事に呼ばれて災害対策(被災者への支援)について意見交換をしてきた際、東日本大震災と同じ問題が繰り返されているのを目の当たりにして、震災の教訓は何も広まっていないということを実感したそうです。そして、「震災後の関連死によって約3千人という尊い命が失われた。これは、本来、生きられる命が奪われたということ。国も含めてこのことを真剣に反省した様子はみられない。僕らが持っているノウハウや教訓を全国に伝えていくことがこれからは大事になると思う」と話されました。そうした防災対策の観点から発足させた「スマートサバイバープロジェクト」を軸に、これからの活動を続けていくとのことです。

(ミーティング風景・会議室を無償で提供してくれる河北仙販に感謝)
 「ふんばろうはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)の申し子のようにいわれるが、地元のキーマンがいたから成し得たプロジェクト。南三陸町のさかなのみうら・三浦保志さんとの出会いや宮城支部のメンバーなど地元に精通した方が拠点となって支援物資を必要なところへ必要な分だけ配布してくれた。SNSの拡散力と合わせて物流機能が伴った支援のカタチがふんばろうの真骨頂だ」と締めくくりました。
 
(小学6年生からふんばろうの活動に参加している中川野乃香さんから花束を受けとる西條さん)
 会議終了後、ふんばろう宮城プロジェクトのメンバーから花束と記念品を贈りました。メンバーの中川ひとみさんは「震災後に大変な思いをされた方の力になりたくてふんばろうと出会った。そして同じような志を持った方とたくさんつながることができた。そのきっかけを作ってくれた西條さんに感謝したい」。
 西條さんが立ち上げたふんばろう東日本支援プロジェクトのDNAを受け継ぎ、活動を続けていこうと思います。(こせきかつや)

(左上側2番目の筆者が持っているのがゴールデン・ニカ最優秀賞トロフィー)


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