ふんばろう宮城プロジェクト

東日本大震災から発足した「ふんばろう東日本支援プロジェクト」公認団体として2013年4月から活動する復興支援プロジェクト

あの時の味を思い出す/閖上追悼イベントを応援

2015-03-10 21:48:07 | 活動報告
「あの時と同じ味がした」
 大鍋で煮た具材たっぷりの豚汁は体の芯まで温めてくれる。そして、豚汁をほおばりながら「あの時」のことを思い出す人も少なくない。何もかも津波で流されてしまった被災者へ、せめて胃袋だけでも満たしてやりたいと全国のボランティアが駆けつけてから、もう4年になる。
 
 東日本大震災で被災した沿岸地域の中でも、復興の遅れを感じざるを得ない名取市閖上地区。4度目の「3.11」を目前に控えた8日、閖上復興プロジェクト(代表・佐々木悠輔さん)が企画する「閖上追悼イベント」(今回で3回目)をサポートしようと、豚汁200人分の炊き出しをやってきました。

 震災以降、閉鎖された旧閖上小学校を拠点に行われた閖上追悼イベントは、仮設住宅などで暮らす閖上地区の住民やボランティアが作成した絵灯籠とキャンドルを並べるという取り組みで、犠牲者の鎮魂と一日も早い復興への願いが込められています。11日にはその絵灯篭を同校から日和山までの道なりにつながれます。

 小雨まじりの天候のなか、尚綱学院大の学生たちを中心に一般公募で集まったボランティアをはじめ、被災した閖上地区の住民など約200人が6時間以上かけて2千基以上の絵灯籠とキャンドルを校庭に並べました。花のかたちに並べた絵灯篭はとても美しく、淡い灯火が訪れた被災者の心をあたためたことと思います。
▽<震災4年>募る思い光に託す 名取・閖上(河北新報3/9付)

 ふんばろう宮城プロジェクトではこのほか、仙台市若林区にある荒浜小学校の卒業生らが中心となって開催するイベント「Hope For Project」(3月11日開催)へ簡易トイレ2台のレンタルを支援させていただきました。
 被災エリアは上下水道が未整備で用を足すところがありません。これまでは荒浜小学校の側にあったセブンイレブンを頼っていたのですが、同店も嵩上げ工事に伴い閉店となってしまいました。実行委員長の高山智行さんとは先月の月命日に荒浜地区の慰霊塔へ手を合わせに行った時に出会いました。共通の友人もいたことから、イベントを成功させるために「一番困っていること」の一つだったトイレの支援に結びついたのでした。

 阪神・淡路大震災から20年を刻んだ今年。神戸市で被災された方々は、復興に向かって何をやり遂げ、何を失ったのだろうと考えます。そして、東日本大震災で被災した方々はその教訓をなぞりながら、一刻でも早くもとの生活を取り戻してもらいたい――。
 震災から4年。人々の関心は薄れ、何かしら被災地だけが取り残されているような気持ちに苛まされる昨今、ふんばろう宮城プロジェクトはこれからも被災された方に目を凝らし、自立した生活が送れるようサポートを続けていきます。(こせきかつや)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿