首相は会見中、『間髪をいれず』を正しく『かん、はつをいれず』と
読めず『かんぱつをいれず』と言った。揚げ足をとるつもりはないが首相たるもの、もう少し言葉の意味を、
理解し、言動は他の範となるような姿であってほしい。
安倍首相の誤読や使い方の違いは「云々」を「でんでん」、「背後」を
「せいご」、「画一的」を「がいちてき」など何度も取り上げられて
いるが「募集」と「募る」とは違う意味であると言ったり、「荒らげる」と
「荒げる」の使い方がわからず『荒げる(あらげる)』を連発したり・・・
現代では一部のマスコミでも『声を荒らげる』は『声を荒げる』でも良しと
される場合もあるようだが、『声をあららげる』と『語気をあらげる』の
違いぐらいは理解し使い分けてもらいたいものである。
私もこれをきっかけに出典などを調べてみたが・・・
「間髪」というものがあるわけではなく元々は「間不容髪」という言葉から
非常に狭い空間ということが日本では少しも時間をおかないことを
言うようになり、髪の入る間隙もないほど、間をも空けずにということから
即座に、咄嗟に、すかさず、たちどころに、あっという間になどの意味で
使われていると説明されている。
「間髪を容れず」、「間髪を入れず」両方の使い方として・・・
「いれず」を文字で表す場合は表記としては「容れず」とし、しかし
「容れる」は常用外の読み方なので国語の一般的な使い方としては
「入れず」あるいは平がなで「いれず」と表記することが望ましいと
されているようだ。
『すんでのところで』という意味の『間一髪』と間違えて覚える人も
あるようだがやはり意味をしっかり理解すれば間違うこともなくなると思う。
追い打ちをかけて安倍首相を非難するようだが、首相は昨年、歴史的儀式
である『退位礼正殿の儀』でも「已」と「己」と「巳」の意味と読み方の区別が
できなかったのか「已む=やむ」を正しく読めなかった疑惑が沸騰し、
物議を醸し、その後動画は削除されたなどと報道されている。
議員、閣僚たちの誤読や読み間違え、失言などは数えきれない程沢山あるが、
中でも麻生太郎の誤読は有名であり、低迷をテイマイ、頻繁をハンザツ、
物見遊山をモノミユウザン、未曽有をミゾウユウ、踏襲をフシュウ、前場をマエバ、
所信表明をショトクヒョウメイなどが上げられる。
官僚が作った文章をただ読むだけだから読み違えても仕方がないというのは
とんでもないこと。
自分の責任で発言することなので最低限、自分で読み、内容を理解したうえで
発表、或いは質問に答えなければならないのは当然である。
最近は安倍首相が発言する文章にはルビが振ってあるという。
それはそれでいいとしても意味も解さず読むことが重要な問題への回答と
なるとはなんとも不思議な話である。
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