少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.112
ROUND8 コロナ禍・猛暑下の東京五輪開催の過ち検証編 4
松尾貴史氏コラム◇開閉会式費用は165億円・それであの程度ならばただ腹立たしい
毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。
松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*投稿タイトル付けは、投稿者が行ったものです。
■莫大な金をかけて湯水のように随分と遠慮なく国民の税金がつぎ込まれている
「憲法に緊急事態条項がないから感染症対策ができない」などと、詐欺的な話法でその必要性を主張していた人たちは、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言下でも東京オリンピックは開けるという矛盾をどう説明するのだろうか。開会式の評価は賛否が分かれているようで「意外と良かった」という反応もあるが、ビートたけしさん、デーブ・スペクターさんら酷評する人も多い。どの都市で開催される大会もそうなのだろうが、当地やその国の誇れる文化や歴史を披露するのは当然の演出だろうけれど、今回の開会式はそういうアイテムを羅列してみました、という印象が残った。材木の作業をしている江戸時代の職人らがタップダンスを踊るという場面は、北野武監督作品の「座頭市」のラストの大団円的シーンに似ている。たけしさんは関わっていないのだろうけれど、不思議な気分になった。
入場の楽曲は、世界中でヒットしたゲームの音楽で「LGBTには生産性がない」という政治家の妄言を「正論だ」と持ち上げていた人の作曲だが、そのことは話題にならなかったようだ。飲酒トラブルで暴力事件に関わり、大けがをした人物も大見えを切っていた。過去の事柄を問題視されて開会式の関係者から外れた人は何人もいるが、この線引きはどこにあるのだろうか。この開閉会式の予算は165億円だという。10億円でも「そんなにかかったのか」と思ってしまう印象だったが、そんな莫大(ばくだい)な金をかけてあの程度ならば、湯水のように随分と遠慮なく国民の税金がつぎ込まれていると感じ、ただ腹立たしい。
■各競技の観客はスポンサー?本当にそこにいなくてはならない人だけなのか
大会開会式に先立って、自衛隊のブルーインパルスが空に五輪のシンボルを描いた。片山さつき参院議員がSNSに「ブルーインパルス、素晴らしい!」と書きつつ、それらしき写真を投稿していたが、それは「ALWAYS 三丁目の夕日’64」の中の画像だった。なぜそんなことをしたのか理解に苦しむ。今回は、ひと目見よう、撮影しようと、群衆が建物から街路に出てきて空を見上げていた。聖火リレーの強行もそうだったが「不要不急の外出は避けよ」と言いつつ、なぜ大金をかけて、わざわざ人が集まることをして密を作りたがるのだろうか。大会開催期間中、首都高速道路の通行料金を1000円上乗せするという随分大ざっぱな値上げがされている。しかし、これは世界中から観客が集まることが前提になっていたのではなかったのか。おかげで一般道路は普段混まないようなところで混雑や渋滞が起きているが、一度決めたことは状況が変わっても絶対にやるという文化なのか。夏休みということもあるだろうけれど「オリンピック期間中は東京にいたくない」と、他の地域に逃げる人たちも多い。「県をまたぐ移動は避けてください」との要請も、ここでは逆の作用が起きているのではないか。
茨城県の小学生たちを動員して観戦させるという話があった。ある小学校が保護者に「飲み物を持ち込む際は、スポンサー企業の物のみ。他社のペットボトルの飲み物はラベルをはがすように」と伝えていたという。何のためのそんたくなのか、広告代理店からの通達なのか。極めて異常な発想だ。テレビ中継では、大変な数の人たちが観客席で見ている。「無観客での開催」というのは「金を払って見る観客はいない開催」という意味だったのだろうか。チームメートや大会関係者だけであんなに座席が埋まるとは思えないのだが、どういう人々なのだろうか。政治家や大会組織委員会の関係者の家族や親戚、友人ということはないだろうけれど、スポンサーと「その周辺の人」なのか、代理店の関係者と「その周辺の人」なのか、本当にそこにいなくてはならない人だけなのか、これまた不思議な感じがする。
■IOCそのものがぼったくり集団・五輪詐欺集団、各都民が10万円の詐欺に遭った?
ここからは投稿者の文章/投稿者はコロナ禍の五輪開催に抗議して一切中継は見ないが、ニュースとして眼に入って来る。松尾氏が仰るように、想像以上にかなり”無料”観客が多い。どう見ても、応援の選手だけではなかろう。開会式の評価は人様々だが、日本の特色はアニメとゲームだけなのか? 10数曲もゲーム曲が流れたそうだが、世界へのPRとしてもスポーツとゲーム曲の組み合わせには違和感を持つ(eゲームを五輪種目にしようとの動きがあるが)。開閉会式費用に165億円も掛けるとは尋常ではない。電通やその傘下に流れ、電通は五輪事業とコロナ事業(政府は丸投げ)でボロ儲けし国との癒着を強める。こういうことが顕著なので、五輪は好きになれない。因みにリオ五輪の閉会式にスーパーマリオに扮した安倍首相、いわゆる”アベマリオ”がご出演した。次回開催都市を紹介する、20分程度の「ジャパンタイムショー」だけで12億円も掛かった。ところがリオ閉会式全体の費用は、4億円だったそうだ。いくら現地との物価・人件費などの相違があったとしても・・・日本政府・組織委は電通に支配されている(言い成り)と言っても過言ではない。
そう言えばバッハ会長やコーツ副会長らが泊まっているホテル代は、1人1泊が何と250万円。驚くとともに、世間で言われる「アンタ何様?」と私も思う。非正規雇用やアルバイトは、年収にも及ばない方がいる。大会のだいぶ前から泊まっていたので、期間中で2億円近くか。お・も・て・な・しの意味は、IOCをもてなすことだったのか(皮肉)。当初は組織委が負担する予定だったが、世の中にバレてしまい、やむなくIOC持ちになったそうだ。”ぼったくり男爵”(実際は男爵ではないが)の異名の通りだが、日本は五輪開催のために1.8兆円+αも負担する(大半が税金・都民1人当たり10万円負担=詐欺被害?に遭ったようなものだ)。日本人のお人好し(正しくは日本政府の無能)に乗じた、もはやIOCそのものがぼったくり集団・五輪詐欺集団だ。さて投稿者は一般の方と異なり、コロナ禍の巣篭りは苦にならないが、五輪中継ばかりでストレスが溜まる。
次号/都民の感染者用ホテルが密かに五輪選手感染者用に変えられていた!”バブル崩壊”
前号/日本選手のメダルラッシュ本当の理由は「選手強化費」大幅増加の効果によるもの
ROUND8 コロナ禍・猛暑下の東京五輪開催の過ち検証編 4
松尾貴史氏コラム◇開閉会式費用は165億円・それであの程度ならばただ腹立たしい
毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。
松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*投稿タイトル付けは、投稿者が行ったものです。
■莫大な金をかけて湯水のように随分と遠慮なく国民の税金がつぎ込まれている
「憲法に緊急事態条項がないから感染症対策ができない」などと、詐欺的な話法でその必要性を主張していた人たちは、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言下でも東京オリンピックは開けるという矛盾をどう説明するのだろうか。開会式の評価は賛否が分かれているようで「意外と良かった」という反応もあるが、ビートたけしさん、デーブ・スペクターさんら酷評する人も多い。どの都市で開催される大会もそうなのだろうが、当地やその国の誇れる文化や歴史を披露するのは当然の演出だろうけれど、今回の開会式はそういうアイテムを羅列してみました、という印象が残った。材木の作業をしている江戸時代の職人らがタップダンスを踊るという場面は、北野武監督作品の「座頭市」のラストの大団円的シーンに似ている。たけしさんは関わっていないのだろうけれど、不思議な気分になった。
入場の楽曲は、世界中でヒットしたゲームの音楽で「LGBTには生産性がない」という政治家の妄言を「正論だ」と持ち上げていた人の作曲だが、そのことは話題にならなかったようだ。飲酒トラブルで暴力事件に関わり、大けがをした人物も大見えを切っていた。過去の事柄を問題視されて開会式の関係者から外れた人は何人もいるが、この線引きはどこにあるのだろうか。この開閉会式の予算は165億円だという。10億円でも「そんなにかかったのか」と思ってしまう印象だったが、そんな莫大(ばくだい)な金をかけてあの程度ならば、湯水のように随分と遠慮なく国民の税金がつぎ込まれていると感じ、ただ腹立たしい。
■各競技の観客はスポンサー?本当にそこにいなくてはならない人だけなのか
大会開会式に先立って、自衛隊のブルーインパルスが空に五輪のシンボルを描いた。片山さつき参院議員がSNSに「ブルーインパルス、素晴らしい!」と書きつつ、それらしき写真を投稿していたが、それは「ALWAYS 三丁目の夕日’64」の中の画像だった。なぜそんなことをしたのか理解に苦しむ。今回は、ひと目見よう、撮影しようと、群衆が建物から街路に出てきて空を見上げていた。聖火リレーの強行もそうだったが「不要不急の外出は避けよ」と言いつつ、なぜ大金をかけて、わざわざ人が集まることをして密を作りたがるのだろうか。大会開催期間中、首都高速道路の通行料金を1000円上乗せするという随分大ざっぱな値上げがされている。しかし、これは世界中から観客が集まることが前提になっていたのではなかったのか。おかげで一般道路は普段混まないようなところで混雑や渋滞が起きているが、一度決めたことは状況が変わっても絶対にやるという文化なのか。夏休みということもあるだろうけれど「オリンピック期間中は東京にいたくない」と、他の地域に逃げる人たちも多い。「県をまたぐ移動は避けてください」との要請も、ここでは逆の作用が起きているのではないか。
茨城県の小学生たちを動員して観戦させるという話があった。ある小学校が保護者に「飲み物を持ち込む際は、スポンサー企業の物のみ。他社のペットボトルの飲み物はラベルをはがすように」と伝えていたという。何のためのそんたくなのか、広告代理店からの通達なのか。極めて異常な発想だ。テレビ中継では、大変な数の人たちが観客席で見ている。「無観客での開催」というのは「金を払って見る観客はいない開催」という意味だったのだろうか。チームメートや大会関係者だけであんなに座席が埋まるとは思えないのだが、どういう人々なのだろうか。政治家や大会組織委員会の関係者の家族や親戚、友人ということはないだろうけれど、スポンサーと「その周辺の人」なのか、代理店の関係者と「その周辺の人」なのか、本当にそこにいなくてはならない人だけなのか、これまた不思議な感じがする。
■IOCそのものがぼったくり集団・五輪詐欺集団、各都民が10万円の詐欺に遭った?
ここからは投稿者の文章/投稿者はコロナ禍の五輪開催に抗議して一切中継は見ないが、ニュースとして眼に入って来る。松尾氏が仰るように、想像以上にかなり”無料”観客が多い。どう見ても、応援の選手だけではなかろう。開会式の評価は人様々だが、日本の特色はアニメとゲームだけなのか? 10数曲もゲーム曲が流れたそうだが、世界へのPRとしてもスポーツとゲーム曲の組み合わせには違和感を持つ(eゲームを五輪種目にしようとの動きがあるが)。開閉会式費用に165億円も掛けるとは尋常ではない。電通やその傘下に流れ、電通は五輪事業とコロナ事業(政府は丸投げ)でボロ儲けし国との癒着を強める。こういうことが顕著なので、五輪は好きになれない。因みにリオ五輪の閉会式にスーパーマリオに扮した安倍首相、いわゆる”アベマリオ”がご出演した。次回開催都市を紹介する、20分程度の「ジャパンタイムショー」だけで12億円も掛かった。ところがリオ閉会式全体の費用は、4億円だったそうだ。いくら現地との物価・人件費などの相違があったとしても・・・日本政府・組織委は電通に支配されている(言い成り)と言っても過言ではない。
そう言えばバッハ会長やコーツ副会長らが泊まっているホテル代は、1人1泊が何と250万円。驚くとともに、世間で言われる「アンタ何様?」と私も思う。非正規雇用やアルバイトは、年収にも及ばない方がいる。大会のだいぶ前から泊まっていたので、期間中で2億円近くか。お・も・て・な・しの意味は、IOCをもてなすことだったのか(皮肉)。当初は組織委が負担する予定だったが、世の中にバレてしまい、やむなくIOC持ちになったそうだ。”ぼったくり男爵”(実際は男爵ではないが)の異名の通りだが、日本は五輪開催のために1.8兆円+αも負担する(大半が税金・都民1人当たり10万円負担=詐欺被害?に遭ったようなものだ)。日本人のお人好し(正しくは日本政府の無能)に乗じた、もはやIOCそのものがぼったくり集団・五輪詐欺集団だ。さて投稿者は一般の方と異なり、コロナ禍の巣篭りは苦にならないが、五輪中継ばかりでストレスが溜まる。
次号/都民の感染者用ホテルが密かに五輪選手感染者用に変えられていた!”バブル崩壊”
前号/日本選手のメダルラッシュ本当の理由は「選手強化費」大幅増加の効果によるもの