食品のカラクリシリーズ 焼肉のたれ/調味料
焼肉のたれには大量の糖類や水あめが含まれている
甘い焼肉のたれの正体は果汁ではなく糖分
■「たれ」の甘さは果汁ではなく糖分の甘さ・中身の1/4~1/3が糖類
市販の「焼肉のたれ」が甘過ぎる~焼肉を食べる時にそう感じる人が多いようです。それは、かなりの糖類(糖分)が入っているからです。リンゴ・桃・パイナップル果汁でたれの味を引き立て~と書かれた某社の「焼肉のたれ甘口」は、実際には原材料欄にぶどう糖果糖液糖・醤油・りんご果汁の順で並んでいます。食品は、原材料の重量割合の多い順から表示することになっています。つまり甘さの主体は、あたかも果汁に見せ掛けておいて、その実態はぶどう糖などの糖類なのです。
原材料表示には、「糖類」の割合や重量の記載がされていません。でも容量の1/4~1/3が「糖分」なのです。そんなことから「焼肉のたれ」をたっぷりつけた焼肉は、油断できないのです。市販の焼肉のたれは、表示を見て最初に糖分が書いてあるものは避けましょう。糖分が肉の味の薄さを補い、香辛料で悪臭を分らなくさせています。
流行りのさっぱり味の「塩だれ」でも、還元水あめ・レモン果汁・食塩の順であり、ここでも糖類が一番多いのです。日本人は、脂のサシが入った柔らかい肉が好きです。言い替えれば、“脂たっぷり(サシ)”の牛肉に“砂糖たっぷり”の「たれ」を付けて食べたら、肉とケーキを一緒に食べるようなものです。こんな「たれ」との組合せでは、脂肪と「糖分」の過剰摂取です。
■まずい肉を「たれ」で誤魔化す?
こんなに「たれ」が甘くなった背景には、肉がまずくなったことが関係しています。焼肉店でも、安くて質の悪い肉を使っているからです。場合によっては、別牛の牛脂を注入した「成形肉」かも知れません。
あるいは牛に運動をさせずに、穀物を食べ続けさせます。無理やり太らせることによって脂肪・サシを付けて、肉を柔らかくしています。しかし不健康な牛であるが故に、糞の悪臭がしみ込んでいるのです。そのため肉が一番おいしく感じる塩・胡椒だけでは、まずくて食べられないのです。結局、甘く濃厚な「たれ」に頼らざるを得なくなる構図です。
焼肉は、そう毎日食べるものではないとはいえ、身体への影響力を考えましょう。つまりソースの例でも分かるように、日本の食材には一見分らないまま糖分や脂が大量に混合されているのです。そのため単品では大したことではないと思っても、今後複合的・長期に渡り、ましてや知らずに“摂取”し続けるとやはり危険と言わざるを得ません。
注射器のような100本の針を射ち込んで作る成形肉の霜降り肉
ドロドロ牛脂で作る成形肉のニセモノ・ステーキ肉と焼肉の危険性