少数派シリーズ/経済劣化
スクープ◇各社独自のハイオクガソリンは他社製と混合して販売していたことが発覚
新聞をスキャン/大変見にくくご容赦を
■混合販売にハイオク独自性なしが判明!20年前から行われているが公表せず
毎日新聞6月28日付けのスクープ記事です・投稿者要約/ENEOS・出光昭和シェル・コスモ石油・キグナス石油・太陽石油の石油元売り5社のハイオクガソリンは、従来より各社が独自技術で開発した高品質製品・オリジナルブランドとして販売しているとされていました。しかし実際は、一旦、スタンドに出荷する「前段階の設備(大型貯蔵タンク設備)」で他社製と混合(左図・同じタンクに混ぜられる)され、そこから給油所(ガソリンスタンド)に送られ・販売されていたことが判明しました。20年前から行われており、各社の独自ルートで供給しているとの説明は嘘だったのです。1996年の石油輸入の完全自由化をきっかけに、物流コスト削減を目的に貯蔵タンクを他社と共同使用していたが、公表されていませんでした。高級ガソリンのハイオクついて、ドライバーは各社独自の製品として認識して購入しており、騙した罪は大きいようです。
右図のように各社のブランド名、宣伝する性能を公表しています。ところが給油所のタンクの中は、送られてきた各社ごちゃ混ぜのハイオクだったのです。ENEOSのスタンドの例では、ドライバーは「ENEOSのハイオクは、アクセルを踏んだ時の出だしが他社と違う(実は錯覚だった)」 「給油ランプが点灯していたが、普段、使用している某社ハイオクのガソリンスタンドを走り探した」。このように車好きはハイオクにこだわり、他社と混ざることを嫌っています。しかし元々が混ざったハイオクだったことに、食品偽装と同じだと怒っています。専門家は「ガソリンは見た目や品質の違いが分からないから、ドライバーは性能表示を信じる。それが嘘であり、混合してしまえば性能が各社全く同じと言うことだ。独自の供給体制が取れないなら、独自製品であるかのように宣伝すべきではない」。
■車愛好家「裏切られた」、スタンド所長「お客への説明に汲々」
毎日新聞の取材に、資源エネルギー庁は「独自製品として認識している」と回答。各地の大型貯蔵タンク設備では、2社共用などの証言が続きます。車愛好家は「裏切られた」、スタンド所長も知らず「お客への説明に汲々」としています。知らなかったのはドライバーと給油所だけで、石油製品を扱う大本の関係者には常識だったのだろうと考えます。大手3社の社長らが会長・副会長に就く「石油連盟」は、同新聞の調査に対し、6月、慌ててホームページで一文を削除しました。そこには消費者向けパンフレットを載せてあり、「ハイオクなど各社が独自技術で開発した高品質製品は独自ルートで供給されている」と書かれていました。クルマや工業製品などの他業界でも、自由化や長年続く不景気から、燃費データや性能試験の誤魔化しが多発しています。“工業国ニッポン”は過去のものとなり、地盤沈下、世界から相当離されてしまったのです。政治も経済も、2流・3流に成り下がってしまいました。
スクープ◇各社独自のハイオクガソリンは他社製と混合して販売していたことが発覚
新聞をスキャン/大変見にくくご容赦を
■混合販売にハイオク独自性なしが判明!20年前から行われているが公表せず
毎日新聞6月28日付けのスクープ記事です・投稿者要約/ENEOS・出光昭和シェル・コスモ石油・キグナス石油・太陽石油の石油元売り5社のハイオクガソリンは、従来より各社が独自技術で開発した高品質製品・オリジナルブランドとして販売しているとされていました。しかし実際は、一旦、スタンドに出荷する「前段階の設備(大型貯蔵タンク設備)」で他社製と混合(左図・同じタンクに混ぜられる)され、そこから給油所(ガソリンスタンド)に送られ・販売されていたことが判明しました。20年前から行われており、各社の独自ルートで供給しているとの説明は嘘だったのです。1996年の石油輸入の完全自由化をきっかけに、物流コスト削減を目的に貯蔵タンクを他社と共同使用していたが、公表されていませんでした。高級ガソリンのハイオクついて、ドライバーは各社独自の製品として認識して購入しており、騙した罪は大きいようです。
右図のように各社のブランド名、宣伝する性能を公表しています。ところが給油所のタンクの中は、送られてきた各社ごちゃ混ぜのハイオクだったのです。ENEOSのスタンドの例では、ドライバーは「ENEOSのハイオクは、アクセルを踏んだ時の出だしが他社と違う(実は錯覚だった)」 「給油ランプが点灯していたが、普段、使用している某社ハイオクのガソリンスタンドを走り探した」。このように車好きはハイオクにこだわり、他社と混ざることを嫌っています。しかし元々が混ざったハイオクだったことに、食品偽装と同じだと怒っています。専門家は「ガソリンは見た目や品質の違いが分からないから、ドライバーは性能表示を信じる。それが嘘であり、混合してしまえば性能が各社全く同じと言うことだ。独自の供給体制が取れないなら、独自製品であるかのように宣伝すべきではない」。
■車愛好家「裏切られた」、スタンド所長「お客への説明に汲々」
毎日新聞の取材に、資源エネルギー庁は「独自製品として認識している」と回答。各地の大型貯蔵タンク設備では、2社共用などの証言が続きます。車愛好家は「裏切られた」、スタンド所長も知らず「お客への説明に汲々」としています。知らなかったのはドライバーと給油所だけで、石油製品を扱う大本の関係者には常識だったのだろうと考えます。大手3社の社長らが会長・副会長に就く「石油連盟」は、同新聞の調査に対し、6月、慌ててホームページで一文を削除しました。そこには消費者向けパンフレットを載せてあり、「ハイオクなど各社が独自技術で開発した高品質製品は独自ルートで供給されている」と書かれていました。クルマや工業製品などの他業界でも、自由化や長年続く不景気から、燃費データや性能試験の誤魔化しが多発しています。“工業国ニッポン”は過去のものとなり、地盤沈下、世界から相当離されてしまったのです。政治も経済も、2流・3流に成り下がってしまいました。