少数派シリーズ/政治情勢
統一教会3|安倍元首相は統一教会系総裁へ「敬意を表す」ビデオメッセ・被害助長の恐れ
※日本共産党は「統一協会」と表示している。もともと「世界基督教統一神霊協会」が韓国で設立。2015年に「世界平和統一家族連合」に変更された。見解は、霊感商法や集団結婚式などで社会的批判を浴びてきたカルト集団であることに変わりないため。そもそも宗教団体とは見ていないので、「教会」ではなく「協会」としている。
■カルト統一協会に健全団体の「お墨付き」を与え・被害者団体は「深刻な悪影響」と警鐘
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/安倍晋三元首相が銃撃された事件で、山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で逮捕=は、統一協会(世界平和統一家庭連合)信者の母親が「多額の寄付をして破産させられた」と供述しています。山上容疑者は、安倍氏が統一協会とつながっていると考えて犯行を計画したとされます。安倍氏と統一協会にどんな関わりがあったのか―。統一協会は、洗脳された信者たちが正体を偽って勧誘活動を行うなど「カルト」と呼ばれる反社会的な団体です。先祖の因縁や霊界への恐怖をあおって高額な物品を売りつける「霊感商法」や協会側が一方的に選んだ異性の信者と強制的に結婚させる「集団結婚」が長く社会問題になってきました。統一協会と一体で、共産主義を敵視する政治団体「国際勝共連合」が全国的に反共謀略宣伝を展開してきた歴史があり、現在も自民党など右派の政治家と結び付いています。その中でも、統一協会系の団体との親密さが目立っていた国会議員が安倍元首相でした。
本紙は2006年6月25日付で、統一協会系の「天宙平和連合」(UPF)が全国各地で開いた集団結婚を兼ねた大会(同年5月)に、安倍氏が官房長官の肩書で「祝電」を送った事実を報じました。「祝電をいただいた国会議員」として福岡や広島の会場で紹介されました。山上容疑者は、UPFの集会に安倍氏がビデオメッセージを贈ったことを知って殺意を抱いたとされます。ビデオメッセージは昨年21年9月12日、UPFがオンラインで開いた集会で流れました。安倍氏は、統一協会の開祖・文鮮明(12年に死去)の妻でUPF総裁の韓鶴子の名をあげて「敬意を表します」と持ち上げました。この動きに強い危機感を示したのが、統一協会の被害者救済に取り組む全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)でした。安倍氏あてに公開抗議文を送付し、統一協会が問題のない団体だという「お墨付き」を与え、新たな被害を生むなど「今後、日本社会に深刻な悪影響をもたらす」と警鐘を鳴らしました。
■全国霊感商法対策弁護士連絡会は安倍氏宛てに抗議文提出も受け取りを拒否
しかし、安倍氏の国会事務所は受け取りを拒否。山口県内にある地元事務所の返答もなかったといいます。本紙もこの問題を同月18日付で報じた際、安倍氏の国会事務所にUPFと関わりをもったきっかけなどについて質問しました。統一協会系の団体が開いたイベントに協力し、その活動に賛意を示すことは「道義的に問題があり、活動内容がどうであれ不適切だ」と指摘。その上で、ビデオメッセージを贈った経緯と理由を問いました。安倍氏側は「この件に関してはUPFの事務局に問い合わせてください」と回答を避けました。全国弁連の弁護士らは会見(7月12日)で、山上容疑者の行為を「いかなる理由があろうとも決して許されない」と批判。「統一協会の人的・財産的な被害は世界中で問題になっている。そのことを知れば、近づいてはいけない団体だと分かるはずだ」(紀藤正樹弁護士)と述べ、統一協会やその関連団体の活動に政治家が参加・賛同しないよう改めて求めました。
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/自民党や右翼層は、野党や革新団体、安倍元首相の美化・崇拝に疑念を持つ国民に対し、無礼・非国民と罵る。再三言うが、死者への敬意と生前行った横暴政治とは別に考えるべきだ。投稿者が当初思ったことは、優秀な役人や周辺の者が大勢いて、あれほど多くの被害者・自殺者・破産を起こし社会的問題を忘れるはずがないと思った。どうして安倍氏が統一教会に前のめりになる前に、過去の例を掲げて助言・諫言しなかったのかと疑問を持った。よく考えれば、周りの人間がモノを言えないほど、既に安倍氏・自民党組織・一部の自民党議員が統一教会と「ズブズブの関係」だったことだ。既号のように戦後まもなく、また岸信介首相(当時)から今日まで、自民党という政党が統一教会と合同で「共産主義排除」、統一教会からの「選挙支援」で癒着していたのだ。自民党やメディアは国民に対し、意図的に山上容疑者の蛮行の方向へ向けようとしているが、私達は安倍氏を始めとする自民党と統一教会の過去からの「持ちつ持たれつの蛮行」を糾さなければならない。
次号/統一教会4|松尾貴史氏コラム◇自民党と統一教会「一体ぶり」が日に日に可視化されている
前号/統一教会2|安倍元首相が統一教会を称賛したことは根本的かつ重大な誤り・大失態の極み
統一教会3|安倍元首相は統一教会系総裁へ「敬意を表す」ビデオメッセ・被害助長の恐れ
※日本共産党は「統一協会」と表示している。もともと「世界基督教統一神霊協会」が韓国で設立。2015年に「世界平和統一家族連合」に変更された。見解は、霊感商法や集団結婚式などで社会的批判を浴びてきたカルト集団であることに変わりないため。そもそも宗教団体とは見ていないので、「教会」ではなく「協会」としている。
■カルト統一協会に健全団体の「お墨付き」を与え・被害者団体は「深刻な悪影響」と警鐘
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/安倍晋三元首相が銃撃された事件で、山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で逮捕=は、統一協会(世界平和統一家庭連合)信者の母親が「多額の寄付をして破産させられた」と供述しています。山上容疑者は、安倍氏が統一協会とつながっていると考えて犯行を計画したとされます。安倍氏と統一協会にどんな関わりがあったのか―。統一協会は、洗脳された信者たちが正体を偽って勧誘活動を行うなど「カルト」と呼ばれる反社会的な団体です。先祖の因縁や霊界への恐怖をあおって高額な物品を売りつける「霊感商法」や協会側が一方的に選んだ異性の信者と強制的に結婚させる「集団結婚」が長く社会問題になってきました。統一協会と一体で、共産主義を敵視する政治団体「国際勝共連合」が全国的に反共謀略宣伝を展開してきた歴史があり、現在も自民党など右派の政治家と結び付いています。その中でも、統一協会系の団体との親密さが目立っていた国会議員が安倍元首相でした。
本紙は2006年6月25日付で、統一協会系の「天宙平和連合」(UPF)が全国各地で開いた集団結婚を兼ねた大会(同年5月)に、安倍氏が官房長官の肩書で「祝電」を送った事実を報じました。「祝電をいただいた国会議員」として福岡や広島の会場で紹介されました。山上容疑者は、UPFの集会に安倍氏がビデオメッセージを贈ったことを知って殺意を抱いたとされます。ビデオメッセージは昨年21年9月12日、UPFがオンラインで開いた集会で流れました。安倍氏は、統一協会の開祖・文鮮明(12年に死去)の妻でUPF総裁の韓鶴子の名をあげて「敬意を表します」と持ち上げました。この動きに強い危機感を示したのが、統一協会の被害者救済に取り組む全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)でした。安倍氏あてに公開抗議文を送付し、統一協会が問題のない団体だという「お墨付き」を与え、新たな被害を生むなど「今後、日本社会に深刻な悪影響をもたらす」と警鐘を鳴らしました。
■全国霊感商法対策弁護士連絡会は安倍氏宛てに抗議文提出も受け取りを拒否
しかし、安倍氏の国会事務所は受け取りを拒否。山口県内にある地元事務所の返答もなかったといいます。本紙もこの問題を同月18日付で報じた際、安倍氏の国会事務所にUPFと関わりをもったきっかけなどについて質問しました。統一協会系の団体が開いたイベントに協力し、その活動に賛意を示すことは「道義的に問題があり、活動内容がどうであれ不適切だ」と指摘。その上で、ビデオメッセージを贈った経緯と理由を問いました。安倍氏側は「この件に関してはUPFの事務局に問い合わせてください」と回答を避けました。全国弁連の弁護士らは会見(7月12日)で、山上容疑者の行為を「いかなる理由があろうとも決して許されない」と批判。「統一協会の人的・財産的な被害は世界中で問題になっている。そのことを知れば、近づいてはいけない団体だと分かるはずだ」(紀藤正樹弁護士)と述べ、統一協会やその関連団体の活動に政治家が参加・賛同しないよう改めて求めました。
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/自民党や右翼層は、野党や革新団体、安倍元首相の美化・崇拝に疑念を持つ国民に対し、無礼・非国民と罵る。再三言うが、死者への敬意と生前行った横暴政治とは別に考えるべきだ。投稿者が当初思ったことは、優秀な役人や周辺の者が大勢いて、あれほど多くの被害者・自殺者・破産を起こし社会的問題を忘れるはずがないと思った。どうして安倍氏が統一教会に前のめりになる前に、過去の例を掲げて助言・諫言しなかったのかと疑問を持った。よく考えれば、周りの人間がモノを言えないほど、既に安倍氏・自民党組織・一部の自民党議員が統一教会と「ズブズブの関係」だったことだ。既号のように戦後まもなく、また岸信介首相(当時)から今日まで、自民党という政党が統一教会と合同で「共産主義排除」、統一教会からの「選挙支援」で癒着していたのだ。自民党やメディアは国民に対し、意図的に山上容疑者の蛮行の方向へ向けようとしているが、私達は安倍氏を始めとする自民党と統一教会の過去からの「持ちつ持たれつの蛮行」を糾さなければならない。
次号/統一教会4|松尾貴史氏コラム◇自民党と統一教会「一体ぶり」が日に日に可視化されている
前号/統一教会2|安倍元首相が統一教会を称賛したことは根本的かつ重大な誤り・大失態の極み