魚を大事にしない日本人シリーズ R4-11
ROUND4 秋刀魚は頭に良いのか&ファストフィッシュって何?
Part2 ファストフィッシュと日本人の魚離れ
これでいいの?バカ親対策から給食の骨なし魚が大ヒット
骨なし魚のイメージ
ROUND4の後半は、ファストフィッシュと日本人の魚離れの内容です。「骨なし魚」が大ヒット中、といっても深海魚や軟体動物(魚)ではありません。骨なし魚は、1990年代後半、病院の患者用や老人介護施設などのお年寄用に開発されました。患者や高齢者は、喉に骨が刺さればまさしく命取りです。予め、魚の骨を抜いた事故防止用の“対策魚”だったのです。
人気に火を点けたのが給食で、絶えない“バカ親”からのクレーム対策です。最近の子供は箸使いが下手で注意力も散漫のため、喉に骨を刺してしまいます。すると「子供の喉に骨が刺さった、どうしてくれるのだ!」と、すぐ“モンスター・ペアレント”が職員室に怒鳴り込むそうです。箸使いは家庭の躾の問題で、何でも学校のせいにするバカ親が多過ぎます。
こうしたことがきっかけで、思わぬことから骨なし魚に需要が増え、今ではスーパーでも大人気で年間数百億円の売上があります。多くは切身ですが、秋刀魚や鯵(あじ)など“尾頭付き”の丸々1匹魚も骨なしで出回っています。内臓などの臭い残滓が出ないことから、主婦は大喜びで買います。それでいいのでしょうか?気の毒にも、東南アジアの女性が一本一本ピンセットで骨を抜いているのです。
食品のカラクリシリーズ(詳しい内容)
バカ親達への給食クレーム対策がきっかけで骨なし魚が大ヒット