偽装魚の実態シリーズ 魚卵の偽装 飛びっ子(とびっこ・とびこ)
偽装魚卵名 カペリンの魚卵
回転寿司の飛びっ子は北欧で獲れる飛ばないカペリンの魚卵
軍艦巻きや鱈子おにぎりなど廉価食品はカペリンの卵
■高級ホテル食品偽装でレッドキャビアに飛びっ子が使われた
言うまでもなく、本物の飛びっ子は飛魚(とびうお)の魚卵です。しかし回転寿司店の軍艦巻きなどの飛びっ子ネタは、カペリンの卵です。飛魚の心情としては、海上を飛ばないカペリンの卵が使われてしまい“飛んでもない奴!”と思うでしょうね(オヤジギャグ)。
カペリンとは、柳葉魚(ししゃも)の偽装魚や鱈子(たらこ)・子持ち昆布などの魚卵にも化ける、カナダ・ノルウェー・アイスランドから輸入される“便利な魚?”です。回転寿司店の飛びっ子、弁当チェーンのおにぎりなど廉価食品の魚卵は、カぺリンの魚卵と思ったほうが間違いありません。
高級ホテルの食品偽装が大騒ぎになって、レッドキャビアに飛びっ子が使われていたのです。レッドキャビアは、本来、鱒(ます)の魚卵です。フランス料理やオードブルでは有名でも、飛びっ子をレッドキャビアと呼ぶことは、偽装・優良誤認(実際のものより著しく優良であると思わす表示)とされます。そもそも偽装表示以前の問題として、食べる側は数mm粒の鱒の魚卵と飛びっ子の違いが分からないものでしょうか?
■本物・飛魚のミニ情報/飛魚は最長600mも滑空する
飛魚は胸ビレを広げて、まさしく海上をグライダーのように滑空します。高さは最大5m、距離も最長は600mも飛ぶそうです。回遊魚で、暖流にのって春から夏に掛けて産卵のために南の海から北上します。飛魚は数十種おり、市場に出回るものには30cm以上の本トビウオ・ハマトビウオなどです。九州ではアゴと呼び、アゴの干物で取った出汁がとても美味しいようです。
回転寿司店を始め激安居酒屋・弁当チェーン・ファストフード店・惣菜店など
の安さの秘密は、こういう魚やネタを使っているからです。
偽装魚とは、本物魚の味や食感に似た外国の別種魚や深海魚のことです。