魚を大事にしない日本人シリーズ R4-14
ROUND4 秋刀魚は頭に良いのか&ファストフィッシュって何?
Part2 ファストフィッシュと日本人の魚離れ
日本人の“魚離れ”ではなく本当は家庭における“魚の調理離れ”
農水省の調査では、6割の方が肉類より魚介類のほうが健康によいと回答しています。調査からは、魚を食べたい意識はあっても、実際に食べられていない実態が見えます。専門家は、魚離れといっても魚そのものを避けているのではなく、家庭での「魚の調理離れ」と指摘します。若い親は魚の捌き方や調理方法を知らず、あるいは知っていても忙しさから面倒で調理しないことが原因です。
水産庁が進める魚増進の「ファストフィッシュ作戦」の骨子は、チンして食べる水産加工品ばかりを勧めています。到底、魚調理とは言えず、そんな加工品を親が子供に食べさせれば、その子が親になったら、自分の子供には魚調理をしなくなるでしょう。魚の加工食品化が進むと、「規格魚」と言われる一定の大きさの魚しか採用されなくなり、規格外の小さい魚・大きな魚は捨てられてしまいます。
この作戦による魚の消費量増加は、極めて一時的・限定的と考えられます。それよりも基本的に、美味しい、骨付きの新鮮な魚を調理して食べることを認識させることが、親と水産庁の役目ではないでしょうか!こんな状況では、魚本来の美味しい味が分からない人間が増え、却って「魚離れ」が進むことは間違いないでしょう。
スーパー・弁当店が増えれば同じ大きさの規格魚ばかりが求められる