食品のカラクリシリーズ 居酒屋のホッケ2(インジェクター)/魚介類
ホッケに400本の注射針を射ち込むインジェクターとはどんな機械?
インジェクションで溶液を増量すれば飲食店・水産業者が儲かる図式
写真は鯵の開きです
■インジェクターとはデンマークfomaco社製の食品加工機械
前号では、「ホッケ」などの魚介類に注射針のような機械で、調味料を射ち込むことをお伝えしました。皆様は、ホッケがこんな目に遭っていることなどご存じなかったでしょう?では注射針インジェクターとは、どんな機械なのでしょうか?代表されるのは、デンマークにあるfomaco(フォマコ)社製の、「フィッシュ・鶏肉インジェクター」「畜肉・鶏肉インジェクター」と呼ばれる食品加工機械です。
国内では、(株)タカミ(兵庫県西宮市)が輸入販売しています。ホームページの「製品案内」ページの中段に、仕様・機械写真、肝心な数百本もある針群の拡大写真も載っています。生け花の剣山(けんざん)をひっくり返したような、見るだけでも痛い思いです(笑)。マシンをご覧になれば、インジェクターや魚介類に調味料を射ち込むイメージが分かると存じます。
インジェクション(インジェクター)の写真をご覧になりたい方は、リンクして下さい。魚介類の魚調理が、根本から崩れる思いです。
株式会社タカミ http://www.takami-co.net/
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■居酒屋で“インジェクション・フィッシュ”の見極め方
魚の国・日本も、肝心な食べる人に分からないまま、こんな魚が密かに急拡大中なのです。どうしてこんな機械を導入するかと言えば、魚の下味・調理の手間を省き、味も食品添加物任せ、調味料をブクブク入れて魚を大きく見せる・増量すればカサを稼げる(加工食品にする場合)からです。従って味も本来の美味しい魚そのものの味ではなく、食品添加物の味なのです。
お客様の健康よりも、店の利益増大・手間の省略を図る“儲け主義”を優先する醜い姿です。そもそも調味液の増量(カサの水増し)インジェクションは、ハムの製造から始まり、成形肉(廃牛の肉・端肉を固めたもの、あるいは硬く古い肉に別牛の脂肪だけをインジェクターで注入して、霜降りたっぷりの1枚のステーキ肉・しゃぶしゃぶ肉にする)に応用され、遂に魚介類まで導入されることになってしまいました。“開きの魚”・干物、切身など加工された魚はやめて、秋刀魚などの丸ごと1匹魚なら安全です。
“インジェクション・フィッシュ?”の見極め方をご案内します。年々、巧妙化しているので、100%確実ではありませんが。(1)魚の背骨を剥がして曲げると、骨がすぐ折れる。 (2)身肉が、あまり締まっていない。 (3)魚を真っ二つに切って切り口の部分を曲げると、身肉に注入されていた調味料がポタポタと落ちる、などです。
前号/居酒屋のホッケが旨いのは400本の注射針を射ったから
ハムは30%もの水や添加物を注射針インジェクターで水増し注入する