少数派シリーズ 特設|新型コロナウイルス VOL.139
菅首相の「コロナ・明かりが見え始めた」根拠ない楽観論、危機感欠如はあまりに深刻だ
8月25日記者会見
■国民の実感と大きな落差・尾身氏も苦言、現実を直視せず楽観論を振りまく首相の責任は重大
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/菅義偉政権が緊急事態宣言の対象を21都道府県に広げました。他府県にも拡大し期間延長を決めた8月17日以降も、コロナ感染爆発に歯止めがかからず状況が悪化していることは明白です。ところが菅首相の25日の会見では、危機感が全く伝わりません。踏み込んだ対策を語らない一方、「明かりが見え始めてきている」と「明かり」を3度も口にしました。重症化しても入院できず、自宅で亡くなる人が後を絶たない重大事態に不安を募らせる国民の実感とあまりにかけ離れています。現実を直視せず、楽観論を振りまく首相の責任は重大です。首相会見と同じ日、政府のコロナ対策に助言する専門家会合が開かれ、強い警告が出されました。「重症者数も急激に増加し、過去最大の規模となり、死亡者数も増加傾向」「公衆衛生体制・医療提供体制が首都圏だけではなく他の地域でも非常に厳しくなっており、災害時の状況に近い局面が継続」という指摘です。今後の見通しと対策では「これまでにない災害レベルの状況にあるとの認識での対応」を強調し、「命を守るために必要な行動を」と、かつてない表現で対策の強化を訴えました。尾身茂会長は25日の国会審議で「(首相は)専門家の分析よりやや楽観的な状況分析をされたのでないか」と政府に苦言を呈しました。
菅首相の「明かりが見えた」という発言に、記者からは「いまだに感染のピークも見通せていない。国民には総理と同じ明かりは見えているのか疑問に感じる」と批判が出されたのは当然です。感染拡大が長引く政治責任について、記者から「いつになったら日常を取り戻せるのか」「コロナ対策がきちんと機能しているか」と問われると、菅首相は「危機を乗り越えていくことが私の責任だ」と述べ、自身の責任逃れに終始し、国民の不安にもまともに答えませんでした。自宅療養中の妊婦が入院できないまま出産し赤ちゃんが亡くなるという事態について「痛ましい」と述べたものの、1年以上前から病床確保、臨時の医療機関の増設という課題が提起されながら、まったく進んでこなかったことへの責任については触れませんでした。その一方、「他の国と比較して、死者の数を比べてみると、(政権の対策は成功だと)明らか」と強弁。必要な医療が受けられない現実を全く無視しました。首相会見には切迫感はなく、「災害レベル」との表現もありません。首相の言葉が国民に届いていないことの認識を記者にただされても、「しっかり受け止めて真摯(しんし)に対応していきたい」と原稿の棒読みです。医療体制確保やワクチン接種の推進を力説しましたが、危機的状況に見合っていません。
■医師会や専門家が求める「臨時の医療施設」(野戦病院)の大増設・確保を急ぐ姿勢も不明確
自宅療養者を放置せず安全な医療につなげるために、医師会や専門家が求める「臨時の医療施設」の大増設・確保を急ぐ姿勢も不明確です。医療機関が不足している場合、コロナ対策の特別措置法で国などに臨時施設の提供を義務付けている施策の具体化こそ早急に進めるべきです。ワクチン接種などの「効果」を一面的に強調し、「明かりははっきりと見え始めています」と繰り返したことは、あまりにずれた認識です。ワクチン接種が進んでも変異したデルタ株の猛威に、世界中が苦闘しています。日本も高齢者の感染や高齢者施設のクラスターは増えており、先の専門家会合は「ワクチンを接種した方も含め、市民は、自分や家族を守るためにも外出はなるべく避けて」と戒めています。首相の楽観論は危険です。菅政権の大失政の結果、感染爆発の危険のただ中に置かれた国民に「明かり」などどこにも見えません。長期化する緊急事態宣言で営業自粛に苦しむ飲食業者への持続化給付金の再支給に首相は応じません。国民の命と暮らしを守るための役割を果たさず、根拠のない希望的観測を振りまく首相は無責任と言う他ありません。緊急事態宣言下に東京五輪開催という矛盾したメッセージを出して感染を急拡大させたことを反省すべきです。
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
■投稿者の文章|自公両党はコロナ対策無能者の再任(総裁・首相)を求めている・これが一番の恐怖だ
菅首相は、何をもって「明かりが見え始めた」と言うのだ! 投稿者は毎日、コロナ感染者数などの投稿しているが、とてもや言い難い。関東圏がやや減り始めたが、専門家はピークアウトではなく感染爆発して検査が滞っているからだと言う。一方、関西圏や全国に急激に広がり、重症者・死者が急増していることが恐ろしい。感染しても病院に搬送されず自宅療養中に悪化し亡くなる、本当に医療崩壊したことだ。首相一本槍のワクチン接種も進まず、接種しても感染する”ブレークスルー”も起きている。にも関わらず、この楽観論がオリパラと同様に国民に油断を与える。専門家会合や尾身会長、厚労省アドバイザリーボードの意見を聞かずに、官邸の根拠ない説明を真に受ける首相は有害極まりない。特に問題視したいのは、「他の国と比較して死者数が少ないから対策は成功している」発言。諸外国より死者が少ないのに大騒ぎしている~いわゆる”さざ波発言”で辞任した高橋洋一内閣官房参与と同じ体質だ。医療の現実や日本の医療態勢を全く理解していない。首相も小池都知事も「野戦病院」を作ろうとしないのは、政策の失敗を見せたくないから。国民・都民の命を守ることよりも、己の立場優先。なお野戦病院は特措法で設置が義務付けられているので、この期に及んで作らなければ政治の怠慢になる。そんな無能者を、自公両党は再び首相にと求めている。これが一番の恐怖だ。
次号/140・①コロナ保険が感染拡大で一旦休止②医療費1兆4千億円減少③がん検診17%減
前号/138・ゲンダイ紙◇医療崩壊でも「野戦病院作らず」都の驚くべき理由が「豊富な医療資源がある」
菅首相の「コロナ・明かりが見え始めた」根拠ない楽観論、危機感欠如はあまりに深刻だ
8月25日記者会見
■国民の実感と大きな落差・尾身氏も苦言、現実を直視せず楽観論を振りまく首相の責任は重大
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/菅義偉政権が緊急事態宣言の対象を21都道府県に広げました。他府県にも拡大し期間延長を決めた8月17日以降も、コロナ感染爆発に歯止めがかからず状況が悪化していることは明白です。ところが菅首相の25日の会見では、危機感が全く伝わりません。踏み込んだ対策を語らない一方、「明かりが見え始めてきている」と「明かり」を3度も口にしました。重症化しても入院できず、自宅で亡くなる人が後を絶たない重大事態に不安を募らせる国民の実感とあまりにかけ離れています。現実を直視せず、楽観論を振りまく首相の責任は重大です。首相会見と同じ日、政府のコロナ対策に助言する専門家会合が開かれ、強い警告が出されました。「重症者数も急激に増加し、過去最大の規模となり、死亡者数も増加傾向」「公衆衛生体制・医療提供体制が首都圏だけではなく他の地域でも非常に厳しくなっており、災害時の状況に近い局面が継続」という指摘です。今後の見通しと対策では「これまでにない災害レベルの状況にあるとの認識での対応」を強調し、「命を守るために必要な行動を」と、かつてない表現で対策の強化を訴えました。尾身茂会長は25日の国会審議で「(首相は)専門家の分析よりやや楽観的な状況分析をされたのでないか」と政府に苦言を呈しました。
菅首相の「明かりが見えた」という発言に、記者からは「いまだに感染のピークも見通せていない。国民には総理と同じ明かりは見えているのか疑問に感じる」と批判が出されたのは当然です。感染拡大が長引く政治責任について、記者から「いつになったら日常を取り戻せるのか」「コロナ対策がきちんと機能しているか」と問われると、菅首相は「危機を乗り越えていくことが私の責任だ」と述べ、自身の責任逃れに終始し、国民の不安にもまともに答えませんでした。自宅療養中の妊婦が入院できないまま出産し赤ちゃんが亡くなるという事態について「痛ましい」と述べたものの、1年以上前から病床確保、臨時の医療機関の増設という課題が提起されながら、まったく進んでこなかったことへの責任については触れませんでした。その一方、「他の国と比較して、死者の数を比べてみると、(政権の対策は成功だと)明らか」と強弁。必要な医療が受けられない現実を全く無視しました。首相会見には切迫感はなく、「災害レベル」との表現もありません。首相の言葉が国民に届いていないことの認識を記者にただされても、「しっかり受け止めて真摯(しんし)に対応していきたい」と原稿の棒読みです。医療体制確保やワクチン接種の推進を力説しましたが、危機的状況に見合っていません。
■医師会や専門家が求める「臨時の医療施設」(野戦病院)の大増設・確保を急ぐ姿勢も不明確
自宅療養者を放置せず安全な医療につなげるために、医師会や専門家が求める「臨時の医療施設」の大増設・確保を急ぐ姿勢も不明確です。医療機関が不足している場合、コロナ対策の特別措置法で国などに臨時施設の提供を義務付けている施策の具体化こそ早急に進めるべきです。ワクチン接種などの「効果」を一面的に強調し、「明かりははっきりと見え始めています」と繰り返したことは、あまりにずれた認識です。ワクチン接種が進んでも変異したデルタ株の猛威に、世界中が苦闘しています。日本も高齢者の感染や高齢者施設のクラスターは増えており、先の専門家会合は「ワクチンを接種した方も含め、市民は、自分や家族を守るためにも外出はなるべく避けて」と戒めています。首相の楽観論は危険です。菅政権の大失政の結果、感染爆発の危険のただ中に置かれた国民に「明かり」などどこにも見えません。長期化する緊急事態宣言で営業自粛に苦しむ飲食業者への持続化給付金の再支給に首相は応じません。国民の命と暮らしを守るための役割を果たさず、根拠のない希望的観測を振りまく首相は無責任と言う他ありません。緊急事態宣言下に東京五輪開催という矛盾したメッセージを出して感染を急拡大させたことを反省すべきです。
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
■投稿者の文章|自公両党はコロナ対策無能者の再任(総裁・首相)を求めている・これが一番の恐怖だ
菅首相は、何をもって「明かりが見え始めた」と言うのだ! 投稿者は毎日、コロナ感染者数などの投稿しているが、とてもや言い難い。関東圏がやや減り始めたが、専門家はピークアウトではなく感染爆発して検査が滞っているからだと言う。一方、関西圏や全国に急激に広がり、重症者・死者が急増していることが恐ろしい。感染しても病院に搬送されず自宅療養中に悪化し亡くなる、本当に医療崩壊したことだ。首相一本槍のワクチン接種も進まず、接種しても感染する”ブレークスルー”も起きている。にも関わらず、この楽観論がオリパラと同様に国民に油断を与える。専門家会合や尾身会長、厚労省アドバイザリーボードの意見を聞かずに、官邸の根拠ない説明を真に受ける首相は有害極まりない。特に問題視したいのは、「他の国と比較して死者数が少ないから対策は成功している」発言。諸外国より死者が少ないのに大騒ぎしている~いわゆる”さざ波発言”で辞任した高橋洋一内閣官房参与と同じ体質だ。医療の現実や日本の医療態勢を全く理解していない。首相も小池都知事も「野戦病院」を作ろうとしないのは、政策の失敗を見せたくないから。国民・都民の命を守ることよりも、己の立場優先。なお野戦病院は特措法で設置が義務付けられているので、この期に及んで作らなければ政治の怠慢になる。そんな無能者を、自公両党は再び首相にと求めている。これが一番の恐怖だ。
次号/140・①コロナ保険が感染拡大で一旦休止②医療費1兆4千億円減少③がん検診17%減
前号/138・ゲンダイ紙◇医療崩壊でも「野戦病院作らず」都の驚くべき理由が「豊富な医療資源がある」