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白紙撤回後の新国立競技場もゼネコンおまかせの丸投げ発注、談合・癒着の疑い/東京五輪の危うさR4-3

2021年04月20日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.41
ROUND4 新国立競技場 (白紙撤回後の変更デザイン)編 3
白紙撤回後の新国立競技場もゼネコンおまかせの丸投げ発注、談合・癒着の疑い

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ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年8月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

2,520億円の総工費を要したザハ案の新国立競技場は、意味のないキールアーチの費用が大きく圧し掛かりました。しかし実態はそれだけではなく、上限金額も設定せず、施行するゼネコン(大成建設・竹中工務店・他)に設計から積算まで“丸投げ”する異例の発注をしていたからです。言わばゼネコンに「おまかせ発注」なので、総工費が膨れ上がるのは当然の結果です。JSC(日本スポーツ振興センター)や文科省の当事者能力なさが、ここでも明らかになってきました。ドサクサ紛れの大盤振る舞いです。政治家やオリンピック関係者は、全く国民の税金であることを分かっていません。

1級建築士・建築エコノミストの森山高至氏は、「寿司屋に行って“おまかせ”で頼むようなものだ。最初に1万円以内で握って!と言っておけば、ここまで金額は上がることはなかった。」と言います。通常、公共工事は、発注者が価格の上限を決めます。価格と技術提案の競争により、その枠内で入札によって受注業者が決まります。JSCは、国交省も驚く・国として前例がない、最初から競争入札や金額を定めないまま大成と竹中に決めてしまったのです。私達が家を建てる際、予算を告げずに建てる人はいないでしょう。数千万円の心積もりが、完成したら1億円を請求されたようなものです。

建設関係者は、上限金額を決めずにゼネコンに積算させれば、好き放題にやられてしまうと呆れます。役人という人種は、極めて世間の常識がないのです。ザハ案で設計させていた初期費用45億円(設計や調査費等)は、恐らく戻りません。驚くのは、7契約の落札率のうち5件が100%、残りは99.92%と99.09%です。JSCはたまたまと弁解するが、そんなことあり得えないことで嘘です。JSCは、受注業者との癒着の疑いが濃厚です。公正取引委員会は、今回の件ではありませんが、落札率が100%の場合は、秘密の漏洩が背後にある可能性が考えられると言っています。

さて白紙撤回の新国立競技場でも、高コスト・ゼネコンとの癒着・談合を温存させたまま進むことになるのです。政府は、「総工費の上限を秋までに決め、設計と施工を一体的に選ぶ」と発表しました。言い換えれば、「内定してある施工者と予算額を決め、その施工者に設計から施工まで“丸投げ”の随意契約する。」というものです。随意契約とは、任意の業者と契約することです。しかし通常は、競争入札、かつ設計と施工は分離が原則です。従って今回も、談合による「言い値」で買うことになるのです。大手企業・ゼネコンを儲けさせるスタンスは、白紙撤回前も後も全く変わらないのです。

政府は、キールアーチがなくなった分(工費)を、何らかの形でゼネコンに“恩返し”しなくてはなりません。そのため、どうしても2,000億円台の総工費に持って行きたいのです。その穴埋めを、「東京都の防災拠点にする・テロリストの恐れからセキュリティーを強化する」目的で予算を膨らませようとしています。東京都からも、500億円を拠出させる思惑でしょう。今や政治の道具・ゼネコンの食い物にされる、新国立競技場やスポーツです。アスリートや国民のためを思う、政治家・オリンピック関係者はいないのでしょうか? 大きな理想を掲げた、1964年の東京オリンピックとは雲泥の差です。

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