回転寿司の真相シリーズ239皿目 第3部/回転寿司に行くなら店を選ぼう編
ROUND14 回転寿司の歴史とスタイルの変遷
21世紀型の回転寿司店は高級志向・品質と個性で競い展開し始めた
回転寿司店は、2000年代に入ると個性ある高級店が台頭してきます。若い皆様もこの時代になると、雰囲気がしっかり掴めてくると思います。1990年代には、急激にネタの質が上がったことをお伝えしました。2000年代は、冷凍ものから活魚ネタへ、分厚いネタ、デカネタなどの新しい試みが盛んになってきました。その一方で、前号のようにコストダウンが求められ、偽装魚(本物魚に似た食感の外国産の別魚)を出す店も増えていきます。
お客の欲望は果てしないもので、質が良くてもただおいしい・安いだけでは勝負についていけなくなる店が出始めます。個性のない店舗が、姿を消す世相となってしまいました。高級で居心地が良く、豪華で個性的な店運営が盛んになってきます。回転寿司店の形態ではなく、割烹・ダイニングバーの感さえする店もあります。1皿1貫で千円・中には数千円のネタもあり、一般の寿司店以上の価格設定をしている店も出始めます。
さらには専門家の選定による全国の銘酒を揃えたり、シャリにこだわった握りに、高くても大繁盛を極めています。こうした高級店では、ビジネスの接待も行われているようです。総体的に価格が高く誰でも行ける店ではないので、大幅な展開は見られません。その“希少価値”が、一部の人の人気を保っているのでしょう。回転寿司店はファミリー化が進む一方で、高級志向も高まり、幅が広がりました。随分と様変わりした10~20年です。以上が、大雑把に見た回転寿司の変遷です。
酷い実態は全ての回転寿司店を示すものではありませんが
多くの店で横行しているのも事実です。