11時26分に終点の天竜二俣駅で降車しました。その後の数分間、ゆるキャン車輌はホームに停まったままでしたので、駅に居た観光客がわらわらと集まってきて、撮影したり中を見物したりしていました。運行終了後は、毎回このように、数分間停めて展示状態にしているようで、ホームからだけでなく、連絡踏切から撮る人も居ました。
人気アニメとのコラボ車輌はとにかく一番の客寄せになります。駅に居る間はなるべく見せて公開状態にしておくのが良いです。そのあたりのツボを、天竜浜名湖鉄道さんは大変によく分かっていらっしゃいます。
私自身はもう何度もゆるキャン車輌に乗り、見ていますから、他の車輌のほうに関心がゆきました。ホームの向こうの駐機線の端に、2種の車輌がホームからも見えるように停めてありました。これも展示効果を狙っての配置でしょう。
右の車輌は天竜浜名湖鉄道のTH2100形の通常カラー車輌でしたが、左は令和三年(2021)5月23日に最終運行を行なって引退したTH3000形でした。確か、故障か何かで営業運転が出来なくなって、長らく休車扱いになったあげく、ラストランでも客を乗せないで走ったと聞きました。
このTH3000形が引退したことによって、現在の運行車輌は14輌のTH2100形のみとなり、大半がさまざまなラッピングを施して走っています。ゆるキャン車輌もその1輌で、車体にTH2109の番号が付いているので、TH2100形の9番車だと分かります。
さて、ゆるキャン車輌の発車ベルが鳴りました。乗降扉が閉じられて、駅構内東側の車両基地へと回送されてゆきました。
するすると動き出してホームから出てゆくゆるキャン車輌。
とりあえず、さよならー。・・・実はこの日はもう一回乗る予定でしたから、これでお別れというわけではなかったのでした。
次に乗る列車まで15分ぐらいの余裕があったので、改札口を通って駅舎の外へ出て、上図の巨大なゆるキャンタペストリーが健在であるのを確かめました。天竜二俣駅にこれがまだ懸けてあるということは、他のゆるキャン聖地の駅のパネルやタペストリーもまだあるのだろうな、と思いました。
改札口へ戻った際に撮った、内側の記念撮影用車輌パネル。日付が付くので、記念に撮っておけば、いつ行ったかが分かります。
そのうちに人々が歓声をあげて掛川行きのホームに集まり出したので、何事かと思って振り返ると、ちょうど掛川行きの列車が入ってきたところでした。そのラッピングが、初めて見る「どうする家康」のデザインでした。
まだNHKの放送前でしたが、なかなかの人気でした。待ち構えていた鉄道ファン達約50人ほどがカメラを構え、一般観光客もスマホを片手に車輌を取り巻くようにして集まっていました。
続いて、私もこれから乗る11時46分発の列車が反対側に停まりました。こちらはエヴァンゲリオンのラッピング車輌でしたので、これにも多数のカメラやスマホが向けられていました。
天竜二俣駅は、車輌基地がある関係でダイヤの結節点にもなっており、ここから運行する便、ここで運行を終える便も混じるので、同時刻に上下のホームにそれぞれの車輌が停まる確率が高いそうです。
したがって、色んなラッピング車輌が並ぶ図を撮るには適した場所でもあります。運が良ければ、2つのホームの上下線にあわせて4輌が停まっている絵が撮れたりします。それを狙ってやってくる観光客も少なくないそうです。 (続く)