塗装作業にとりかかりました。最初に薄くサーフェイサーを吹き付けておいてから、劇中車のカラーに近似するミスターカラー37番RLM75グレーバイオレットで本塗装を行ないました。
転輪のゴム部分はポスカの黒で塗りました。
車外装備品や予備履帯などの金属部分、砲塔の機銃は28番の黒鉄色で塗り、木製部分は43番のウッドブラウンで塗りました。
転輪を取り付けました。
履帯を組み付けてゆきました。今回は4分割で作りましたので、まず上部と起動輪巻き付け部、誘導輪巻き付け部を繋ぎ、それから下部を繋ぎました。
パーツの精度が良いため、ズレもなく隙間もなく、キッチリと綺麗に組み合わさって繋がりました。接着剤が固まるまでマスキングテープで仮留めしました。
履帯が左右に仕上がりました。連結式履帯は苦手でしたが、今回のキットの履帯パーツは驚くほどに組み易くて、塗装後の組み付けもスムーズにいきました。ドラゴンやミニアートの履帯よりも楽に組めるアカデミーの履帯パーツです。これでアカデミーへの個人的評価が確実に三段階ぐらいはアップしたと思います。
車体前部の車外装備品や予備履帯の組み付け状況です。
車体後部の車外装備品の組み付け状況です。右フェンダーのボックスの間のS字シャックルやクランクロッドは、劇中車に合わせてジャンクより調達したものです。
ヘッドライトは、キットのパーツだと違和感がありましたので、内部をガンダムマーカーのクロームシルバーで塗った後、レンズ部をウェーブのアイズのパーツに換えて、劇中車のヘッドライトの透明感に寄せてみました。
校章マークは砲塔左右に対称に付けました。モデルカステンの「MGデカール ガールズ&パンツァー デカールVol.5」より長さ8ミリのサイズを選んで2枚使いました。
以上で塗装後の組み立てが完了しました。仕上げにつや消しクリアーを薄く吹き付けました。
側面観です。全体的にシャープな仕上がりで、オモチャ感のにじむタミヤ製品、精密感が強いドラゴン製品と比べると、各所のエッジが効いていてメリハリがあるという感じです。最近は精力的に新製品を出し続けている韓国のメーカーの現在のスタンスはこういうものか、と思わせられる出来です。
最近の製品であるためか、綺麗な雰囲気があります。金型が新しいからランナーパーツも傷や不良が全く無くて、パーツの合いもタミヤ並みのクオリティになっています。
いま、Ⅱ号戦車のおすすめキットを、と問われれば、初心者向けにも、このアカデミー製品を推しても良いと思います。正直言いまして、Ⅱ号戦車でこのレベルならば、同時期に発売されていたⅢ号戦車J型も楽しく作れそうだな、と思ってしまいました。
以上で、最終章第4話の対聖グロリアーナ女学院戦で活躍した黒森峰女学園チームのⅡ号戦車F型が完成しました。製作日数は、2023年11月27日から12月1日までの5日でした。組み立てに3日、塗装および塗装後の組み立てに1日かかりました。
今回のキットはアカデミー製品で、最近に発売された新しいキットです。Ⅱ号戦車F型のキットとしては最も新しいもので、パーツも精度が良く、それでいてパーツ数は初心者でも組み立て易いように抑えられています。組み立てガイドも見やすくて綺麗です。随所にユーザーへの配慮が織り込まれていて、よく考えられた製品だなと感心させられます。これからのⅡ号戦車F型の最適のキットとして評価される日も遠くないでしょう。