漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

標的(8/16) 今時セレンディップ第一王子の野望

2008年05月17日 21時18分16秒 | 第8話/標的
 ウォルポールさん、子供の頃に「セレンディップの3人の王子」という
童話を読んでいました。

 セレンディップは国の名で、地図ではインドの先っぽにある涙形の島国で、
現在はスリランカと呼ばれている場所です。物語は5世紀頃の設定になっているようです。

 その昔話の国の王様に3人の息子があって、長男のバラクラーマ王子は、
心の目で物事を見る事ができ、観察力が鋭い人でした。

 バラクラーマ王子は、父王から国の危機を救う命を受け、
そのために必要なある物を探して、弟二人と旅をしているのですが、
「探さずして、思わぬ発見や幸運を招き寄せる」
「何かを探している時、それとは別の価値のある物が見つかる」
という不思議な力がありました。

 ウォルポールさんもある時、
友達からもらったイタリアのプリンセスの肖像画を入れる額に使う家紋を探していて、
それが載っていた古書が見つかった時、同時にその古書自体が、
古物収集家の自分にとって大変価値がある物だったという経験があったようです。

 その事を肖像画をくれたお友達に説明するために、
serendipity 「セレンディピティ」 
という造語を1754年に作ってしまいました。

恋愛映画の題名から出たと思っていたわ。何年か前に韓国ドラマのDVDを借りに行った時に、
新作の棚に置いてあったのを見た記憶がある。聞き慣れない変な言葉だと思って覚えていたけど。

それも、もしかしたら「セレンディピティ」かもしれませんよ。
お陰でこの話の内容の理解に役立つのかもしれないし。ママン。

しかし、ハリソンをトリストラム・シャンディだと思い、
尻尾を掴もうとした事で、ウォルポール殿にとって芋づる式に見つかるかもしれない、
「他に価値ある物」って何じゃと思うかの、ウサニマ?

ウ~ン、「本当の愛 」かな~?
ウォルポールさん、欲しい「物」を見つける能力はあるみたいだけど。
先週の話からすると、「心の宝物」も探しているみたいだしね。

「愛 」…だってよ。ワハハ!
ゴスヲタオヤジと合う女なんているのかよ?

笑うんじゃないのっ、パンダニムス!
それより自分の事でも心配してなさい!

男女の恋愛とは限らんさ。
― かといって「同性愛」もどうかと思うが…。
何せ「死罪」の時代だったのじゃからな。

ちなみにトリストラム・シャンディ氏の趣味は、
「お絵描き」「ヴィオラ・ダ・ガンバ範奏」です。
明日は中世フランダースの画家、ファン・アイク兄弟の話。



 



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