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だからお願いしますぜ。その時には心の耳を澄ませてちゃんと聞いてやっておくんなせぇ!
作者も去年は、自分で描いた主人公に対して、悪口や貶めるような事を散々言っていましたけど、
それじゃあいけないとモーレツに反省しましたわい。
今週中思ったんですけど、
ルソーさん、「エミール」の中で、「女性の方が身分の高い結婚は道理に反して良くない。」
― ってな事を言っています。
その理由とは、「家族が社会とつながるのは家長を通してであって、家族の身分を決めるのは家長自身の身分だ。
自分より身分の低い女性と結婚すれば、自分の身分を落とさずに妻の身分を高めるが、
逆の場合は自分の地位は高まらずに妻の身分を低める。妻は夫に従うというのが自然の秩序だ。」
― との事だそうです。
「エミール」の方が「ヌーヴェル・エロイーズ」よりも後に書かれた物なのですが、
平民の家庭教師サン・プルーまたはS.G(本名のイニシャル)さんと男爵令嬢ジュリ・デタンジュさんが上手くいかなかったという事と、
こーいった所でルソーさんの思想が連続していたという事なんでしょうか?
そして時代は下って、アンドレ・マスト・ダイで、オスカル様も後を追うようにバスティーユ攻撃で殺されなければならなかったのでしょうか?
身分が社会によって作られて、それがまずいのでなくしてしまい平等になればいいんだ!
…そういう世界となれば、この2カップルは上手く行ったんでしょうか?
作者にはむしろ、そんな大げさでスケールの大きい問題ではなくて、
ただ単に性格の相性の問題だったと思うのですが…。
サン・プルーさんとジュリさんでは、六占星術の土星人と火星人みたいに、
屁理屈こね合い説教し合って、家事が進まない「非前進的相性」だろうし、
オスカル様とアンドレさんでは、オスカル様の貴族で軍人だという事を除いても、元々のプライドが高過ぎる。
かの池田理代子大先生ですら、フランス大革命を乗り越えた後の、
二人の具体的かつ円満な夫婦生活が想像できなかったからなのでは?
― と、恐れ多くも思ってしまうのでした。
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18世紀のカフェは男性が占拠している場所だったんじゃの。
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人生の一発逆転を狙う、今時のプレカリアート男子にとっても、
ルソーの話は納得いかないアリガタメイワクなお説教だろうぜ!
「こっちはそんな事言ってる場合じゃねぇんだよっ!!
逆於玉様っつー最後の希望のともしびを消すなーっ!!!」
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…マリアンヌさんの気持ち、まだ20代だし分らなくはないんだけどね。
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「そんな事してないで、俺っちらのトコへ来りゃあいいのに!」
― だって。
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案外ハリソンさんやウォルポールさんみたいな、カンが鋭いセンチメンタリスト系の人達なのかもしれない。
今日の続きは明日。