車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

一般卓球大会初参加

2015年07月13日 00時14分01秒 | 日記
念願だった一般の卓球大会に初参加してきました。

これには地元卓球連盟の皆さま方をはじめとする様々な方々のご理解とご尽力、ご協力があったからこそです。

この場を借りて御礼申し上げます。



地元の卓球連盟に初めて問い合わせをしたのは今年の初め頃。

それから連盟内でも競技を重ねていただき、まず練習環境づくりにご理解をいただき、さらに実際に車椅子でのプレーヤーが試合に参加するための注意点等も吟味いただいたうえでの今回の参加となりました。

地元の卓球レベルは高いというのは重々承知の上ではありましたが、思っていた以上に高かったので正直引きました(笑)

「僕がこの場にいては申し訳ない」と心から思う瞬間がありました。

卓球関係者なら誰もが知っている超有名人のご家族(インターハイ優勝者?)も参加されていたし、参加されている一般の方々がまぁ見事なプレーをされている。
「学生時代からずっとやってます」的な方々ばかりでそのレベルの高さに圧倒。逆に普段の練習でお会いする「〇年前から始めました」的な方々は誰も参加されていない。その場を目の当たりにしてなるほどそういうことかと理解したのでした。

そんな大会だったからプレー内容も実に濃い。

僕は全5試合をやりました。

なんと1勝4敗。

1勝を上げることが出来たのは実に嬉しかった。

さらには逆転負けを喫するもあと1点で勝つというところまでいった試合もあり、負けてばかりの試合だったけど僕自身はもの凄く気持ちのいい、実に収穫の多い一日となったのでした。

一般卓球のルールと車椅子卓球のルールは1点だけ違いがあります。

それはサーブ。

車椅子選手は座った状態で動きが限られていることもあり、サーブのコースや条件が限定されています。
対して一般の卓球はそういった縛りは全くない。
今回の大会では一般のルールが適用。
それは僕の望んだ形。一般の大会に僕が「出させていただいている」わけだから、それを僕の都合でどうこう言うのは逆にフェアではない、と。持ちえる技術を全部出してもらう、お互いが「楽しく」プレイするためにも縛りを設けるのは良くない。もし手の届かないようなところを狙われるのであればそれはむしろ「そこを狙わないとあいつには勝てない」と思わせたということで、それは僕にとっては嬉しくもあることなのです。

案の定そうしたプレイは多々あったのでこれがまた嬉しかったのでした。

そこをピンポイントに狙えるテクニックを有する選手達の中で自分もプレイさせていただける、これは本当に光栄なことだと思います。

高い技術を持つプレーヤーの中に混ぜていただき、回転量やスピードの強弱も含め様々な球種のボールを前後左右に大きく打ち分けられる、振られるようなゲーム内容はこれまでにないすごく充実したものでした。
だからこそ反省点、課題点などが際立って明確で、またベテランの選手やコーチの方々が僕のプレーを見ていろいろ判断しアドバイスをくださるので今後の練習内容の組み立てなどにもものすごく役立って、まぁこの上なく幸せな時間を過ごせたのでありました。

今回のこの経験を糧として、これからさらなる成長を遂げるためにまた頑張っていきます。

今までよりももっと加速度を上げる自信が持てます。



これまでの車椅子選手として僕はイレギュラーなものだと思います。

でもそこに負い目は全く感じていません。

むしろ自信を持って取り組めています。

「井の中の蛙大海を知らず」という言葉があるけど、車椅子だからと障害者卓球の枠の中だけでおさまっていたのでは本当の「卓球選手」にはなれないのではなかろうかと。
健常者も障害者も関係なく「卓球」選手として同じ舞台に立ち、同じように技術を競い合わなければ「俺らは卓球やってるけどあいつらのはピンポンでしょ」と言われても仕方ない。
僕は一般の方々からも「あいつ上手いじゃん」と言われるプレーヤーになりたい。
そのためには自分の技術向上だけではなく自身のプレーを見てもらう、知ってもらう必要もあるわけで、その上で「あいつ上手いし頑張ってるから応援してやろうか」という話につながっていくんじゃないかなとも思うわけです。

自分がやっていることを理解してほしいのであれば、理解してもらうために自分がどうアクションを起こすかでしょう。

「俺はお前のことをこんなに想っているのにどうして分かってくれないんだ!?」

というのはストーカー行為です。大切なのはコミュニケーション。マスターベーションではありません。


というわけで、また熱く激しく頑張ります。

海外での勝利のために。