瞼を閉じて、あなたと一緒なれて
よかったっておもった
ようやく、やっと息が肺に届いた。
大切なあなたと大事なきみの
いのちと天秤にかければ
どんなことだって、些末なことになった。
胸が音を経てて軋む
もし仮に、あなたにもきみにも二度と会えなくなってしまったら、どうすればいいんだろう。
その瞬間から、なにもかも手遅れになって考えるだけで恐ろしくて、寒気がした。
なんらかの媒体で目に飛び込んだニュースが、二人の寝顔と重なって、いてもたってもいられなくなった。
だから、
瞼を閉じて、あなたと一緒なれて
よかったっておもった
ようやく、やっと息が肺に届いた。
大切なあなたと大事なきみの
いのちと天秤にかければ
今日のことだって、些末なことになった。
どうか、どうもない。平凡な風になれますように。
【おわり】