南の魔女はしらない 2023-03-11 | 物語 (電車で読める程度) 南の魔女がいる島から便りが届いた。吹き抜ける潮風はどこか髪は地を擂り、穢れを纏った漆黒のローブは投げ捨てたかつて子どもたちを守った魔法はいまは己の首輪となり日の出よりも前に這い出して日の入りよりも深い帳にいた太陽のような南の魔女はどこかどなたか存じ上げないか月のような南の魔女に夜波の静けさを届けてくれないかそこで便りは終わっていた。【おわり】