酩酊した頭で僅かによぎった過去
未来、ってなんだろう。
立ち直る、ってなんだろう。
ふと満開に咲く桜の森で、そっと期待を忍ばせた。
あの日は賽を前になげた。
目一杯に全力で投げた。
なにもかもが思い通りいくかは
わからないけど
なにもかもおおよそうまくいくのだと
覚悟した。
桜吹雪が眩しくて
細めた瞼の隙間から
お世話になった方々の眼差しをみつけた。
この人生をまたもう一度繰り返すとすれば、私の一歩は私史上、最も偉大な一歩だし、さらに先に蹴りあげた足先こそ勇気ある一歩なのだ。
だから、まさに繰り返すいまこの瞬間こそ、
【おわり】