児童文学作家を目指す日々 ver2

もう子供じゃない20代が作家を目指します。ちょっとしたお話しと日記をマイペースに更新する予定です。

爪爪

2024-03-12 | 物語 (電車で読める程度)
やけに伸びた親指の爪。
そっと手につつんで隠していた。

いつか父に切ってもらうその日まで

異形の爪をさらしても、「忘れていました」となんとか守ろうとしていたのだった。


約束のときを






そのあと、整った爪をみせてくれた。
「切りましたよ!せんせい!」

笑顔のあなたにいった。
「ごめんな。なにも知らなくて」

はにかんだ笑顔で応えてくれた。


【おわり】