あなたが、めんめと大きな声で叫ぶとき。
とっても悲しくなった。
本当はだいすきなのに
どうして、わたしはあなたにこんなことばばかりあびせかけてるんだ。
あなたはただ新しいことを知りたくて、きらきらした世界に手を伸ばしているだけなのに、いつしか、挑戦する前に、めんめといってしまうようになった。
ごめんね。ごめんなさい。
そんなつもりはなかったのに。
たった10秒前まであなたのことが大切なのに、突き刺すような叫びでわたしはとたんに擂り潰され、簡単にあなたのことを否定してしまった。
本当はいるだけでいいって伝えたいのに、
本当はいるだけでいいよって、いってあげたいのに。
なんて、なんて情けないんだろう。
本当はね、あなたのせいなんかじゃないよ。
あなたが思いっきり遊んだって安全な場所にできなくてごめんね。
あなたがお人形さんをもっていっしょにあそぼって誘ってくれているのに、遊んであげれなくてごめんね。
すぐつかれて横になってしまってごめんね。シャワーで熱い思いをさせてしまってごめんね。なんでこんなんなんだろう。
あなたのことがこんなにもだいすきで、愛おしくて、抱きしめて離したくないって思うのに、どうしたらそれが伝わるんだろう。押し付けがましくてごめん。あなたの人生なんてあなたのものなんだけれど、つまりあなたの親にならせてくれてありがとうってことなんだけれど、上手に言えなくてごめんね。
【おわり】