楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

情報のさばき方

2006-11-21 15:42:12 | 読書
情報のさばき方―新聞記者の実戦ヒント

朝日新聞社

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 この本はさすが現場の人の本。先に朝日新聞と東大共催のシンポジウムで朝日新聞の悪口を書いてしまったが、この東京本社編集局長の本はなかなか迫力がある。私のようにフィールドという雑多な、しかしその中に秩序のある自然の観察・観測をしていると「同じだ!」という場面が多い。
 現場に取材に行く前に仮説を立てろ、しかし予断を持つなというメッセージは私たちの作業と同じである。私がまだ学生だった頃、教授は「現場に行く時は、頭を真っ白にしていけ!偏見を持つな!」と教えられた。その時私は、<そんなこといったら何にも見えないじゃないか?なんか変だぞ>と思ったものである。最も私はその教授が嫌いで反発していたことにもよるのだが。なぜなら、学生がこうではないか、ああではないかと観察をしてくると、いつも「それは偏見だ」といって興奮して否定にかかるその態度が皆に嫌われていたのである。でもよく考えると、仮説を持ち「頭を柔軟にせよ」ということであった。そのことは本格的に研究をするようになって気がついたことである。
新聞記者も同じことをやって、事実を発掘している。ま、どの職業についてもこれは変わらないね。
理論と実験と観察・観測、そこから得られる仮説を帰納と演繹によってまわせ。さすれば真実に近づく。まさに科学の方法であるね。そういえば、朝日新聞に就職が決まっている子がいたんだ。悪口もいってしまったがこんなすごい人もいる。頑張って欲しい。
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