穴 (新潮文庫) | |
小山田 浩子 | |
新潮社 |
本棚で黄ばんでいた文藝春秋を引っ張り出し、連休最終日の午後のひとときに読んだ。雑誌は本と違って余白がなさすぎるので、読み続けるのが疲れ気味。最初の現実世界の描写が細かすぎるのもそれを誘う。でも、読んでいるうちに昔流の速読瞬間把握、流し読みモードへ。場面つかみを優先させる。でも穴にハマったあたりから徐々に現実から離れて此岸と彼岸をいったりきたり?これは何を描写しているのか、夢の世界へ入っていくような。ちょっとゆっくりと字を追う。なにやらちょっとドロドロおぞましのファンタジー?。最後に義祖父の遺体が戻った場面では現実と非現実が入り混じる、未知との遭遇か。老域に入った私としても、登場人物が見えるようで見えない。この著者は若い。その後、何をどう書いているのであろうか。本棚を整理せねばならないので黄ばんだ月刊誌は、これを読んだので古紙回収へ。