ローマ人の物語〈24〉賢帝の世紀〈上〉新潮社このアイテムの詳細を見る |
連休読書 その2
私はこの塩野七生のシリーズを文庫本になってから読んでいる。この夏に久々に発行された。連続して発行されている時は一気に夢中で読むのだが、間が途切れると忘れてしまう。それにしても、ガリア戦記やユリウス・シーザーのあたりは圧倒的迫力であった。
さて、この巻はローマ帝国史上最大の名君といわれたトリアヌスのこと。在位20年。はじめてのローマ出身ではない皇帝。いわば成り上がりもの。しかし、読んでもその人となりがいかほどのものであったか、なかなか伝わってこない。塩野七生もそこを描ききれないことがもどかしいようだ。制度的なことや政策的なことはわかるが、この名君の「人となり」を知りたいのだがね。いかんせん、記録がないという。少々フラストレーション。(中)に期待するか。