先週と大違い 今週は寒い 北に雪降る寒気
2018年11月12日18:40
2018年11月12日18:40
2018年11月11日15時25分
厚生労働省が各分野で卓越した技能を持つ人を表彰する「現代の名工」に、今年は150人が選ばれた。東京都八王子市で織物工場を営む沢井伸さん(68)は、IT大手の米グーグルも注目する織物職人。伝統の技を先端技術にも応用できる腕前が評価された。
古くから織物の生産が続く八王子市で、創業約120年の歴史を誇る沢井織物工場は、先染めで色をつけた数種類の絹糸を使い、織り方も5種類と多様な「多摩織」を生産している。1980年に、国の伝統的工芸品に指定された。
バブル経済が崩壊した90年代、主力の着物が売れなくなった。「受け継がれた技術も、顧客の需要がなければ途絶える」と考え、主力商品を着物からマフラーなどのファッション小物に切り替えた。
ほどなく、デザイン性の高さに有名ブランドが目をつけた。「時代を先取りする商品を」と難しい発注を受けたが、職人としての信条は「『できない』とは言わない」。苦労の末に生み出したマフラーはよく売れた。評判は業界に広まり、他のブランドからも依頼が殺到。有名ブランド10社以上のOEM(相手先ブランドでの生産)を引き受けるようになった。
評判は海外にも響き、2004年にはニューヨーク近代美術館が商品カタログの表紙に、同社製のマフラーの写真を採用した。
そして、グーグルとつながりのある企画会社が、その技術の応用力に注目。14年冬に「電気を通す糸」の開発を要請された。髪の毛より細い銅線がすでに開発されており、課題はその銅線にどうやって強度を持たせるかだった。
提案したのは、複数の糸を組み上げて強いひもにする「組みひも」の技術の応用だ。銅線の周りに何本もの化学繊維を組み合わせることで、銅線が切れにくくなった。この糸は、衣類の袖口にタッチパネルのような機能を持たせ、触るとスマートフォンを操作できる最先端の衣類に使われ、海外で市販されたという。
「流行を追いかけると二番煎じになる。オリジナルのもので勝負したい」。この道50年。仕事への意欲に衰えはない。
2018年11月12日16:36
「使わない銀行口座も、解約が面倒で放置している」という方も多いようですが、長い期間使わないまま銀行口座を残しておくと、お金を引き出す手続きが煩雑になってしまったり、手数料を徴収されたりする場合があります。
「休眠口座」のデメリットを理解し、不要な口座は年内のうちに解約しておきましょう。
銀行口座の預金にも「消滅時効」があります。
最後の取引または最後の満期日等から、銀行の口座の場合は5年、信用金庫や労働金庫は10年と定められています。
実際のところは消滅時効後の払い戻しにも対応している銀行がほとんどなので、こちらはそれほど気にする必要はありません。
ゆうちょ銀行の場合、2007年9月30日以前に預け入れた定額郵便貯金・定期郵便貯金・積立郵便貯金は、満期後20年2か月を経過しても払い戻しの請求がない場合、払い戻しが受けられなくなるので注意しましょう。
ゆうちょ銀行をのぞいて基本的には「休眠口座」の預金がなくなってしまうことはありません。
しかし、2018年1月に施行された「休眠預金等活用法」により、国は10年以上取引のない預金等を、民間公益活動に活用できるようになりました。
10年以上口座を放置していると、その中の「休眠預金」は、知らぬ間に公益活動に使われてしまう場合があるのです。
「休眠預金」が公益活動に使われても、引き続き取引をしていた銀行でお金を引き出すことができます。
「休眠口座」になってしまうと、ATMの利用ができなくなったり、預金の払い出しに日数が必要になったりと、手続きが煩雑になる可能性もあります。
「休眠預金」となるのは、2009年1月1日以降、10年にわたって取引がなかった口座の預金です。
来年の2019年1月から「休眠預金」が発生し、公益活動に使われます。
該当しそうな口座がある場合は、2018年中に口座を解約したり入出金をしたりしておくほうが、スムーズに手続きが進むでしょう。
「休眠預金」が発生してしまいそうなとき、銀行から通知はくるのでしょうか。
預金が1万円以上ある場合は、銀行に登録している住所やメールアドレスに通知が届きます。
通知がきちんと届けば、「休眠預金」にはなりません。
住所変更をしていないなどの理由で通知状を受け取れなかった場合は「休眠預金」になります。
10年経過後、自動的に「休眠預金」とみなされるので注意が必要です。
手元に通帳やキャッシュカードが残っておらず、預金があったかどうかも判断できない場合は、直接銀行に問い合わせてみましょう。
では、銀行口座を放置している期間が10年未満なら、特にデメリットはないのでしょうか。
銀行によっては、銀行口座の維持にかかる費用を手数料として支払う必要があります。
SMBC信託銀行プレスティアでは、月額2,000円(税抜)を口座維持手数料として支払う必要があります(所定の条件を満たすと無料です)。
りそな銀行や、2018年10月に開業したばかりのローソン銀行などは、2年以上入出金がない口座を「未利用(未使用)口座」とみなし、毎年1,296円(税込)を「口座管理手数料」として徴収しています(所定の条件を満たせば無料です)。
今は口座の維持に手数料のかからない銀行がほとんどですが、昨年12月には、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、口座維持手数料導入の検討を始めたと報道されました。
実現するかどうかはまだ決まっていませんが、超低金利の今、口座維持手数料が実施されれば、銀行に預けるだけでお金が目減りする事態もあり得ます。
口座維持手数料の導入を見据えて、10年は経過していなくても、数年以上使っておらず今後も使う予定のない口座は、解約しておくにこしたことはないでしょう。
使っていない口座があっても、今までは大きなデメリットはありませんでした。
しかし「休眠預金等活用法」の施行や、口座維持手数料の導入検討などもあり、今後は放置しているとお金の引き出しが面倒になったり、損をしたりするようになるかもしれません。
ぜひ1度自宅の口座を整理して、「休眠口座」がないか確認してみてください。(執筆者:青海 光)