少雨の1月 2月は北に寒波 東と西は高温
1月は冬将軍が度々襲来し、局地的に雪が強まって、寒さも厳しくなりましたが、降水量は全般に平年より少なく、平均気温は高めでした。2月は北日本に強い寒気が流れ込む一方、東・西日本と沖縄・奄美は高温傾向となりそうです。
1日15時に南シナ海で台風1号「パブーク」が発生。統計のある1951年以降で、最も早い台風の発生となりました。台風1号は西寄りに進んだ後、5日0時には気象庁での監視域内である東経100度を越え、サイクロン「パブーク」となりました。(ベンガル湾に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が約17メートル以上になったものはサイクロンとなります。)台風がサイクロンになるのは1997年12月以来です。
冬将軍 度々襲来も 西は雪少なく
日本列島には年末から強い寒気が流れ込み、年始も北海道から東北の日本海側や北陸は断続的に雪が降りました。また、5日には北海道で雪の降り方が強まり、飛行機の欠航などにより旅行やUターンの足に大きな影響が出ました。その後も寒気が強弱をつけて流れ込み、日本海側だけでなく、太平洋側でも雪の降った日があり、12日は東京で平年より9日遅い初雪となりました。16日からは強い冬型の気圧配置に。北日本を中心に雪や風が強まり、北海道は17日にかけて見通しのきかないほどの猛吹雪となった所もありました。宗谷岬の最大瞬間風速は42.5メートルを観測。青森県の酸ケ湯では18日に今季全国で初めて積雪が3メートルを超えました。25日から26日は、西日本まで強い寒気が流れ込み、北陸から中国地方では山沿いを中心に雪が積もりました。太平洋側でも所々で雪が降り、横浜などで初雪を観測しました。
31日正午現在の積雪量は、北海道や東北、新潟は平年並みか多くなっています。一方、北陸3県から中国地方にかけては平年よりかなり少ない所が多く、平地はほとんど積もっていません。
雨少なく 太平洋側は空気カラカラ
1月の降水量は平年より少なかった所が多く、特に東北の太平洋側や関東から西では平年よりかなり少ない所も。東京は12月24日から1月11日まで19日連続で全く雨が降らず(0.0ミリ未満)、寒候期(11月~4月)における無降水継続日数で6位タイとなりました。その後も雨はほとんど降らず、31日正午現在、1月の降水量は0.5ミリと記録的な少なさです。
厚生労働省によると、1月に入ってインフルエンザの患者数が一気に増えました。2019年第3週(1月14日~20日)の定点あたりの報告数は53.91と、大流行した昨シーズンのピーク時に匹敵します。1月20日までの1週間に医療機関を受診した人は約213万人と推定されます。
西は気温高め 早くも春の兆し
度々強い寒気が流れ込んで、寒中らしい冷え込みや厳しい寒さとなった日がありました。14日には、北海道旭川市江丹別町で最低気温が氷点下29度8分と、今シーズン全国で最も低い気温を観測。関東から西でも最高気温が5度前後の日がありました。ただ、厳しい寒さは長く続かず、1月ひと月でみると、平均気温は西日本を中心に平年より高くなりました。陽気に誘われて、福岡では10日に平年より3週間以上早く、梅が開花。その後も名古屋や東京、広島など続々と平年より早く梅の花がほころびました。また、福岡では22日に1953年の統計開始以来、最も早くタンポポが開花しました。今年は梅やタンポポのほかにも、椿や水仙も平年より早く開花している所が多くなっています。
なお、6日の午前中は全国で3年ぶりの部分日食でした。太平洋側を中心に観察することができ、都心は真冬の厳しい寒さの中、太陽が欠ける様子を見ることができました。
2月はどうなる? 1か月予報
北米では記録的な大寒波となっていますが、日本にも北極からの強い寒気が流れ込むでしょう。この影響を受ける北日本では2月前半は気温が平年よりかなり低くなる見込みです。雪の降る日が多く、北日本の日本海側の降雪量は平年並みか多いでしょう。東日本、西日本では、先週25日発表の3か月予報の2月の見通しに比べ、高温の可能性が大きくなりました。暖かい空気に覆われやすく、気温は平年より高くなる見込みです。降水量は平年並みですが、日本海側の降雪量は平年より少ないでしょう。沖縄・奄美は暖かく湿った空気の影響を受けやすいでしょう。気温は平年より高く、降水量は平年並みか多くなりそうです。