角岸's blog (Kadogishi s' blog)

酒、酒&映画・・時事問題?

ちょっと恥ずかしいのですが、小生のネタ管理帳面です。

2012-11-15 16:08:07 | 自分的名著
ついに「伝家の宝刀」を抜いた野田総理ですが、昨日それに関するネタをアップしたところ、小生のネタ帳面に興味のある御仁からコメントが・・・・

今日は恥ずかしいのですが、ちょこっとだけ紹介します。

さて、小生の机、左側の下段は、仕事に関するファイルがギッシリ入っているのですが、


上段は昨日紹介したとおりメモ帳面がズラリ。


これは、奥野宣之さんが提唱する情報管理術をマネッコしているんです。
氏の著書「情報は1冊のノートにまとめなさい」を数年間実施したらこうなっちゃんですね。


これってどうするかといえば、必要なメモから、写真、レシピ、お店、新聞、アイデア、などを整理せず、ひたすら時系列順に貼ったりメモったりしていく方法です。この「整理しない」で、「時系列順」って所がミソで、オラの帳面を開くとこんな感じ。





もうなんの関係のない情報が整理されず、貼られたり、書かれたりしているのがお解りでしょうか。
これを、役所ファイルのように情報整理しようとすると、面倒くさいというか続けられなくなっちゃうんですね。

でも、ちょっとしたコツがあって、「日付」と「題名」だけはつけておきます。そうすることによって、後から検索しやすくなります。

例えば、こんな感じ

2012年11月9日に新商品に関する会議があった場合は

「121109   会議   新商品開発に関する会議」

はたまた、小説を読んだり、映画をみたら

「121030 小説   香納諒一 「女警察署長」 感想」
「121105 映画   「最強のふたり」 感想」


映画なんかは、チケットそのまま貼りつけときます。

新聞も畳んで貼っときます。

「100918 新聞 菅改造内閣の顔ぶれ」
ちなみに、見直したら「国家公安委員長に岡崎トミ子だって(笑)」と赤字でメモしてあります。

小生の場合、1冊3週間から、1ヶ月くらいでしょうか。


さて、この何の脈路もない情報を、引っ張り出す時、どうするかといえば、PCで検索できるようにしときます。

本でも推奨している通り、ワードみたいな重いドキュメントファイルは使わず、軽いテキストファイルを使うことです。

つまり、上記で紹介した「日付、題名、軽い内容」をひたすら、このテキストエディターに記録していきます(もちろんバックアップは必須)。
そうすることによって、過去の記録や必要な情報を引っ張り出す時、便利になるんですね。

例えば、「企画、新商品、アイデア」というワードで検索すれば、過去にポット浮かんだアイデアや、会議でボツなった情報などがズラッと出てくるという仕掛けなわけ。

また、急に出張があたった場合、「出張 持っていくもの」とか打てば、カバンに詰める一覧が調べられたりして便利。


本では、スケジュール管理までこのメモ帳ですることを勧めているんです、さすがにそこまでは無理かなと・・・
ちゃんとしたスケジュール帳が無いと不便です。小生の場合は。


それと、もう一つの欠点は、この膨大なメモ帳を持ち運べないこと。
自分の場合はこのメモ帳を仕事場においてあるので、仕事関連の情報を引っ張り出す時便利なんですが、問題は家にいた時。

どうしても、過去に読んだ本の情報が知りたい時や、台所で過去に作った料理のレシピを知りたい時など家ではメモ帳から情報が取り出せず、不便なんですねぇ。

まぁ、何れにせよ全般的には重宝しているので、自分にとって「名著」といえると思います。

なぎら健壱さんの「酒を飲みながらじっくり読みたい3冊」

2012-09-24 16:35:37 | 自分的名著
SONYから定期的に送信されてくるメールマガジン「My VAIO」
まぁ、いつもは読み飛ばすんですが、今回は注目の記事。

題して、

漫談家 なぎら健壱さんが大人におススメの書籍を紹介!
「読書と酒は相性抜群!酒を飲みながらじっくり読みたい3冊」


↓↓↓
http://myvaio.sony.jp/magazine/book/120913/?s_tc=msc_msmail_info_201209

なぎら健壱さんといえば、かの「吉田類」閣下に勝るとも劣らない、下町の居酒屋通。
自身も↓↓こんなエッセー集書いてます。


この人が推奨する、昼間酒のツマミ「天ぬき」とか何時か挑戦してみたいんだけどなかなか機会がありません。

「天ぬき」とは蕎麦が入っていない天ぷらそば。蕎麦屋で酒を飲む時、のツマミですね。
で、飲み終わったら、盛り蕎麦でしめる。いいですねぇ。
天ぬき

これに似たバージョンで「鴨ぬき」ってのがあるそうです。蕎麦が入っていない「鴨南蛮」

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で、本題から話が大きくずれちゃったんですけど、「酒を飲みながらじっくり読みたい3冊」

それが、この3冊

「針の眼」 ケン フォレット


「オデッサ・ファイル」 フレデリック・フォーサイス


「消えた錬金術師---レンヌ・ル・シャトーの秘密」 スコット・マリアーニ


「消えた錬金術師」ってちょっと読んだことないんだけど、確かに「針の眼」「オデッサ・ファイル」は面白い。面白すぎます。

「針の眼」は第2次大戦ノルマンディー上陸作戦が行われる前夜でのドイツのスパイ「針の眼」と英国情報部との攻防戦を描いた作品。

で、「オデッサ・ファイル」はネオナチス残党とその正体を追うジャーナリストとのサスペンス。たまりません。

やっと、残暑もおさまり「読書の秋」の季節になりました。自分もなぎらさんみたいに一杯ひっかけて、「消えた錬金術師」を読んでみたいと思います。



和食好きのバイブル「鉄人のおかず指南」

2011-11-26 20:10:34 | 自分的名著
1993年から1999年までフジテレビ系列で放送された、傑作オバケ番組「料理の鉄人」という番組をご存じしょうか?
加賀丈史主宰が率いる「美食アカデミー」(架空団体)の和・洋(仏)・中の料理の三鉄人(後に伊も)が挑戦者と料理対決をし、まるで格闘スポーツを見ているような、料理番組でした。

で、その初代「和の鉄人」を務めたのがこの本の著者「道場六三郎」その人。

三鉄人の中でも和食人とは思えぬ斬新な料理を創造(西洋食材を多用)し、最強の鉄人と言われたのですが、この本も凄いですよ!

いや、奇抜な料理のレシピがいっぱいという意味ではありません。
料理自体は「肉じゃが」とか「おでん」とか和食の煮物のオーソドックスなものがほとんどなんですが、和食の煮物って意外と難しいんですよね?

しかし、この本の提案している料理方法は、もう「本当に誰でも簡単においしくできる」革命的な方法です。

なにせ、 「醤油が大さじ1とか、肉300g」とかの表示はいっさいありません!!
「煮だしの割合だけ正確であれば、材料は多くても少なくてもおいしくできる」と提唱しているのです。

たとえばこんな具合・・・


ね、何が何グラムなんてどこにも書いてないでしょう。
その材料多かろうと少なかろうと、調味料の味さえしっかりしていればおいしくできるというわけです。

本文より
「本誌では野菜や魚の分量は示していません。それは、おかずというものは、これがこれだけなくては作れないというものではないという基本の趣旨からです。
たとえばいろいろな野菜を一緒に煮るとします。大根がたまたま少ししかない。それならそれで、あるだけのものを使えばそれなりの味になる。(略)大根の寸法煮はそれぞれ違いがあり、また、季節や採れた場所によって水分や甘みが違いますから、(分量を)記したところで、あまり意味がないと考えるからです。」


で、覚えなければならない基本の煮だしは次の四つ
1.蕎麦だし(基本だし5、しょう油1、みりん1)
2.おでんだし(基本だし10、しょう油1、みりん1)
3.吸い出し(基本だし100、塩1、しょう油ごく少々)
4.魚だし(酒6、しょう油1、みりん1、砂糖0.5)



この割合さえ覚えておけば「ブリ大根」でも、 「たけのこ土佐煮」でもなんでも自在というわけです。



うちも、今夜は煮ものです。(何煮てんのかわかりませんが・・・)


和食の煮物をちょっと苦手としてきた奥様方にぜひおススメの1冊です。(Amazonで簡単に手に入ります)
小生も、親戚の新婚の奥さんに1冊プレゼントしました。

ちなみに、姉妹本でこんな本も、ありますが、こっちは技術的にも、材料揃えるにもかなりハイレベルな料理本です。


ドイツのロシア侵攻を描いた傑作「バルバロッサ作戦」

2011-11-23 13:11:37 | 自分的名著
今日の川代は曇りです。


ここは、家の庭。雪がちょびっとあります。


人間の歴史には、さまざまな自然現象で史実が変わった例がありますが・・

例えばフビライ・ハーンの日本侵攻(元寇)が、台風により頓挫したいわゆる「神風」とかは有名です。

また、アドルフ・ヒトラー率いるドイツ第三帝国のソビエト連邦へ侵攻は、ロシアの猛烈な「冬将軍」により失敗に終わりました。
その、ロシア侵攻への一部始終を描いたノンフィクションの名著がこのパウル・カレルの「バルバロッサ作戦」です。



厚めの単行本で3冊になる大作ですが、何でもこの作戦に関わった当時の将兵1000人以上へのインタビューをはじめ膨大な作戦資料からこの作戦を本当に克明に描いています。


ちなみに、この「バルバロッサ」とは中世時代、イスラム教徒に占領された聖地エルサレムをキリスト教世界へ奪還すべく、中東へ軍事侵攻したヨーロッパ連合軍の大将ドイツ皇帝フリードリッヒ一世のあだ名なんですな。
何でも、「赤ひげ」という意味だそうです。実際、フリードリッヒは見事な赤ひげを蓄えていました。

つまり、ヒトラーは、キリスト教を否定する共産主義国家「ソヴィエト連邦」を軍事的に転覆させ、キリスト教世界へ戻そうと、本気でこの狂気の作戦をおっぱじめたわけです。

そもそも、ヒトラー率いる第三帝国とは、次のような意味があります。

1、フリードリッヒ赤ひげ王の中世時代、ドイツは「神聖ローマ帝国」と称していた。「神聖ローマ帝国」はカトリック社会を守護するヨーロッパ諸国の盟主なんです。これ、第一帝国

2、ヴィルヘルム一世と鉄血宰相ビスマルクが19世紀ドイツ統一を果たした「ドイツ帝国」。後にドイツ帝国もロシア侵攻し、2正面作戦により瓦解。これが第二帝国

で、ヒトラーの第三帝国なんですが、マジ自分を「ヨーロッパ文化」の守護者だと信じきっています。

この「バルバロッサ作戦」が発動されたのが、1941年(昭和16年)6月22日なんですが、これがヒトラーの演説。

「史上最大の本作戦が結成されたのは(略)、現在脅威を受けつつある祖国を守るだけでなく、全ヨーロッパ文明と文化を救うためなのである。
ドイツ軍将兵諸君!諸子は重い責任を担って厳しい戦いに入るのだ。ヨーロッパの運命、ドイツの将来、わが民族の生存はいまやひとえに諸子の双肩にかかっている。
この戦いで主なる神がわが軍を助けたまわんことを!」




本当はこの作戦は4月中に発動される予定だったらしいのだが、軍内部のすったもんだにより、6月後半まで延期。これがこの作戦の明暗を分けました。
つまり、11月からのロシアの「冬将軍」です。
零下の皮のブーツに足が凍って、くっついて、凍傷になりながらも戦わなければならない将兵たち。もう息苦しくなるくらいの迫力ある描写。

この本では、政治的なことはいっさい語られません。この戦争が正しかったかどうかなどは、一言も触れられないのです。

ただ、与えられた作戦に勝利するため、奮闘する独ソ両将兵を正確に描くことのみに集中しています。


特に、グデーリアン、マンシュタインらの名将の作戦立案と決断、実行力は読みごたえがあります。


ちなみに、この「独ソ戦争」はロシア側は「大祖国戦争」と呼称します。

ドイツのイギリス侵攻は「アシカ作戦」と言いますが、イギリスでは「バトル・オブ・ブリテン」と言いますよね。

このように、同じ戦争でも国により戦争の「呼称名」が違うわけです。

ところが・・・・・・・

日本では先の大戦をなんと言う? 「太平洋戦争」じゃないですか。
小生これ真顔でしゃべる人を見るたび「バガでねんべか!」と思うわけです。

「太平洋戦争」とはアメリカ側から見た戦争の呼称名ですよ。
事実、アメリカは太平洋でしか日本と戦っていない。

例えばイギリス軍と激突した南雲機動部隊はインド洋で戦っていますし、インパール作戦はじめ、陸軍も広くアジア全域で戦っているわけです。
なので、日本人なら右、左関係なく、普通に「大東亜戦争」と呼称すべきと思いますが。
今だに負け戦した相手の呼称を使うなんて恥ずかしいじゃありませんか。

と、大きく話はずれましたが、 「バルバルッサ作戦」はこの冬、しんしんと降る雪を見ながら読む最適の本として推奨します。

泣ける男たちの物語 「鷲は舞い降りた 完全版」

2011-10-22 09:00:00 | 自分的名著
今日は洋物。作者はイギリス人作家、ジャック・ヒギンズ(この人別名、いっぱいあります)。

ジャンル別にいってこの小説はミステリーではなく「冒険小説」というジャンルに入るでしょう。もっと厳密に言えば「イギリス冒険小説」というヤツです。



20年位前ですが、今でもこの小説を初めて読んだときの興奮を憶えています。

第2時大戦末期ののドイツ。ドイツ降下猟兵(空挺部隊ですな)がムッソリーニをイタリアから奪還する史実をもとに、クルト・シュタイナー中佐率いるプロフェッショナルドイツ兵部隊が英首相チャーチル誘拐を試みるという荒唐無稽な冒険小説なんですが・・・。

もう導入部から巧みです。あたかも、作者の取材のドキュメントの如く物語は始まり、そして、これまで、英米小説ではただただ、無能でやられ役一方の脇役にすぎなかったナチスドイツ兵を主役に充て、礼儀を重んじ命を捨てて任務を遂行する(まるで日本のサムライ)、ストイックな悲劇の男たちに涙する物語です。
ドイツの猛烈なロンドン爆撃を経験した、イギリス人のJ・ヒギンズが旧敵国のドイツ人を主役(しかも、完璧なヒロイスティックに描かれる)にして、見事な人間賛歌のドラマを構築するのですが、よく考えればこれはスゴイことです。

なぜなら、我々日本人は同じ敗戦国のドイツ人が主役だからといって、特に違和感はありませんが、敵国である英米においてこの小説が大ヒットを記録したということは、つまりはこういうことです。

「米国人作家が日本の帝国軍人とその部隊の活躍(例えばルーズベルト誘拐)を小説で描いて、アメリカで、大ロングセラー!」
こんなこと考えられますか!

現に、最近公開公開されたアメリカ映画「シャンハイ」では、いまだに我がご先祖たる旧帝国軍人はもう、全く持って見事な悪役ぶりです。時代考証がめちゃくちゃななフィクションなので目くじら立てることも無いのですが、明らかに事実とは異なる日本軍の野蛮な描かれかたは、ちょっと目に余るものがありますし、手放しで米国人と中国人が善人に描かれていたのには、むしろ失笑してしまったほどです。彼らの間抜けぶりとは対象的に悪役をやった渡辺謙のラストあたりのリアルな演技が際立ち、返って、米中の主役より栄えて見えてのは私だけでしょうか。

もともと、J・ヒギンズの小説には大英帝国の敵たるIRAが主役になっているのも、多数あります。「鷲は~」の名わき役、リーアム・デブリンもIRAで、後のヒギンズ小説にたびたび登場します。

そのほか、ヒギンズのドイツものは、SS少将ワルター・シュレンベルがやたらカッコイイ「ウィンザー公強奪」、また、ドイツ海軍軍人Uボート艦長を主役とした海洋小説の金字塔「脱出航路」。これは、小生、「鷲は~」にも匹敵する傑作だと思います。



まぁ、イギリスにはドイツ兵がカッコエエ小説まだまだありますからね。
例えば、ボブ・ラングレーの「北壁の死闘」
これはまた最高ですね。

そうそう、「鷲は舞い降りた」の続編「鷲は飛び立った」もあります。


ま、これは前作が見事だっただけに、評価の分かれるところです。
自分としては、J・ヒギンズの数々の小説で活躍する主役級の登場人物が、オールスター出演で、割と好きですね。
続けて読めばまた格別です。