さて、いよいよ通常国会の論戦が始まりましたね。
28日の安倍首相の所信表明演説への各党から代表質問がスタート。
でね、小生すごく楽しみにしていたが、先の政権与党だった「民主党代表」の質問。なにせ、現代表の海江田万里さんは国会議員になる前はテレビでも人気だったプロの「エコノミスト」でしたから。
ところが・・・・もうちょっと建設的な意見言うかと思ったら、ただ単に「アベノミクス批判」。 それだけ。
なんか、3本目の矢といわれる「成長戦略」に関して具体的な意見ほしかったのになぁ、プロのエコノミストとして。
代表質問:海江田民主党代表
「衆院代表質問:海江田代表、アベノミクス批判」
毎日新聞 2013年01月30日
http://mainichi.jp/select/news/20130130k0000e010233000c.html
安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が30日午後、衆院本会議で行われ、第2次安倍内閣発足後初の国会論戦がスタートした。民主党の海江田万里代表は、財政政策を「公共事業に偏重した旧来型経済政策は効果に乏しく、財政赤字を膨らませてきた」と批判。物価上昇2%を目標とする金融緩和策に関しても「国民生活への副作用も無視できない」と懸念を示し、首相の経済政策「アベノミクス」を追及し政権との対決色を鮮明に打ち出した。(略)
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この間のブログで書きましたが、「アベノミクス:3本の矢」での第1の矢「金融政策」(2%インタゲ&量的緩和つまり大量に札刷って市場にまく)と第2の矢「財政政策」(公共事業の増大:震災復興、トンネル補修含む)は景気を上向かせる必須条件であり、これはどの政権が与党になっても今やらなければならない最重要政策だと思うワケ。
重いロケットが飛ぶ第一段階としてはまずまず成功していると言えるでしょう。現にあれだけ苦しんだ円高から徐々に円安になってるし、株も上がっているでしょう。
問題は本格的に宇宙へ向けて飛び続けるに至る強力な推進力を持った3本目の矢「成長戦略」と言えるでしょう。
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①海江田代表の第1の矢「金融政策」批判について
「景気回復が一過性なら、雇用や給与はほとんど増えない可能性がある」と指摘し、実質賃金の引き下げなどにつながりかねない(毎日記事)・・・と批判したとあるんですが、あたりまえじゃないですか!!
だからこそ2%の緩やかなインフレを目指す訳でしょう。
第一に民主党時代の金融政策といえば、ほとんどお金をどぶに捨てるような「為替介入(円安オペレーション)」しかしてこなかったでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/e6/9f00c49b8265f7c535ef7e47426fe11c.jpg)
これってまぁ単純に言えば政府日銀が円を売ってドルを買い、そのドルでもって米国債を買うという仕組み。しかもこの米国債って持ってるだけで何にも使えないんですなぁ。
ちなみに1兆円もお金使って為替を1円、円安にできるんですが、これが数日ですぐ円高に戻っちゃう。つまり、1兆円なくなっちゃうんですよ。
政府が「為替介入」という名の博打に出て、国民の血税何十兆円摩っちゃったんです。たしか円高進行により為替損益が膨らみ、30兆円~40兆円もの損失を出したといわれています。
それとねぇ、歴代の民主党財務大臣って、どれだけ円高が進んでも、言うこといえばバカの一つ覚え。
「注意深くマーケットを見守っていきたい」・・・・これだけ。ホントにこれだけ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/a5/25c40b1dcd4a15edc2a46c7af863a7f3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/68/b8a4e85ee9294879925c60bf5632ee15.jpg)
こりゃ「(円高に対して)何にもしねぇ」ってのと同じですよ。
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②海江田代表の第2の矢「財政政策」批判について
「公共事業に偏重した旧来型経済政策は効果に乏しく」「道路特定財源の復活ではないか。道路族に代表される古い自民党政治、政官業癒着への逆行で、看過できない」と非難(毎日記事)したと伝えています。
確かそういえば、野田前総理も自民党政治を「時計の針をもとに戻すのか」と自民党時代への回帰を批判してましたもんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/50/d040ac118f709808698b124f1804fab4.jpg)
「「時計の針戻すのか」 民主・野田代表が第一声」
12年12月4日 産経新聞
20http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121204/plc12120411060004-n1.htm
(略)今回の総選挙は、やらなければならないことを前に進めることができるのか、それとも昔の政治に後戻りしてしまうのか、時計の針を戻してしまうのかが問われている戦いだ。(略)
「時計の針を戻す=自民党時代=悪」ということなんだけども・・・・ここで素朴な疑問。
確か、民主党2代目総理の官直人代表のキャッチフレーズは「元気な日本を復活させる」だったハズ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/15/2941ecd00f43b8811c1a4455d0b19bbf.jpg)
「復活」ってもとに戻すってことでしょう。「元気な頃の日本」に。
だったら、この官さんは「元気なころの日本」って、いつの時代をイメージして復活させるつもりだったんでしょう?
民主党は明確に「自民党時代」は否定してるので、戦前?それとも明治時代・・・いや江戸時代?。
んでも、普通の中年のオジサンが考えるに「元気なころの日本」ってどう考えても昭和の高度経済成長時代しかないと思うんですよね。
小生思うに、あの「自由競争の小泉・竹中:自民党時代」は酷かったと思うんですが、「高度経済成長の昭和自民党時代」はやっぱ見習うべきところが多々あると思うんです。
ここはね、与野党の党派を超えて日本をもう一度「高度経済成長」に乗せるために協力し合うべきだと思うんです。
確かに、海江田民主党代表が指摘したみたいに「弱肉強食社会を生む新自由主義的な経済政策などが復活しようとしています」(30日)との兆候が見えるのも本当にアブナイと小生も思いますし、これは全く同意見。
そういう意味でいえば自民党が手を組もうとしている「維新」や「みんなの党」なんかは「新自由主義経済」を志向していますもんね。
だからこそ、具体的かつ現実的な政策を持った建設的な野党が必要なのだと思うんです。
海江田民主党代表には、プロのエコノミストとして特に大事な第3の矢である「成長戦略」に関して、バンバン意見出した方がいいと思うんですよね。民主党が得意な「自然エネルギー分野への投資」とか。
ともかく、日本が復活する最後のチャンスだと思うので、政治家の皆さんは足の引っ張り合いだけは止めて、この国のために与野党アイディアを出し合って少しでも前進するよう切に願うものです。
28日の安倍首相の所信表明演説への各党から代表質問がスタート。
でね、小生すごく楽しみにしていたが、先の政権与党だった「民主党代表」の質問。なにせ、現代表の海江田万里さんは国会議員になる前はテレビでも人気だったプロの「エコノミスト」でしたから。
ところが・・・・もうちょっと建設的な意見言うかと思ったら、ただ単に「アベノミクス批判」。 それだけ。
なんか、3本目の矢といわれる「成長戦略」に関して具体的な意見ほしかったのになぁ、プロのエコノミストとして。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/d8/ec35f0963a9c7e796413e0ed828c469c.jpg)
「衆院代表質問:海江田代表、アベノミクス批判」
毎日新聞 2013年01月30日
http://mainichi.jp/select/news/20130130k0000e010233000c.html
安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が30日午後、衆院本会議で行われ、第2次安倍内閣発足後初の国会論戦がスタートした。民主党の海江田万里代表は、財政政策を「公共事業に偏重した旧来型経済政策は効果に乏しく、財政赤字を膨らませてきた」と批判。物価上昇2%を目標とする金融緩和策に関しても「国民生活への副作用も無視できない」と懸念を示し、首相の経済政策「アベノミクス」を追及し政権との対決色を鮮明に打ち出した。(略)
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この間のブログで書きましたが、「アベノミクス:3本の矢」での第1の矢「金融政策」(2%インタゲ&量的緩和つまり大量に札刷って市場にまく)と第2の矢「財政政策」(公共事業の増大:震災復興、トンネル補修含む)は景気を上向かせる必須条件であり、これはどの政権が与党になっても今やらなければならない最重要政策だと思うワケ。
重いロケットが飛ぶ第一段階としてはまずまず成功していると言えるでしょう。現にあれだけ苦しんだ円高から徐々に円安になってるし、株も上がっているでしょう。
問題は本格的に宇宙へ向けて飛び続けるに至る強力な推進力を持った3本目の矢「成長戦略」と言えるでしょう。
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①海江田代表の第1の矢「金融政策」批判について
「景気回復が一過性なら、雇用や給与はほとんど増えない可能性がある」と指摘し、実質賃金の引き下げなどにつながりかねない(毎日記事)・・・と批判したとあるんですが、あたりまえじゃないですか!!
だからこそ2%の緩やかなインフレを目指す訳でしょう。
第一に民主党時代の金融政策といえば、ほとんどお金をどぶに捨てるような「為替介入(円安オペレーション)」しかしてこなかったでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/e6/9f00c49b8265f7c535ef7e47426fe11c.jpg)
これってまぁ単純に言えば政府日銀が円を売ってドルを買い、そのドルでもって米国債を買うという仕組み。しかもこの米国債って持ってるだけで何にも使えないんですなぁ。
ちなみに1兆円もお金使って為替を1円、円安にできるんですが、これが数日ですぐ円高に戻っちゃう。つまり、1兆円なくなっちゃうんですよ。
政府が「為替介入」という名の博打に出て、国民の血税何十兆円摩っちゃったんです。たしか円高進行により為替損益が膨らみ、30兆円~40兆円もの損失を出したといわれています。
それとねぇ、歴代の民主党財務大臣って、どれだけ円高が進んでも、言うこといえばバカの一つ覚え。
「注意深くマーケットを見守っていきたい」・・・・これだけ。ホントにこれだけ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/a5/25c40b1dcd4a15edc2a46c7af863a7f3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/68/b8a4e85ee9294879925c60bf5632ee15.jpg)
こりゃ「(円高に対して)何にもしねぇ」ってのと同じですよ。
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②海江田代表の第2の矢「財政政策」批判について
「公共事業に偏重した旧来型経済政策は効果に乏しく」「道路特定財源の復活ではないか。道路族に代表される古い自民党政治、政官業癒着への逆行で、看過できない」と非難(毎日記事)したと伝えています。
確かそういえば、野田前総理も自民党政治を「時計の針をもとに戻すのか」と自民党時代への回帰を批判してましたもんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/50/d040ac118f709808698b124f1804fab4.jpg)
「「時計の針戻すのか」 民主・野田代表が第一声」
12年12月4日 産経新聞
20http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121204/plc12120411060004-n1.htm
(略)今回の総選挙は、やらなければならないことを前に進めることができるのか、それとも昔の政治に後戻りしてしまうのか、時計の針を戻してしまうのかが問われている戦いだ。(略)
「時計の針を戻す=自民党時代=悪」ということなんだけども・・・・ここで素朴な疑問。
確か、民主党2代目総理の官直人代表のキャッチフレーズは「元気な日本を復活させる」だったハズ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/15/2941ecd00f43b8811c1a4455d0b19bbf.jpg)
「復活」ってもとに戻すってことでしょう。「元気な頃の日本」に。
だったら、この官さんは「元気なころの日本」って、いつの時代をイメージして復活させるつもりだったんでしょう?
民主党は明確に「自民党時代」は否定してるので、戦前?それとも明治時代・・・いや江戸時代?。
んでも、普通の中年のオジサンが考えるに「元気なころの日本」ってどう考えても昭和の高度経済成長時代しかないと思うんですよね。
小生思うに、あの「自由競争の小泉・竹中:自民党時代」は酷かったと思うんですが、「高度経済成長の昭和自民党時代」はやっぱ見習うべきところが多々あると思うんです。
ここはね、与野党の党派を超えて日本をもう一度「高度経済成長」に乗せるために協力し合うべきだと思うんです。
確かに、海江田民主党代表が指摘したみたいに「弱肉強食社会を生む新自由主義的な経済政策などが復活しようとしています」(30日)との兆候が見えるのも本当にアブナイと小生も思いますし、これは全く同意見。
そういう意味でいえば自民党が手を組もうとしている「維新」や「みんなの党」なんかは「新自由主義経済」を志向していますもんね。
だからこそ、具体的かつ現実的な政策を持った建設的な野党が必要なのだと思うんです。
海江田民主党代表には、プロのエコノミストとして特に大事な第3の矢である「成長戦略」に関して、バンバン意見出した方がいいと思うんですよね。民主党が得意な「自然エネルギー分野への投資」とか。
ともかく、日本が復活する最後のチャンスだと思うので、政治家の皆さんは足の引っ張り合いだけは止めて、この国のために与野党アイディアを出し合って少しでも前進するよう切に願うものです。