急に気温が下がって、ついこの前まで「暑い暑い」と言っていたのが嘘のようです。
私は帰宅して
「お風呂になさいます、御飯になさいます、それとも・・・・・」
と、仮に訊かれれば(絶対に我が家では有り得ませんが)
「お風呂」
間違いなくそう答えると思います。
なら、それほどに風呂好きかというとそうでもなくて、カラスもビックリの短湯、湯船に浸かって10も数えないんじゃないかってくらいなんです。そのくせ、湯船に浸からないと入った気がしないという、じつに面倒な男なんですが・・・・・
そんな私も、年に数回「私にしちゃぁ長湯だなぁ」てな日があります。
ちょうど夜の気温がいっきに下がるこの時期にもそんな日があるんですが、昨夜がその日でありました。
Mさんのお店から帰宅して夜のお昼を回った頃、ちょっと熱めの湯船に肩まで浸かると、
「フ~~~~」
この「フ~~~~」が、私にとって年数回のサインなんでありまして、こうなると、風呂に浸かりながら五、六曲歌わないと気が済まなくなってしまいます。
風呂で歌を熱唱するってありません?あの微妙なエコーが歌の下手さを隠すっていうか・・・・・・みなさんだって歌うでしょ?
「恥ずかしいから止めてよね」
アパート時代には、年数回必ず文句を言われていました。
ところでみなさん、お風呂ではどんな歌を唄います?(って、もうみんなが歌うと勝手に決めつけていますけど。笑)
私の場合、カラオケなんかで唄う歌とも、ギター片手に唄う歌とも微妙に違ったりします。
時に民謡であったり、時に昔懐かしい唱歌であったり・・・・・・あはは、得意の浅川マキだったり、そうですねぇ、テンポの速い曲はほとんど歌いませんねぇ。
目を閉じて忘れた歌詞なんかはスキャットや鼻歌でごまかしながら朗々と歌うんでありますよ。
♪ 静かな静かな里の秋 お背戸に木の実の落ちる夜は ・・・・♪
昨夜の歌い始めは『里の秋』でした。あんがい季節感なんかは出たりするんですが(笑)
♪ 秋の水 澄みきった 流れの上を 赤とんぼ 何百何千 なんたらかんたらあいうえお(エラばりのスキャットね。笑)・・・・♪
とまぁ、昨夜も気持ちよく歌っていたのであります。ところが最後に
♪ (チャチャチャーッチャチャーッチャチャ チャチャララー チャチャチュー ウン チュチュチュー)
不幸せという名の 猫がいる いつも私のそばに ぴったりより添っている
<中略>
このつぎ春が来たなら むかえに来ると言った あの人の嘘つき もう春なんか来やしない 来やしない ♪
って、『不幸せという名の猫』を歌いきったら、なんだかみょうに淋しくなっちゃいまして・・・・以前お話ししたオンスが来たのかもしれません。
いたたまれなくなって風呂を出ると、淋しさのあまりにもう飲むしかありません。水がわりのビールは別としても、ウイスキーに日本酒、Mさんのお店で先日売り始めた格安ボルドーワインにまで手をつけ・・・・・
えっ?淋しくなったっていうのは飲むための口実だろうって?
「ちがうのぉ!ホントに淋しかったのぉ!嘘じゃないもん!」
過去の例からいっても、我がオンスは数日続くおそれがあります。
今晩も飲んじゃうんだろうなぁ・・・・(笑)
さて、今日の一枚は、中山千尋です。
先日、『東京JAZZ 2010』の感想でいろいろ言っておきながら、紹介しないというのもなんなので選びました。
このまえ整理した最近仕入れたCDには、『トライCD』と私は命名しているんですけど「今まではあまり聴かなかったけど、少しずつ聴いてみようかな」的アルバムがけっこうあって、今日のこのアルバムもそんな中の一枚です。
なにも外野の声を聞かずに買ったわりには、そこそこ当たりの一枚だったように思っています。
不満としては・・・・そうですねぇ、先日の『東京JAZZ 2010』なんかを見ると、もっと力強さが前面に出ても良いのかなぁなんて、勝手に思ってしまいます。まっ故オスカー・ピーターソンへのオマージュですから、それなりに自分を抑えてというところもあったのかもしれませんけど、正直言って小さくまとまりすぎているように感じてしまうんです。
そういった意味では、もう一枚所有している「ラブ・ヴォーグ」のほうが、ピアノに張りがあるようで良いかなぁという気もしますが・・・・・(「ラブ・ヴォーグ」の三曲目「タイム・フォー・ラヴ」みたいんは、わしゃ好かんけど。笑 )
おっと、文句ばかり言ってるようですけど、基本的に千尋さんのピアノは嫌いじゃありません。おそらくこれからも『トライCD』として他のアルバムも聴いていくことになるように思っています。
別に私好みになる必要は無いわけで、ただ、こぢんまりとしたピアニストだけにはなって欲しくないと、今のところ思っているバブ君でありました。
今日はCD表記どおり日本語で紹介します。
AFTER HOURS / 山中千尋
2008年録音
山中千尋(p) アヴィ・ロスバード(g) 脇義典(b)
1.オール・オブ・ミー
2.ゼア・ウィル・ネヴァー・ビー・アナザー・ユー
3.コンファメーション
4.ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
5.スー・シティ・スー・ニュー
6.オール・ザ・シングス・ユー・アー
7.虹の彼方に
8.エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー