暑くなったり寒くなったり?いや、寒くなったり暑くなったり?
どっちでもいいけど、極端ですよねぇ、これって季節のせい?それとも地球全体が私の脳のごとく病んでいるからでしょうか?ともかくみなさん、体調を崩さないようご注意下さい。
え~~いまさらながら、このブログはジャンルを音楽と称し、ジャズを語るがごとき題名のもと何年もの間続けてまいったわけですが・・・・
「そのわりにジャズの話が少な過ぎねぇ?」
「その通り」
って、認めちゃったよオイ。(笑)
てなことで、今日は、ジャズ話を??????やっぱ違うな(笑)
一昨日のことでした。
「長い間借りっぱなしで悪かったね」
と、N君からDVDが返ってきました。
そもそも私は、レコード、CDといった音源媒体には異様なまでの執着を示す半面、映像にはそれほどまでのコダワリがないのか、貸したことすら忘れがちなんでありまして、特に今回戻ってきた「THE UNIVERSAL MIND OF BILL EVANS」のように、ほとんどが『語り』といった映像には、さらにそういった傾向があるように思います。
ところが、N君は、このDVDにえらく満足したようで、
「自分でも買っちゃいましたよ。」
この「THE UNIVERSAL MIND OF BILL EVANS」は、ご覧になった方はご存じの通り、兄ハリー・エバンスとの対談の中で、ビル・エバンスが「『JAZZ論』『音楽論』をぶちかます」(強引な言い方ですが)といった内容で、彼の演奏を楽しむといった内容の物ではありません。
「それなのに、それほど感激するものかい?」
「だって、エバンスが動いてるんですよ。語ってるんですよ。」
「・・・・・・・・・・?」
なるほど、確かに動くエバンスってぇのはそうそう映像が残っていませんし、まして『語るエバンス』ってぇのはこの映像くらいかもしれませんよね。エバンス党のN君には「そりゃもう、たまりません」てなもんかもしれません。
「そっかぁ、そうだよねぇ、もし『語るコルトレーン』の映像があれば、俺だってなんとか手に入れたいもんなぁ・・・・」
考えてみりゃ、私がコルトレーに恋するのも、古いたとえですけど「逢ったこともない文通相手にその文脈で恋する」みたいなところがありますよね。
そんでもって、最初は文章を読むだけで(レコードを聴いているだけで)満足していたものが、その人となりを探り、「写真を送ってくれない」てな事になり、終いには「逢いたい、語り合いたい」とこう来るわけで、いたって真っ当な心理だと思います。
そう考えればN君はもとより、韓流スターに異様な行動を示すオバ様達も私に責める資格は無いのかもしれません。
私が初めて動くコルトレーンに出会ったのは、以前も話しましたね、とある音楽映像を流すバーでした。
「コルトレーンが、コルトレーンが、コルトレーンが・・・動いてるよぉ・・・」
てなもんで、感激しましたねぇ
以来、あらゆる動くコルトレーンをかき集めましたっけ、そんでもって、媒体がビデオ、DVD、ブルーレイと変化してもそれらを大切に・・・・・
「あれ?映像に執着心が無かったんじゃないの?」
まぁまぁまぁまぁ、そんなもんですよ。(笑)
そして、その映像の中で、他の人が語る事であっても一言一句記憶してしまうほど何度も観ています。
まさに『恋の力は偉大だ』ですかね。
二度と逢えない人に恋するのはじつに虚しい反面、破れる心配の無い恋でもあります。生涯の恋人(あくまで伴侶じゃありませんよ。笑)に出逢えた私は幸せ者だということでしょう?ねぇ?
N君の生涯の恋人がエバンスであって、その恋愛話に私の貸した「THE UNIVERSAL MIND OF BILL EVANS」が加わったなら、そんな嬉しいことはないですよね。良かった良かった。
さて、そんなことで、今日の一枚は、久方ぶりのエバンスです。
が、エバンスにしてはちょっとばかり変わり種アルバムでしょうか、トニー・ベネットのボーカルとのディオです。
私が「エバンスのソロよりモンクのソロ好み」ってぇことは、皆さんもご存じですよね。しからば、ボーカル伴奏者としてのエバンスはどうか?
私は好きです。
ただ、賛否はあるでしょうねぇ、彼のピアノの魅力は「言葉のいらない説得力」にあるとも言えるわけで、「それがボーカルかぶせなくても」ってところは私もある意味同感です。
それでも、当時の世間ウケは良かったみたいで、今日のこのアルバムは第二弾、タイトルどおり前年に録音した「THE TONY BENNETT - BILL EVANS ALBUM」のアゲイン盤で、おそらくは前作が好評であったればこその第二弾だったのでしょう。
またしてもコルトレーンを引き合いに出させていただくと、ジョニー・ハートマンとの共演盤があります。あれを聴いても言えることは、「基本整っていれば何でも聴かせる」一流のプレーヤーという者はそういうものなのかもしれません。
「THE UNIVERSAL MIND OF BILL EVANS」の中で、兄ハリーが「子供のころ君はピアノを弾くと完璧に弾けるようになるまでやめなかった。」と言っていますが、エバンスにしてもコルトレーンにしてもまさに練習の虫、基本を何度も何度も完璧になるまで繰り返したからこその一流があるわけで、そんな彼らが素晴らしい伴奏を聴かせることになんら不思議はないということなのでしょう。
ともかく、「THE TONY BENNETT - BILL EVANS ALBUM」も、それよりちょっとおとなしめの今日のアルバムも、一聴の価値はある一枚だと思います。
なお、ベネットとエバンスがダブルリーダーという扱いであると思うので、私的にはエバンスのアルバムという形で紹介させていただきます。
TOGETHER AGAIN / TONY BENNETT AND BILL EVANS
1976年9月27~30日録音
BILL EVANS(p) TONY BENNETT(vo)
1.THE BAD AND THE BEAUTIFUL
2.LUCKY TO BE ME
3.MAKE SOMEONE HAPPY
4.YOU'RE NEARER
5.A CHILD IS BORN
6.THE TWO LONELY PEOPLE
7.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
8.MAYBE SEPTEMBER
9.LONELY GIRL
10.YOU MUST BELIEVE IN SPRING
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