JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

『無用の長物』にしちゃイカン

2008年05月05日 | a-c



「多くを求めてその善心を壊すること勿れ」

要らない物まで持つ事は煩悩の元とこそなれ、修行には妨げとなるという仏教の教えでありますが、これを『無用の長物』と申しますね・・・・・

「今日はこどもの日だから、朝からそんな番組ばっかだわ」とは、テレビを見ながらお茶を飲む母のつぶやき
「そういえば、あの2階の○○(息子のこと)の人形だかなんだか、家に来てから開けたことないんじゃないの?」
そうなんです。思い出さなくても良いようなことを、ポロッと思い出すのが年寄りでありまして
「たまに出さないとカビでも生えてんじゃねぇか」
もちろん陰干しの任を仰せつかったのは、私であります。

そもそも、息子の五月人形など、いっぺんに全部を飾ったのは初節句の時だけで、アパート住まい、まして下の子が生まれてからは一番大きな人形など出したこともありません。
実家に帰ってからは、飾るスペースはあるものの、大きくなった息子には必要もなくなって、全てがお蔵入りとなっていたわけです。
「カビだらけになってたらどうすんべぇ・・・」
開けてみると、どことなくカビっぽい匂いはするものの、なんとか無事にしておりました。

それにしても、贈っていただいた方々には感謝しておりますけど、雛人形以上に我が家では『無用の長物』と成り果てておるわけで、
「お~~い、お前も結婚を決めて、そのうち子供もできんだろうから、お前の五月人形を送ってやろうか?」と息子に連絡すると
「そんなもん何処に置いとくんだよ、あっ、仮に子供ができても送んなくていいからね」
ごもっともであります。

そもそも、やれ『雛人形』『五月人形』だのと、だった数日間だけ飾るという人形が、仰々しく巨大化したのがいけませんね。
もちろん、商業的意図が働いているのでしょうけど、ほとんどは『見栄』にも思えて・・・
孫可愛さ、初節句、気持ちは充分に分かりますが、私は、せめて小さいものを一つとか、後々を考えて贈るようにしたいと思っています。
ところで、この五月人形、捨てるわけにもいかないし、売っ払うってわけにもいかんし、どうする????????
みなさんは、大きくなった子供さんのこういったお飾りをどうなさっているんでしょう?
『無用の長物』にしていない」という方がいらっしゃいましたら、是非ともお知恵を拝借したいところです。

まぁそれでも、こうして飾ってみると、まだ可愛かった頃の息子を思い出す、それはそれで良いってことですかね。・・・これこそ親心かな、なんちゃって

さて、今日の一枚は、いずれ紹介せねばイカンのだろうと思っていたコルトレーンです。

始めてコルトレーンを聴くという人に、これを聴かせたという話は聞いたことがありませんし、発売時にこのアルバムをカウンターに隠したジャズ喫茶があったなんて話まであるアルバムですから、コルトレーンでこれが最高という人にもまず会わないし、逆に同じコルトレーン好きでもこれだけは避ける(これ以降とおっしゃる方もいますけど)、という方に出会うほうが多いくらいだと思います。

かく言う私はどうか、
いかにコルトレーン・フリークとはいえ、さすがにちょくちょく聴くという代物ではありません。かといって今日のお題のように『無用の長物』では全くありませんよ。

昔、私がまだジャズをジャズと意識して聴き始めた頃(つまり中学校3年生の時です。笑)の7月17日、後にアルバイトをすることになるジャズ喫茶に私はいました。
当時はちょうどトランペットの音からサックスの音へと興味が移り始めた頃で、そのきっかけはもちろんコルトレーンだったわけです。ですから、その日がコルトレーンの命日だということだけは知っていて、
「何だかとんでもなくうるさい音楽が流れているけど、コルトレーンが聴きたいなぁ」
てなことを思っていました。
あははははは、当時のジャズ喫茶ですよ。コルトレーンの命日にコルトレーンをながさなくてどうします?じつはその「何だかとんでもなくうるさい音楽」が、今日のこのアルバムだったという笑い話。つまり、いかに聴き込んでいなかったかということです。

とはいえ、本当にこのアルバムを聴けるようになるまでは時間がかかりました。コルトレーンの歩みというか、人となりというか、そういったものを知りつつ、徐々に徐々に聴き込んでいく、すると
曇りがちで暑くもなく寒くもなく、ゆっくり時間が取れる今日みたいな日に、眼鏡を外して、ヘッドホンを使い、ちょっと大きめな音で、レコード以外の音は何も聞こえない状態で聴いたりすると・・・
もし、これを快感と思える方がいらしたら・・・私の仲間です。(笑)

取っかかりがつかめない方は、ソロに入る前、つまり「何だかとんでもなくうるさい音楽」の時に「どの音がコルトレーンだろう?」なんて探してみるなんてぇのは・・・ダメですね。(笑)
ともかく、万人には絶対にお勧めしません。そしてこれを無理に人に聴かせるようなことは絶対にしないで下さい。
聴き込むうちに快感が湧くあなた、あなただけにお勧めします。(笑)

ASCENSION / JOHN COLTRANE
1065年6月28日録音
JOHN COLTRANE, POHAROAH SANDERS, ARCHIE SHEPP(ts) FREDDIE HUBBARD, DEWEY JOHNSON(tp) MARION BROWN,  JOHN TCHICAI(as) McCOY TYNER(p) ART DAVIS, JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)

1.ASCENSION

おまけ、「邪道?」
本日の昼食は「冷やし中華」。


これにあの安っぽいハム(高そうなのじゃ絶対ダメ)の
細切りが乗っていれば完璧なんですが

「冷やし中華といえば、マヨネーズに辛子・・・・えっ?これって邪道ですか?」(笑)
このあたりでは昔から、あたりまえのように「冷やし中華」にマヨネーズが付いていたように思います。(私の食べた「冷やし中華」がそうだっただけかもしれませんけど)
発祥は名古屋という説が有力なようですけど、もちろんあたしゃ名古屋には住んだことがありませんし、マヨラーというわけでもないんですよ、でもこの食べ方が身についておりまして、もし「え~~~~~~!!!」っていう方がいらっしゃいましたら、一度お試しください。旨いですよ。
「冷やし中華+マヨネーズ」この食文化の分布はどうなっているのか?ちょっと興味が湧きます。


ガンガン鳴らす音が聴きたい

2008年05月04日 | y-その他

今日は駅前に買い物に行きたいという、私が最も苦手な要望を受け、買い物自体には付き合わないことを条件に出かけました。
車を駐車場に止め、待ち合わせ時間を決めた私は、2時間暇を潰さなければいけません。映画を観るにはちと時間が短すぎますから

1.図書館で本を読んで過ごす
2.茶店で本を読んで過ごす
3.あてもなく町中を歩く
4.久しぶりにパチンコでもする


なんとも時間の使い方を知らない私。それでも、家人の買い物の付き合いよりは、私にとってどれも良い選択となるわけでして・・・・

よく考えてみると、最近は昼間に駅前をウロチョロすることはほとんど無く、ネオンきらめく(それほど凄いきらめきではないのですが)時間にしか散策をしておりません。
ならばと私が選択したのは「案2」「案3」の合体でありました。

まるで高校生の頃に戻ったように、あてもなくウロウロすると、夜とは違ったその風景はあたりまえではありますが、高校時代とはまるで違うものでした。
私が高校生の頃は、まだ駅前の繁華街が生活の中心といった時代。それが今や休日だというのに歩いている人の少ないこと少ないこと、ちょっと道を外れれば人っ子一人いやしません。
まぁ、このあたりでは老舗といわれた百貨店の閉店、駅前開発の遅れ、大型スーパーの郊外進出等々、どこの地方にもありがちな現象に、一部道路特定財源を使った(笑)小規模な駅前開発を今更行ったところで、「焼け石に水」ということなのかもしれません。

歩きついでに高校時代、私がアルバイトをしていたジャズ喫茶の跡はどうなっているかとまわってみました。

ツタの絡まった古い建物でしたが、ちょうどこの写真のあたりにあったのでありまして、ウン十年という月日は思い出だけを残して跡かもなくなっていました。

「どうせだから、唯一ジャズをレコードで聴かせてくれるであろうお店で、本を読んでいこうかな」
私が田舎を離れてから、奇特にもジャズ喫茶を始められた方がおりまして、今は全面にジャズを出しているかどうかは分からないものの、お店は継続されております。
私も以前はマスターとも面識があったのですが、いわゆる同じジャズでも若干聴く好みが違うというか・・・そんなこともあって、途中移転された今のお店には伺ったこともなく、もうすでに10年以上ご無沙汰しております。

ドアを開けると、早い時間だということもあったのでしょう、客は私一人。マスターは不在で奥様が店番をされておりました。
ともかくはテーブル席の端に座って珈琲を注文、本を開いて読み始めました。

ご存じのとおり、私の所有するアルバムは、80年代以降の品揃えが極端に悪く(笑)、そんなアルバムを何枚か聴かせていただければなとの期待がありました。案の定、流れていたのは期待通りではあったのですが・・・・・・
時代の流れ、お客の要望の変化なのでしょうけど、なにしろボリュームが低い。私が読んでいる文庫本のページをめくる音が聞こえるくらい低い。もちろん歳のせいで耳が遠くなったのもあるでしょうけど(笑)
やっぱり今どきガンガン鳴らすなんていうお店は、こんな田舎じゃやっていけないのでしょうね、これもしかたのないことかもしれません。
「でもなぁ、せめて私が自宅で夜出すくらいの音量は欲しかったなぁ」
結局は一時間ほどで出てきてしまいました。

マスターYさんにはほんと申し訳ないんですが、私は自宅で所有盤をかけながら、珈琲・本というのが今はあっているのだと痛感しました。
そしてまたいつか、大音量でジャズをながすお店が、我が田舎にも復活してくれれば良いのにね。
「ガンガン鳴らす音が聴きたい」
と思えた一時でした。

さて、今日の一枚はM.J.Qです。
この「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」は飽きるほど聴かされました。(笑)
最後にして最高の演奏と褒め称えられた一枚ですが、個人的には初期のM.J.Qの方が好きだったりします。それはあたかもミルト・ジャクソンが主導権を握っていたかのように思うからかもしれません。(ジョン・ルイスが少々苦手という理由もあったりしますけど...笑)

M.J.Qは、1951年、当時ディジー・ガレスピー楽団のリズム・セッションであったミルト、ルイス、パーシー・ヒース、ケニー・クラークの4人が1952年からレギュラー・グループとして活動、以後1974年このアルバムが録音されたその年までの22年間、モダン・ジャズ界に君臨した誰もが認める名コンボです。(コニー・ケイは1955年2月から)

前記のように最初はミルトが主導権を持っていたものの、ルイスのヨーロッパ古典音楽憧憬を受け、室内楽のような優雅なサウンドに進めば進むほど、ルイスがリーダー的立場へとなっていったわけですが、そもそもミルトという人は、リーダーを特定される事を嫌った人であったといいますから、一つ自然な流れではあったのかもしれません。
いずれにしても、M.J.Qでのミルトそして離れてのミルト、両方の活動があってこその彼であったでしょうし、ミルトのバイブが他の追随を許さないほどの域に達したのもそのおかげであるとも思います。

私の好みは別としても、このアルバムは「ジャズ室内楽ここに完成!」と誇らしげに聴かせてくれる一枚として、名盤であることは間違いないと思います。
本日はCDでの紹介です。
(ちなみに1981年に再結成されましたが、私は「そちらはご愛敬かな」と思っています。)

THE COMPLETE LAST CONCERT / THE MODERN JAZZ QUARTET
1974年11月25日録音
MILT JACKSON(vib) JOHN LEWIS(p) PERCY HEATH(b) CONNIE KAY(ds)

DISC 1
1.SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
2.THE CYLINDER
3.SUMMERTIME
4.REALLY TRUE BLUES
5.WHAT'S NEW ?
6.BLUES IN A MINOR
7.CONFIRMATION
8.'ROUND MIDNIGHT
9.NIGHT IN TUNISIA
10.TEARS FROM THE CHILDREN
11.BLUES IN H(B)
12.ENGLAND'S CAROL
DISC 2
1.THE GOLDEN STRIKER
2.ONE NEVER KNOWS
3.TRAV'LIN
4.SKATING IN CENTRAL PARK
5.THE LEGENDARY PROFILE
6.CONCIERTO DE ARANJUEZ
7.THE JASMINE TREE
8.IN MEMORIAM
9.DIANGO
10.BAGS' GROOVE

おまけ、
日曜日ですので『料理当番、本日の一品』

一昨日の鰹がバカに美味しかったもので、私は「鰹の刺身」をいただきました。このあたりではニンニク醤油で食べるのが定番でして、あとでちょっと喉が渇き気味になるので、下に敷いた水菜もいっしょに食べしょっぱさを少し押さえるようにしました。

こちらは「生ものダメ人間」用に作った「豚肉の牛蒡巻きロースト」ちょっと甘辛のタレで仕上げました。

これに今夜は「カニかまビックリサラダ」を添えて


今日は反戦歌?

2008年05月03日 | m-o

昨夜から降り出した雨も昼前にはやみ、ふと空を見上げればいつの間にかの青空、かと思えば夕方からは霧に包まれるという、まったく忙しい空模様でした。連休初日、みなさんはどんな過ごし方をされたのでしょうか?

昨晩は先日発掘された(笑)24年物の梅酒を手土産にS君の事務所へ、すると
「バブ、30年物、飲みに行っちゃう?」
とのありがたいお誘い、断る理由など何処にあるものですか
「いこいこ」

まずは腹に何か入れなくちゃいけないと(私は別に良いんですけどね)旬の鰹の刺身をつまみながらビールで乾杯(いやぁ、旨い鰹でした)
「あんまり飲み過ぎないようにして30年物を味わおうよ」
と、二合どっくり二本で打ち止め、いかがわしいお店の誘いを振り払いつつ、目的の店へ

なるほど、30年物がボトルでキープされておりました。しかも三分の二以上残っています。
「どれどれ、ほんじゃま早速。」
もちろんストレートでいただきましたが、たしかに口当たりはまろやかで、バランタインですから当然のごとく癖もなく、何杯でも飲めそうです。
「どうする、何杯か飲んで、違うボトル入れようか?」
あはははは、これは儀礼的な気遣いというやつで、結局、ほとんどを飲み干してしまい、良い気分になった私達は
「よし、今度は癖のあるウイスキーを飲みにいくぞう!!」
とばかりいつものバーへ、ラガブーにマッカラン、おきまりのハーパーと「明日から連休だ!!」という気楽さがあったんでしょうね、また、飲み過ぎてしまいました。(笑)

そんな相変わらずの酔っぱらい、連休初日は何をしていたかといえば、昨晩ペロペロになっている間に録画しておいた「ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム」を見ていました。

ボブ・ディランといえば『風に吹かれて (BLOWIN' IN THE WIND)』と『時代は変わる (THE TIMES THEY ARE A-CHANGIN)』くらいしか知らない私が、へんに一生懸命見てしまいました。
さらには、ちょうしこいてギターまで引っ張り出したりしちゃって、

♪ How many roads must a man walk down
  Before you call him a man ?
  Yes, 'n' how many seas must a white dove sail
  Before she sleeps in the sand ?
  Yes, 'n' how many times must the cannon balls fly
  Before they're forever banned ?
  The answer, my friend, is blowin' in the wind,
  The answer is blowin' in the wind. ♪

よし、ギターを出したついでだ、私が英語で歌うのはそもそも無理があるわけですから、日本の歌を

 ♪ もう随分昔の話 大東亜戦争の頃
    日本空襲花盛り 大日本帝国苦戦中
     沈黙続けていた、一人の男
     神国大和の国のため もう我慢できぬと馬に乗り
     全国各地をかけめぐる
     空襲逃れたおもちゃ屋で 花火をたくさん買い集め
     花火の火薬を抜き取って 大きな爆弾二個作る
     大日本帝国救う道、もはやこれしかないんだと
     大きな爆弾二個担ぎ、太平洋を泳ぎだした
             -中略-
     これは大日本帝国の勝利と正義ひたすら信じ
     真実一路に歩み続けた 勇敢な男の物語
     日本国民政府の皆様 貴方の夫や子供や親の死を
     犬死にさせないためにも 今こそ立ち上がるときです
     今すぐ戦争の用意をしましょう 今すぐアメリカを攻めましょう
     戦闘開始しましょう そしてそしてアメリカに勝ちましょう ♪
                     (加川良『戦争をしましょう』)

「続きまして、同じ加川良の曲で『教訓』、さらには高田渡の『自衛隊に入ろう』、二曲続けてどうぞ・・・・♪ 命は一つ 人生は一回 だから命を捨てないようにね・・・・」って誰にいってんだか分からないMCまで付けて歌ってしまいました。

こうして『憲法記念日』に反戦歌を大声で歌う「これもまた意味があるかな」なんて思っているのは・・・・・私だけでしょうね。(笑)
一昨日の『メーデー』といい今日といい、何をやってるんでしょ、あたしゃ

さて、今日の一枚は、大好きなフィニアス・ニューボーン・ジュニアです。
デビュー・アルバム「HERE IS PHINEAS」中復帰(?)の「HARLEM BLUES」は紹介しましたので、今日は復帰第一弾のこのアルバムを選んでみました。

ソロ・ピアノというと、私はどうも飽きやすいアルバムも多くて(誰のとは言いませんが...笑)、CDでLPのA・B面を連続して聴くのはしんどいなんてのもあったりします。
その点、モンクの何枚かのソロ演奏、レイ・ブライアントの「ALONE AT MONTREUX」、そして今日のこのアルバムあたりは、飽きずに最後まで聴き通せるアルバムだと思っています。

いわゆる「アート・テイタムの再来」といわれた卓越したテクニックは、闘病生活がそうさせたのか、絶頂期のそれとは比べものにならないかもしれません。でも、私はこのアルバムに「味がある」と感じるのです。
人間味があるというか、私がソロ・ピアノに望むものは、そういった何処かに漂う雰囲気にあるのかもしれません。好きなアルバムです。
それにしても、このジャケ・デザインはどうにかならんものだったのでしょうかねぇ、意味が分からん。

SOLO PIANO / PHINEAS NEWBORN Jr.
1974年1月録音
PHINEAS NEWBORN Jr.(p)

1.TOGETHER AGAIN
2.SERENADE IN BLUE / WHERE IS THE LOVE
3.LORRAIN'S WALK / WILLOW WEEP FOR LOVE
4.NICA'S DREAM
5.GOODBYE / FLAMINGO
6.LIVE AND LOVE / ONE FOR HORACE
7.BOUNCING WITH BUD
8.MERMPHIS BLUES
9.THE MIDNIGHT SUN NEVER SETS
10.OUT OF THIS WORLD
11.GIANT STEPS / EVERYTHING I HAVE IS YOURS / REPRISE


ひとりメーデー

2008年05月01日 | j-l

霜なくて曇る八十八夜かな   正岡子規

今日は、雑節『八十八夜』だそうでありまして、いよいよ初夏ですか・・・・ただね、昨日、今日と真夏日のところがあったてなニュースを聞きますと、ほとほと季節感が薄れてしまいます。
母に「そろそろストーブはしまっても良いんじゃないの」と言うと「『八十八夜の別れ霜』っていって、あと一回くらいは寒くなったりするから」
この温暖化の進む現代、先人の教えが生きるかどうか?
お天道様もKY、政治家もKY、なんにもかんにもKYじゃ、いかに高名な先人でもなにを教えてよいものやら分からなくなってるんじゃないでしょうかね。

♪ 聞け万国の労働者
  とどろきわたるメーデーの
  示威者に起る足どりと
  未来をつぐる鬨の声
   - 中略 -
  われらが歩武の先頭に
  掲げられたる赤旗を
  守れメーデー労働者
  守れメーデー労働者 ♪

「なんだ突然」でありますか?(笑)「聞け万国の労働者」メーデー歌です。
5月1日といえばメーデー・・・てなこと現代の若者に言っても全くピンとこないでしょうね。「MAY DAYだから5月の日?」みたいな、まぁそこまで行かなくとも「どんな歴史背景でどんな目的で生まれてきた日なのか」なんて事は知らないというのが現状でしょうし、私ですら参加したことはあってもその時すでに「なんのためのメーデーか?」といった疑問さえ感じた世代ですからこれもしかたのないことでしょう。

♪ たて 飢えたるものよ
   いまぞ 日はちかし
  さめよ 我がはらから
  あかつきは きぬ
  暴虐の鎖 断つ日
  旗は 血にもえて海をへだてつ
  我らかいな むすびゆく
  いざ たたかわん いざ
  ふるいたて いざ
  インターナショナルわれらがもの ♪

何だか労組の集会のようになってきましたが、革命歌「インターナショナル」です。そういえば我が知り合いにこれをロック調にしてステージで歌ったアホがおりましたっけ(笑)

「インターナショナル」
(名)
(1)社会主義運動の国際的組織。
→第一インターナショナル
→第二インターナショナル
→第三インターナショナル
(2)革命歌。1871年フランス人 E =ポチェの作詞に、P =ドジェーテルが作曲したもの。もと、ソ連の国歌。インター。
(形動)
国際間の。国際的。
「―な組織」
これはgooの辞書検索結果です。

第一インターナショナルが、第一と呼ばれるようになったのは第二インターナショナルが組織されてからであり、正式名称は国際労働者協会 (Internationa Workingmen's Association)、1864年9月28日にロンドンで創設され、マルクス・・・・・・・
そもそも、メーデーは1989年第二インターナショナル創立大会において、1886年5月1日に合衆国カナダ職能労働組合連盟(後のアメリカ労働総同盟)が、シカゴを中心に8時間労働制を要求するデモンストレーションを行った事を受け、1890年5月1日を8時間労働実現のためのデモを行うことが決議された事に始まる。日本に於けるメーデーは、明治38年、平民社・・・・・・

学生時代にわけも分からず読んだ本を思い出しそう。(笑)
今更「労働者諸君!」と声高らかに呼びかける時代でもありませんし、労組の在り方も疑問視される時代、まして労組すら組織されない企業が多く存在するわけですからピンとこなくて当然なのであります。
ただ「労働時間8時間」という基本がこれによって確立されていったのは事実ですし(実態は別として)、イデオロギー云々は別として、民衆の力が国を変えてきた事実は、フランス革命しかり、それ以外の歴史を見ても明確なわけで、今、庶民に溜まりつつある不満や疑心のエネルギーは、いずれ、ある日突然発症する花粉症のように器を満たしあふれ出すに違いなく・・・・・

そこのお偉いお方、本当にこのままKYで大丈夫ですか?
そして、我々庶民もじつはそんな力を持っているんだということをそろそろ思い出しても良いときかもしれませんよね。

♪ がんばろう 突き上げる空へ 
  黒金の男の こぶしがある
  燃え上がる女の こぶしがある
  戦いはここから 戦いは今から

  がんばろう 突き上げる空へ
  輪をつなぐ仲間の こぶしがある
  おしよせる仲間の こぶしがある
  戦いはここから 戦いは今から

  がんばろう 突き上げる空へ
  国の内外(うちそと)の こぶしがある
  勝ちどきを呼ぶ こぶしは一つ
  戦いはここから 戦いは今から ♪

ということで、今日は『ひとりメーデー』をぶちかましてみました。(笑)

さて、今日の一枚は、メーデーには全く関係がないクリフォード・ジョーダンです。

ジョーダンというと私的には好みのテナーマンなんですけど・・・・
このアルバムに関して言わせていただくと「同じシカゴ出身でもジョニー・グリフィンのようなちょっと強引なところがあっても良かったんじゃないの」なんて感じてしまうのです。「BLOWING IN FROM CHICAGO」の時のような勢いもあまり感じないし、「CLIFFORD JORDAN IN THE WORLD」のような斬新さもないし・・・・
けして悪いアルバムだと言っているわけではないですよ。
私的に「聴いていてなんの不快感も感じないまま、飽きることなく全曲聴ける普通の一枚」といった印象が強いんです。だから、LPでは持ってないもののCDとしてはあんがい聴く回数が多かったりして
えっ?言ってることが矛盾してるって?
つまりですね「構えて聴かずに済む=聴きやすい」は必ずしも私にとって「好きなアルバム」では無いということなんです。
たしかに「LUSH LIFE」を三拍子でやってみたりと、工夫はしているのでしょうが、面白味としてはどうかなぁみたいなね。

これはへそ曲がりな私らしい評価とご理解下さい。一般的に言えばとても良いアルバムだと思いますよ。(笑)
ということで、本日はLPではなくCDでの紹介です。

SPELLBOUND / CLIFFORD JORDAN
1960年8月10日録音
CLIFFORD JORDAN(ts) CEDAR WALTON(p) SPANKY DeBREST(b) ALBERT HEATH(ds)

1.TOY
2.LUSH LIFE
3.MOON-A-TIC
4.SPELLBOUND
5.HOT WATER
6.LAST NIGHT WHEN WE WERE YOUNG
7.AU PRIVAVE

おまけ、
案の定、筍が続々と集まっていきます。


さっそく米ぬかと鷹の爪であく抜きです。