JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

♪ バナナン バナナン

2010年02月09日 | a-c

強い風もおさまって、昨日あたりから予報どおり暖かくなってきました。
「って、今日は暑いくらいジャン」
暑いは言い過ぎとしても、コンビニ弁当を食べるのに昼立ち寄った公園では、半袖姿でウォーキングを楽しむ人までいて、水鳥たちも「寒い暑いが極端なんだもん」と戸惑いがちにポカポカ陽気を楽しんでいました。

このまま本格的な春へ・・・とは問屋は卸さないでしょうね。

その問屋が卸している商品で、Mさんのお店でなにげに売れているのが『バナナ・カステラ』です。
「なんでこんなもんがそこそこ売れるんでしょうねぇ」と私。
「昔懐かしさからじゃない」
と言われても、どうも私の記憶にこの『バナナ・カステラ』なる代物が、昔懐かしい駄菓子のようにインプットされていないのであります。

そこで、ネットで調べてみると、大正、明治の記載があるほど古くから親しまれたお菓子のようで・・・・なぜに我が家では食さなかったのでありましょうか???
いずれにしても、今や最も手頃で安価な果物に成り下がったバナナも、以前は高級フルーツで庶民の口にはなかなか届かないものであった裏付けなのかもしれません。

私が小さい頃に風邪をひいて得する(けして得ではないんですが)ことというと、普段食べられないものを口に出来ることでした。
一に桃缶、二にバナナ、三四はなくて、五に梅酒(これは特殊ですね)
いかに風邪っぴきといっても、一本まるまる食べるなんて贅沢は許されなかったような。
小学校に入学する頃にはすでに輸入自由化になっていたはずでしたが、それでもかなりの高級品だったのでしょうねぇ、八百屋でバナナの一本売りをしていたことを、私も覚えています。もちろん、我が家がかなりの貧乏であったことも事実ではありましたけど。(笑)

「思い出した。遠足にバナナ一本持ってくるヤツがいてさぁ、そりぁもうみんなの羨望の的だったし、逆に妬みの的だったりもしてな」
それが、小学校の高学年の頃には、すでに普通に食べられる果物になっていたような・・・・・・この記憶は定かではありません。

話を戻しましょ、
「バブさん、北海道の『バナナ饅頭』って食べたことありません?」
と言ってきたのは『バナナ・カステラ』の話を聞いていたN君です。
『バナナ饅頭』????????」
「そ、みるからにバナナみたいな姿で、この『バナナ・カステラ』より丸みがあるヤツ、中に白餡が入ってるヤツですよ。」
「あっ!喰ったことあるわそれ」
北海道に行った時だったか、誰かのお土産だったか、これも定かではありませんが、たしかに食べた記憶があります。
「あれほど美味しくはありませんけど、『バナナ・カステラ』も似たようなもんですって」

えっ?そこまで気になるんだったら『バナナ・カステラ』を食べてみりゃいいだろうって?
まっそうなんですけどね。
甘いんでしょ?モソモソしてません?そんだったら本物のバナナのほうが・・・・・・
あはは、そんなヤツに『バナナ・カステラ』。の方から願い下げですよね。

そんなわけで、『バナナ・カステラ』はともかくも、Mさんのお店の甘い物系新商品の試食には、どうしても二の足を踏む私でありましたとさ、♪ バナナン バナナン バナァナ ♪ (なんちゅう結論でありましょうか。笑)

さて、今日の一枚は、ディブ・ブルーベックです。

いわゆる作曲家別のソングブックのうちの一枚、マット・デニス集であります。(コール・ポーターの「ANYTHING GOES」、リチャード・ロジャースの「MY FAVORITE THINGS」)
こういった企画物というのは、「よろしくない」というのが多いんでありますが、このアルバムは捨てたもんじゃありません。これもプロデューサー、テオ・マセロの力かな?

ブルーベックのピアノはさておき(その言い方はシドイ)、やはりポール・デスモンドでしょうねぇ、ここでのデスモンドのアルトは、今日のような春の午後にはピッタリはまるように思います。

それと、一つの楽しみ方として、マット・デニス集ということで、他の演奏者が同じ曲を演っている例がとても多いので、聴き比べも容易に出来る一枚ですよね。
私的にはコルトレーンの「VIOLETS FOR YOUR FURS」とこれを比べるのはどうかと思いますが、ユタ・ヒップの「JUTTA HIPP WITH ZOOT SIMS」や、ナット・アダレーの「WORK SONG」と比べてみたり、アート・ペッパーと比べるなんてぇのもどうでしょう?
もちろん、作曲家ご本人、マット・デニスの「PLAYS AND SINGS」と聴き比べれば、それ以外も比べられますからさらに良いかもしれませんけど。

いずれにしても、ディブ・ブルーベック、テオ・マセロの編曲、プロデュースに、まず敬意を表した上で、私としてはデスモンドを聴く一枚という位置づけのアルバムです。

ANGEL EYES / DAVE BRUBECK
1962年7月2日, 1965年2月15日録音
DAVE BRUBECK(p) PAUL DESMOND(as) GENE WRIGHT(b) JOE MORELLO(ds)

1.LET'S GET AWAY FROM IT ALL
2.VIOLETS FOR YOUR FURS
3.ANGEL EYES
4.WILL YOU STILL BE MINE ?
5.EVERYTHING HAPPENS TO ME
6.LITTLE MAN WITH A CANDY CIGAR
7.THE NIGHT WE CALLED IT A DAY

追伸、
甘い物系の試食には躊躇する私も、お酒系となると別ものです。昨晩Mさんのお店に入荷したキリン『世界のハイボール』を飲んでみました。
ウイスキーのハイボールはおおよそ味の察しがつきますので、飲んだのは「シェリー&ソーダ」です。

う~~ん、シェリーの独特な甘みがありますねぇ、甘口のシャンパンよりまたひとまわり甘みがある感じ?それでいていわゆる「砂糖甘い」ってヤツじゃありませんので、後味はスッキリしています。
私むきではありませんが、女性にはウケが良いんじゃないでしょうかねぇ・・・・・


自宅ジャズ喫茶化計画

2010年02月07日 | m-o

今日は晴天。でも風がねぇ、冷たい強い風が気温の上がることを許してくれませんでした。明日は暖かくなるとの予報ですので期待しましょう。

そんな休日、予定としては「梅の花でも探しに行こうか」なんて思っていたのですが、あいにくのこの強風でしょ、そりぁア~タちょっと無理がありますわな。けっきょく朝に灯油を買いに出かけた以外は、自宅で過ごすこととなりました。

そのおかげで、ジャズ三昧です。考えてみるとこれほど長い時間『ジャズ喫茶 バブ』を営業したのは久しぶりのように思います。もちろんマスターもバブ、客もバブというジャズ喫茶ではありますけど(笑)。

昼食まで部屋に持ち込んでほぼ一日聴きまくりました。
冷たくなった珈琲も、灰皿一杯になったタバコの吸い殻も、傍らに開いた文庫本も、私にとっては懐かしいジャズ喫茶の演出のようで、自分なりに選曲してのリスニング・タイムは、いかに汚い我が部屋であっても、「これぞ最高の贅沢」と再認識するには充分な空間なんであります。
今日一日でいったい何枚のアルバムを聴いたでしょうか・・・・・

心配の種、大音量も今日の強風に打ち消されたのでしょう、なんと家人から一度も邪魔をされず、ひたすら没頭することが出来たという・・・涙ものの『奇跡の日』ですよ。
やっぱり、私にはこういう一日が、たまに必要なんですよね。
映画を観たり、自転車で出掛けたり、家の雑用をこなしたり、もちろんそれも必要なことではありますが、最大のリフレッシュ方法はやっぱり『ジャズ喫茶 バブ』なんであります。
「そもそもアタシャ、インドア派なんだから」(笑)

こうしてみると、一、二枚のアルバムを細々と聴くなんてぇのは、何の効果も無いですね。どっとまとめて聴きまくるこれにかぎる。するってぇと「スーーー」っと身体から何かが抜け出していくんですねぇ。そう疲れだったり、ストレスだったり、
最後にコルトレーンの「OLE」のA面で〆たときには
「う~~ん、リフレッシュ」
だったですもの。

みなさんも一度お試しになってはいかがですか?
『自宅ジャズ喫茶化計画』
お勧めします。(笑)

ということで、リフレッシュした私が作った『料理当番、本日の一品』です。

リフレッシュしたわりにはかなり手抜きでしたが、メインは鶏胸肉のオーロラソースもどきです。ポイントは蜂蜜を隠し味に使ったところかな。

ところが、身体が温まるものも作れとの命令がくだり、なんともミスマッチですが、鮭の粕汁も作ることになりました。まっ、たしかに腹の中から暖まる一品ではありましたけど、オーロラソースもどきよりこちらの方が評判が良かったことに、ちとカチンときています。(笑)

さて、今日の一枚は、ジャック・マクダフです。
今日の昼食後に聴いた一枚です。
ご存じの通り、オルガンを積極的に聴くという私ではありませんので、マクダフもじゃっかん敬遠気味なのでありますが、今日みたいに長く聴き続ける合間に、こういったライブ盤でのノリというか、雰囲気は口先ならぬ耳先を変える意味でもなかなかよろしいもんでありまして、
ただ、そのノリが鼻につくときもあったりしますから、聴く時間と雰囲気を選ぶ必要があるアルバムかもしれません。

私にとってこのアルバムは、どうしても聴きたくてターンテーブルに乗せるということは無い一枚です。
それじゃ嫌いなのかと訊かれれば、わりとそうでもなくて、グラスを持って立ち上がり、けしてテーブルにグラスを置くことなく、命の水をこぼさないように腰を振りつつ
酒を飲む・・・・そんな時の一枚ですかね。(笑)
もちろん今日は飲んでませんでしたよ。

LIVE ! / JACK McDUFF
1963年6月5日録音
RED HOLLOWAY(ts) BROTHER JACK McDUFF(org) GEORGE BENSON(g) JOE DUKES(ds)

1.ROCK CANDY
2.IT AIN'T NECESSARILY SO
3.SANCTIFIED SAMBA
4.WHISTLE WHILE YOU WORK
5.A REAL GOODUN'
6.UNDECIDED


それでいいんだよ私

2010年02月06日 | m-o

曇り空にときおり雪が舞ってます、いや降ってますよこりゃ、あっという間に真っ白ジャン。寒いですねぇ、今年一番の冷え込みになかなか部屋の中が暖まりません。アルコールで体内からという手もありますが、午後からMさんのお店に行かなくちゃいけませんのでそうもいかんでしょうね。

そんな寒さ絶頂の昨夜は、ジャズを離れ、ジャニス・ジョプリンなんぞ聴きながら、これまた私には珍しい熱燗を梅タタキをあてにチビチビといただいておりました。
いいですねぇ、熱燗とジャニス、じつにミスマッチで
「これはこれでアリだな」
と、一人納得しつつ

 ♪Oh lord won't you buy me a Mercedes Benz.
   My friends all drive porsches, I must make amends.
                ・・・・・・・・ ♪

英語の苦手な私も他人に聴かせなければ、歌うことだって許されるんであります。
「あ~~~この歌が好きだったあの女(こ)は、今どうしているんだろ」
クピクピ・・・・
って、オヤジだ~~~~(笑)

こうなると一人酒でも止まらなくなるのが私の一番の悪い癖でありまして(いまさら言わなくてもわかってるって)、ホコリがちょっとかかりつつあったギターを引っ張り出し、
「おー、久しぶりのバブ・オン・ステージじゃぁい」
熱燗はいつしか冷や酒へと変わり、さきいかをクチャクチャやりながら、めっきり動かなくなった指をフル回転しての熱唱です。

「一時間にも及ぶ単独ライブにお付き合いいただき、まことにありがとうございます。最後はこの歌で」
 ♪ 季節のない街に生まれ 風のない丘に育ち
   愛のない家を出て 夢のない人に逢う
             ・・・・・・・・ ♪

「いやぁ、まいったなぁ、アンコールは用意してなかったんだけど・・・」
 ♪ 私の好きなみつるさんは
   おじいちゃんから お店をもらい
   ふたりいっしょに 暮らすんだと
             ・・・・・・・・ ♪

こうして、他人様にはけして見せることの出来ないバブ・オン・ステージは、幕を閉じたのでありました。(笑)

外に飲みに行ったわけでもないのに、今朝はしっかりアルコール臭に包まれている私。
それでいいのか私、それでいいんだよ私。(笑)

さて、今日の一枚は、私の大好きなフィニアス・ニューボーン・ジュニアです。
この人のピアノは、昨夜食べたさきいかより、カッチカチのするめより、噛めば噛むほど味があると私は思っています。

テクニックもあって切れ味が鋭いはずなのに暖かくて、繊細なのに力強くて・・・・・
半面が同居したような味が彼の最大の魅力だと私は思ってます。そしてなにより説得力がある。

もっともっと、自信を持って名演を残して欲しかったピアニストですが、彼の壊れやすくもろい心がそれをかなえてくれることはありませんでした。
そのあたりもまた魅力なのかなぁ・・・

ともかく、彼のトリオ演奏は、飽きることなく、聴くたびに味わいが出るように感じます。大好きです。(笑)

THE GREAT JAZZ / PHINEAS NEWBORN Jr.
1961年11月, 1962年9月録音
PHINEAS NEWBORN Jr.(p) SAM JONES(b) LEROY VINNEGAR(b) LOUIS HAYES(ds)

1.CELIA
2.THIS HERE
3.DOMINGO
4.PRELUDE TO A KISS
5.WELL TOU NEEDN'T
6.THEME FOR BASIE
7.NEW BLUES
8.WAY OUT WEST Way
9.FOUR


遅かりし由良の助

2010年02月05日 | a-c

先日の雪でやっと乾燥注意報が消えたかと思ったら今度は低温注意報「あれ?今日は乾燥注意報も復活してんじゃん」、いやいやまったく春とは名ばかりであります。

昨日の朝青龍引退のニュースに世の中騒然としておりますが、母に言わせれば遅すぎたくらいなんだそうで、
「やれ引退勧告だ、追放だと騒いでたくせに、引退表明したとたん、残念だの惜しいだのって、まったくいいかげんなもんだ。」
なんだそうです。
まっどうでもいいっちゃどうでもいいんですけどね。
私も以前は相撲もよく見ていたんですが最近はとんとご無沙汰で、力士の名前と顔が一致しないような始末ですからねぇ、なんやかやと言えたもんじゃありません。

私が相撲にあまり興味を持たなくなったのはいつからだったでしょう?
若・貴が引退してから?
賭博じゃないけど、むかし賞品が当たる星取トトカルチョみたいなのがあったじゃないですか、あれが無くなってから?
日本人力士が不甲斐なくなったから?
いや、そうでもなくもっと前からだったように思います。

う~~~んそうだなぁ、最大の原因は『オヤジの権威喪失』じゃないでしょうか。
つまりね、相撲だけでなく野球もそうですけど、昔は父親がテレビのチャンネル権をほぼ独占していましたから、父がいる時には「相撲出せ」と言われればたとえ他の番組を見ていようとも否応なしに相撲を見せられ、野球が始まれば「やっぱり野球見るよね」なんてこちらからチャンネルを変えたりして・・・・・
つまりは半強制的に相撲や巨人戦を見せられ、知らず知らずのうちにそのファンになってしまっていたという事だったと思うんです。

ところがア~タどうでしょう。
我が息子が幼いときなどは、我が家のチャンネル権は、一に子供、二に嫁さん、三にオヤジが来ればまだ良しとしても、やっと見られたと思ったら「うるさいからテレビ消して」みたいな。(笑)
そういう家庭は増えてるんじゃないでしょうかねぇ・・・・・・いや、それぞれが自分のテレビを持っていて、それぞれに見る時代かぁ・・・・・
いずれにしても、父親の影響で相撲好きになったとか、野球好きになったってな環境が、以前より少なくなっているのは間違いないんじゃないでしょうか。
あの頃の子どもは、そんな環境にあったから、一対一の勝負なら砂場の相撲、団体戦なら野球みたいな感じがすごくありましたもん。

そんでもって、好きな相撲も野球も見させてもらえないオヤジは、最初は夜中のダイジェストを見ながら細々とファンを続けながらも、いつのまにか私のように遠ざかっていってしまった・・・・うん、最大の原因は『オヤジの権威喪失』これに間違いない。(笑)

「そうだ!貴乃花親方じゃないけど、今こそ成すべきはオヤジの復権だぁ!!家庭改革だぁ!!」
と宣言したところで、もはや「遅かりし由良の助」でありましょうね。(トホホ)

今、朝青龍はどんな想いでいるでしょう?
やっぱり「後悔先に立たず」の心境でしょうか、それとも、「なぜにオレが」の心境でしょうか?
いずれにしても、これから先いつか後悔の念が生まれ、それが今後の人生に活かされ、相撲の教えが無駄にならないことを祈るばかりです。彼の場合、まだまだ「遅かりし由良の助」にはならないのですから。


え~~本文にはまったく関係のない宣伝です。
バレンタインディの準備は進んでますか?
バレンタインチョコは、ぜひともMさんのお店で
お買い求め下さい。(笑)

さて、今日の一枚は、コルトレーンです。

じつは、初対面であったのですがEさんという方と、紹介者のOさんが「こいつ(私です)はねぇ、ジャズだけはちょっと詳しいよぉ」てな余計な事を言ったこともあって、
「Eさんもお好きなんですか?」
「いやぁ、好きというか、昔はそこそこジャズ喫茶なんかも行ってたもんですからね、古いモダンジャズを少々・・・・あれ?古いモダンっておかしいか、はははは」
てなことになりまして、なんやかやとはなしておりますと
「僕はねぇ、コルトレーンはイマイチイカンのですわ。せいぜい聴くのは「BALLADS」くらいですかねぇ」
(「でたぁ」)
これは、コルトレーンをあまり好みとされない方が、コルトレーン好きにちょっと気を遣っておっしゃる最もポピュラーなご意見であります。(あとは「BLUE TRAIN」「SOULTRANE」ね。笑)

(「コルトレーンのアルバムで何が好きかとの問いかけに、「BALLADS」を上げる方が私の回りにも非常に多いのですが、彼のバラードは「BALLADS」を聴くまでもなく一級品なのでありますよ。私はね、マウスピースの不具合が「BALLADS」を生んだなんて、クッダラナイ説は元より信じてませんから」)
もちろん、そんなことはEさんには言いませんでしたよ、言いませんでしたが
「「BALLADS」好きなら、ぜひとも「STARDUST」も「LUSE LIFE」あたりも聴いて下さいよ」
ってね。(笑)

それで、先日「LIKE SOMEONE IN LOVE」がログの中に出てきたこともあって、以前の重複と知りながらこのアルバムを選びました。

私にとってその「LIKE SOMEONE IN LOVE」が、コルトレーンのバラードで最も好きな曲かもしれません。
これを聴きながらロックグラスの氷を見つめていれば、
「金もいらん、女もいらん、この曲と酒があれば、あたしゃ幸せよぉ」
なんて、そんな嘘をマジでつけそうな・・・・(笑)

ともかく、コルトレーンのバラードは「BALLADS」だけじゃない、どれも一級品であるということを私は強く言いたいのだぁ!!

って、まぁなんだか今日は「!」の多い日になっちゃいましたね。

LUSH LIFE / JOHN COLTRANE
1957年5月31日, 8月16日, 1958年1月10日録音
JOHN COLTRANE(ts) DONALD BYRD(tp) RED GARLAND(p) EARL MAY, PAUL CHAMBERS(b) ART TAYLOR, LOUIS HAYS, AL HEATH(ds)

1.LIKE SOMEONE IN LOVE
2.I LOVE YOU
3.TRANE'S SLOW BLUES
4.LUSH LIFE
5.I HEAR A RHAPSODY


恵方芋?

2010年02月03日 | d-f

今日は冬晴れでしたが、一昨日はやはり降りましたねぇ雪。でもまぁ夜中に帰宅するときにはすでにやんでいましたし、道路にスリップするほどの雪もなかったので、私的には何ら影響はありませんでした。
こんな調子だと今年あと数回は雪に対する警戒が必要かもしれません。
それにしても、我が地域もそうですが東京始めここ数年雪を経験していない地域の雪に対する適応能力はさらに低下しているようで、ある意味これも温暖化のマイナス面でありましょうか。

雪の心配をしつつ今日は『節分』、明日は『立春』寒明け、はや暦の上では春であります。
やれ「朝青龍は豆まきに参加しなかった」とか、「今年は寿司だけじゃない恵方巻き」だとか、この季節の変わり目も悲喜こもごもですが、
「恵方巻きなんてぇものが、なぜにこのへんまで拡がったんじゃい」という文句は以前も申し上げましたし、おおもとは、Mさんのお店系列による戦略でありますので「もう文句も言えない」ってこともあって、今年はイチャモンをつけるようなことはしません。(笑)

が、今晩はみなさんも恵方巻きを物言わずお召し上がりになったのでしょうかねぇ?
昔は恵方巻きより母の豆を煎る音で節分を感じたりしたんですが、やっぱり節分には豆腐や豆を使った料理を食するのが正統なんでありましょうか?
我が家じゃもっぱら豆の拾い食いで済ませていましたけどね。(笑)

鬼打ち豆と梅干しを入れたお茶『福茶』なんてぇものもありまして、これを飲むと災厄から逃れられるともききます。
そういえば初牛の日に食べる『しもつかれ』という北関東(かな?)の郷土料理がありました。栃木で一度食したことがありましたが、あれも豆と鬼おろしですから節分に関係してるんでしょうか?でも今年はすでに初牛の日は過ぎていますしねぇ・・・ご存じの方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
ひょっとして、来年はあなたのお宅で常識の節分の習慣が、○○の売り出しメニューに加わるかもしれませんよ。(って、それはない。笑)


ネット上に『しもつかれ』の
写真がありましたので拝借しました。

昨日のことです。
「SAちゃん、明日はやっぱ恵方巻きを食べんのかい?」
「食べますよ、だって(Mさんのお店に)注文してありますもん。」
「ふ~~ん、ところで問題です。明日は節分、それでは明後日は何の日でしょう。」
「明後日????・・・・・・・・・・お父さんの誕生日の前の日」
「それはおめでとう、って、そうじゃなくて」
なんと、SAちゃんは立春などまったく頭に浮かばず、それどころか節分が季節を分ける日との認識すらありませんでした。
いやいや、SAちゃんばかりじゃないと思いますよ。意味も理由も分からず、ただ恵方巻きをほおばっている人がどれだけいることか。

寿司の恵方巻きを食べるのも良し、ケーキの恵方巻きでもそりゃ良いでしょう、ただ、それがどうして節分なのか、節分とはどういう日なのか、そんなこともしっかり伝承すべきじゃないかなぁなんてね、
そしてそれぞれの地方にそれぞれの節分の習慣があるんでしょうから、それはそれとして守っていっていただければ、などと年寄り臭い事を思ったのでありました。

とか言いつつ、我が家では
毎年のごとく鰯の頭は玄関脇に刺してあったものの、久しぶりに私が夜自宅にいるにもかかわらず、豆料理はもとより豆まきすらありません。
あげくは、私が部屋でレコードを聴いていると
「どうせストーブ焚いてんでしょ、これ焼いて」
と、さつまいもですよ、や・き・い・も
「おいおい、節分に焼き芋かい?」

えっ?そこまで言ったならアンタは芋を食わなかったんだろうって?
まぁ、恵方巻きのごとく、恵方を向いて焼き芋一本食べたら喉につかえて死んじゃいますから、それにほら、ありぁ女子の喰いもんでしょ・・・・・!?
でへへへへへ、っていうのはウッソ~~!!
ウイスキーのつまみに一本だけ・・・・・なんでもつまみになるもんですねぇ(笑)

さて、今日の一枚は、ケニー・ドリューです。
このアルバムは、我が家にあるドリューで最も古い録音盤です。

何度となく言ってきたことですが、いかにペデルセン好きでも、私はヨーロッパに移る前のドリューがやっぱり好きなんです。
特にこのアルバムは、あまり話題に上がる一枚でもありませんし、事実、ドリューにしてはかなりの荒削り感があります。それでも、私の好きなドリュー、つまりグイグイ迫ってくるスイング感と「いやぁ~~~ブルース」感とでも申しましょうか、それが随所にちりばめられています。
いわゆる日本で流行った「THE LULLABY」や「BY REQUEST」といったあの頃のドリューと比べると、確実に別ものだと思います。
その点では「CHARTREUSE」といったバラード系は、この頃のドリューにはちと不似合いだとの意見もありましょう、でもそれも含めて「やっぱ、欧州ドリューより米ドリューだわいな」と私は思いたい、そんなアルバムです。

KENNY DREW AND HIS PROGRESSIVE PIANO
1953,1954年録音
KENNY DREW(p) GENE WRIGHT(b) SPECS WRIGHT[1~5,7], LAWRENCE MARABLE[6, 8~12](ds)

1.BLUESVILLE
2.ANGIE
3.I CAN MAKE YOU LOVE ME
4.MY BEAUTIFUL LADY
5.MANY MILES AWAY
6.FIFTY SECOND STREET THEME
7.I'LL REMEMBER APRIL
8.FOUR AND FIVE
9.POLKA DOTS AND MOONBEAMS
10.LO FLAME
11.CHARTREUSE
12.KENNY'S BLUES


血の道?

2010年02月01日 | g-i

今日はこれから雪になるんだそうで、久々のお湿りですから悪くはないんですが、Mさんのお店の手伝いがあるんですよねぇ・・・帰り道が坂道ですから、ノーマルタイヤの軽自動車ってぇのがちょっと心配です。

「バブちゃん、見たよ、シャープス&フラッツのファイナルをテレビで観たって」とは、以前お話しした和ジャズ好きの社長さん。
今日久しぶりにおじゃましたのですが、シャープス&フラッツの話はそこそこに
「そうそう、バブちゃんにこれ貸してやろうと思ってたんだ。」
とCDを持ち出されました。

「LOVE! MISORA HIBARI JAZZ & STANDARD COMPLETE COLLECTION 1955-66」なるCDと、その名も「和ジャズ」なるCDボックスです。

「いやぁ、エノケンの「月光価千金」(げっこうあたいせんきん)も良いけど、やっぱ、ひばりちゃんも良いし、元祖天野喜久代もエエわぁ、カッカッカッカ」
って、美空ひばりはまだしも、エノケン、天野喜久代は、ちと私には古すぎるだろうっちゅう話ですが。
せっかくのご厚意(?)ですのでお借りしてまいりました。

さっそく、車中で「和ジャズ」のディスク1をボリューム控えめで聴きながら来ました。
そしたらどうでしょう、なんて言ったらいいのか、どう表現すればいいのか、ホンワカしたノスタルジックとでも言いましょうか、ともかく悪い気がしないんであります。
もちろん、「月光価千金」はじめ、「ダイナ」「悲しきプレリウド」「サンライズ」「ビギン・ザ・ビギン」等々、ジャズだ何だと言わずとも誰もが一度は聴いたことのあるメロディーが並んでいるからではありますが、この郷愁めいた感覚の原因はそれだけでは無いようにも思えるのです。

ものの本によれば、日本においての初めてのジャズ・レコードは1928年(昭和3年)ビクターとコロンビアから発売になったのだそうでありますが、ともかく「海外から入ってくるポピュラーソングは全てジャズ」みたいな時代だったらしいですから、それら全てが純粋にジャズであったかどうかは疑問です。

そんな中、今さっき聴いた、黒人バンド、ディキシー・ミンストレル・オーケストラをバックに歌い上げる天野喜久代の「月光価千金」(GET OUT AND GET UNDER THE MOON)は、私が普段聴いているものとは全く違うものの、それでもまさにジャズでありますし、始めて映画『スティング』を観たときに聴いたスコット・ジョプリンのラグタイムに感じたのと同じような郷愁を感じてしまうのは、今私が好んで聴いている音楽の源流にそれらがあって、今もなお何処かにその面影をとどめているからに違いないと・・・・(あれ?ちと偉そうな言い様かな?笑)

それと同時に感じたのは、スコット・ジョプリンとは違い、天野喜久代にはやはりじつに日本的な情緒みたいなものがあるなということです。
それは、例えば、大好きなコルトレーンの「LIKE SOMEONE IN LOVE」を聴いて感じるあの想いと、秋吉敏子の「SOSHU NO YORU」を聴いて感じる想いとの違いみたいな(ん?これは違うか?)。
というか、根底に流れる音楽文化? 都々逸、長唄、何でもいいや、ともかくそういった消すに消せない日本人の音楽がやはり何処かに影響しているんじゃないでしょうかねぇ。

かく言う私も、最近そういった目に見えない、いわゆる日本人としての『血の道』みたいなものを、歳を追うごとに感じるようになってきたように思います。

あれ?今日は語ってしまいました?まっ、たまには良いでしょう。
「よう~し、唄っちゃいましょうかね、 ♪ ただひとり寂しく悲しい夜は 帽子を片手に外へ出てみよう 銀色に輝く月の光に・・・・♪

さて、今日の一枚は、ハンプトン・ホーズです。
「GET OUT AND GET UNDER THE MOON」がらみで、なんかないかなぁなんて思ったんですが、ヘレン・ケインの歌はレコードを持っておりませんし・・・諦めました。(笑)
余談ですが、ヘレン・ケインといえばベテイ・ブープのモデルですよねぇ「真ん丸お目々におちょぼ口、クリクリ頭で Boop Boop Bee Doop!」って、あれですあれ。
今度彼女の「GET OUT AND GET UNDER THE MOON」を探して聴いてみようかなぁ・・・・

って、それはともかく、今日はホーズですホーズ。
ロサンゼルスの『Mitchell's Studio Club』に9ヵ月間出演したときのライブ盤です。

どうしてもこの約10年前に録音されたコンテンポラリーの三部作と比較してしまうのですが、50年代のホーズとこの時のホーズを比べるのはいくぶん無理があるように思います。
私がこのアルバムを聴くと思うのは「ホーズがビル・エバンスを意識してもしかたない」ということでしょうか。
いやいや、ホーズのインタープレイが悪いと言っているんじゃないですよ。それはホーズの器用さをじつに発揮している一面でもあるとは思っていますから。
ただねぇ、「ホーズはホーズでいて欲しい」そう思う自分がいるんです。(笑)
アート・ペッパーもそうでしたが、やっぱり獄中ではいろいろと考えるんですかねぇ。

え~とても聴きやすく、親しみやすい一枚であると思います。いやホント(笑)

THE SEANCE /  HAMPTON HAWES
1966年4月30日, 5月1日録音
HAMPTON HAWES(p) RED MITCHELL(b) DONALD BAILEY(ds)

1.THE SEANCE
2.OLEO
3.EASY STREET
4.SUDDENLY I THOUGHT OF YOU
5.FOR HEAVEN'S SAKE
6.MY ROMANCE