毎月「はなはなひろば」では第4金曜日にスタッフ会議を開いています。1月は25日(金)に開催しました。この日はスタッフのTさんの知人で、かつて民間の動物園でりすざるの飼育の仕事をしていたという寅田さんという方(とても素敵な女性)に来ていただき、表題のようなテーマで話をしていただきました。
人間の子育ての単位は1家族ですが、さるの場合には、集団で赤ちゃんが誕生した時には子育てに関わるとのことです。何家族ものさるたちが一緒に同じスペースの中で暮らしているので、小さな赤ちゃんざるに対しては労わりの気持ちから自然に手が出る行為となり、お世話をするようになるのでしょう。何家族もの姉妹兄弟が一丸となって見守りに当たり、あらゆる場面で危険を察知したら救出に当たるのだそうです。
子ざるはお母さんの背中に常時へばりついて親子の絆をしっかり保っていることが多いのですが、おっぱいを飲みたい時には、背中から母ざるの首を回って危なっかしげに前に回ってきておっぱいにたどり着くのだそうです。お母さんざるは子育てに精を出しますが、自分がまず生きていかなければならないことを知っていて、自分のことも大切にする知恵をもっているようです。(写真の中の日なったぼっこをしているのは、自分がしっかりお日様に当たれるように場所を選んでいる様子です)
さるたちにとっては、種の保存が一番のことなので、そのためには集団が結束して子育てにも当たり、自分たちも生き延びるための知恵やパワーを出しているのです。ただし、その日常生活は汲々としているわけではなく、ゆったりのんびりしたもののようです。
また、未熟ざるで生まれ人工哺育せざるをえなくなった子ざるは、24時間面倒を見てくれた飼育員を母親と思ってしまうので(三つ子の魂百まで、産みの親より育ての親)、さるとしての生活に戻すのはとても大変だそうです。
寅田さんの話を聞きながら、人間の子育てと重ね合わせていろいろ考えさせられるところがありました。
さるの子育てからたくさんの学ぶことがありそうです。ときどき動物園に行き、さるさんたちに「教えを乞う」(?)というのはいかがでしょうか。
そう、そういえばこのお話の副題は「これは許される 猿真似」というものでした。
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