はなはなひろば活動日誌

横浜市鶴見区にある
子育て支援施設の日誌です

「だめ!!」って言うのは駄目ね!?

2011-07-29 15:48:09 | 日記

2011年7月27日(木)
ひろばが活気付くのは、このところずっとお昼過ぎです。午前中準備万端でいつ親子がやってくるかなと期待をしながら待っているのですが、お昼ご飯が何組かの親子で終わった後、間をおかずに何組もの親子が來所します。午後からは大賑わいで、楽しい声が飛び交います。
今日は、あるお母さんとこんな話をしました。
{だめ!」という言葉を子どもに出さないようにしようと思うけどつい出てしまう、ということについて・・・・
Nちゃんのお母さんは、決して大きな声を出さず、ぎりぎりまでNちゃんを見つめてあげておられるのですよ。

子どもたちの世界は、無限に広がっています。縮こまることは決してありません。子どもたちが好奇心の塊であるのは、未知の世界への飽くことない探究心があるからです。見るもの聞くもの、触るもののすべてに目が、耳が、手が動いていきます。
それをそばで見ている大人は、ついついだめ!だめ!と声を出し、制止にかかってしまいがちです。子どもにしてみれば、実際に自分の体で体験しているのです。そのときについて回るのは「危ない!」です。
それは子ども自身だけに振りかかる場面であったり、子供同士のかかわる場であったりします。
わが子が怪我をしてしまうのではないか、他の子に怪我をさせてしまうのではないかということで、大人は神経を使い"だめ出し"をしてしまいがちです。
「転ばぬ先の杖」という諺がありますが、いつも安全のほうを選択してしまうと、子どもは冒険が出来なくなってしまう、達成感が味わえない、友だちとの交流が上手に出来なくなるなど、消化不良現象を起してしまいます。自己規制が優先するようになって大人の顔色を伺うようになったりもします。
子どもたちには、危険を大人が本当に感じるぎりぎりまで挑戦させてあげると行動の取れる子に育っていくように思います。そのかわり、大人は「口はださないけれど、目はしっかり見ている」状態をいつも作っておかないとだめです。うっかりが、事故につながりますからね。
危ないことをしているとき、大人が遠くから大きな声で注意を促すのではなく、子どものそばまで行って、手なり、足なり、道具(おもちゃ)なりを黙って(真剣な顔をして)取り上げることで、子どもは大人の本気さを察知するものです。この行動が取れるようにしていくためには、大人には大変な忍耐と努力も必要になりますが・・・・
お母さんどうしも、子どもが手出ししあうことのひとつひとつに、ごめんなさいを入れるのではなく、ちょっと心を広くして、許しあえると、自身も神経を使わないで、ひろばにいられますよ。
未知の広い世界を、これからのびのびすくすくと育っていく子どもたちが、生きやすい環境にしてあげたいものです。

今日とても嬉しいことがありました。ひろばの雰囲気に慣れるのに時間のかかったKちゃんが、初めて自分から歩み寄ってきて、私の腕の中に飛び込んでニコニコ顔をしてくれました。
これで、もうKちゃんはすっかりひろばになじんでくれたのですね。以前に比べるとKちゃんのひろばでの行動半径も広がり、お母さんから離れて遊べるようにもなっているのをじっと見ていて、目が合うとはにかんでお母さんのところにあわてて戻ったりしているかわいいKちゃんです。
             M


ふた月ぶりの再会!!

2011-07-25 05:56:18 | 日記

7月22日(金曜日)毎月第4金曜日に開かれる定例スタッフ会議が、1時30分から開かれました。
この日の話し合いのメインの議題は8月31日の「子ども夏祭り」についてでした。いくつものメニューが出た後、それぞれの担当に分かれて具体的な打ち合わせをしました。
当日を楽しみにしていてください。

3時30分過ぎに、「びーのびーの」の奥山さんと二人のスタッフの方のご案内で、陸前高田の親子のひろば「きらりんきっず」の代表伊藤昌子さんが来られました。
伊藤さんは、3月11日に津波でひろばを失い、すぐに高田中学校の図書室の片隅を使って、仮設のひろばを開設するというエネルギッシュな活動をされたのですが、その行動がいろいろな団体の支援を得ることとなり、「びーのびーの」もそのつながりでのものでした。それがまたはなはなひろばにも広がったというものでした。

はなはなひろばの入り口に伊藤さんが見えたとき、私と伊藤さんは思わず固いハグをしてしまいました。「涙が出そう」と伊藤さんはおっしゃっていましたが私も同じ思いでした。
思えば5月20日に、はなはなひろばの4人が陸前高田に行って伊藤さんにはじめてお会いして以来2ヶ月ぶりの再会でした。
この2ヶ月の間に、何度も何度もの手紙、メールのやり取りがあり、リクエストに応えてベビーカーをお送りしたりしました。(ベビーカーについては、はなはな利用者の方や、わっくんひろばのご協力も得てのものでした)

はなはなひろばのスタッフ、横浜市子育て支援課の雙田さん、びーのびーのの皆さんともども、伊藤さんから「きらりんきっず」誕生の様子や、震災後の様子などについて、話していただきました。
昨年7月にできたばかりの「きらりんきっず」は、一緒に活動していた仲間を失なったり、ちりじりに離れたりがある中で、失ったひろばの再建にいち早く動かれた伊藤さんのパワフルな行動に頭が下がりました。
若者たちが仕事がないためにふるさとの町を離れたり、二人目のお子さんが欲しいけれどためらってしまうというお母さんがいたり、町つくりの計画がはっきりしないので家も建てられないなど問題が山積しているとのことでした。

さて横浜へ来られる前に、伊藤さんから、ははなはなひろばのスタッフと食事会ができるといいなとのリクエストが寄せられていました。
そこで夕方から、横浜ならではのお店をと、関内まで出かけました。メキシコ料理「エスペランサ」が目的の場所でした。「エスペランサ」はスペイン語で「希望」を意味します。今の伊藤さんに私たちからの気持ちを込めてのお招きのつもりでした。何度も何度も「サルード」(乾杯)の言葉が飛び交いました。
おいしいお料理(伊藤さんはメキシコ料理は初めてとのことでした)と、店主のアコースティックギターの弾き語りを堪能しました。その場の雰囲気に上手に慣れ親しんでおられた伊藤さんのお人柄に改めて、感心してしまいました。
帰りがけには、思いがけないことでしたが、お店のママから、幸福を呼ぶ鳥「ふくろう」の置物のプレゼントが伊藤さんに手渡され、これも嬉しいことでした。
この夜、伊藤さんは弟さんのところに行かれるとのことで(実は私のところに泊まって欲しいと思っていたのですが)横浜駅までご一緒し、東横線に乗られました。

帰宅後、この日一日の出来事の余韻がずーっと残り、心地良い思いに包まれました。
伊藤さんは果たして、自由が丘で特急から普通に乗り換えられたかしら・・・・・・
                         M


だーれも来ない・・・・

2011-07-21 14:10:26 | 日記


7月20日。

大きな台風がやってきたためか、ひろばにはいつものような賑わいがありません。
準備万端で、首を長くして親子の来所を待っているスタッフは、恨めしそうな顔で道路のほうを見たり、時計を見たりと落ち着きません。
毎日、その日当番に当っているスタッフは、みんな意欲満々。家を出る時は、気持ちをきりっと引き締めて、ひろばに向かうんです。
目配り、気配りを怠りなくすることには、かなりへこたれてしまう状態になりもしますが、事故が起きないようにとだけは警戒しているのです。
お昼過ぎまで、来所者はゼロでした。こんな日だからもう来ないのかとほとんどあきらめかけていた時に、Fさん親子がドアの向こうに見えました。やったア!!
スタッフ二人の顔がほころんでくるのが良く分かります。Aちゃんはだれもいないスペースを思う存分使って走り回りました。
まもなく、Nさん親子が見えました。Aちゃん、Yちゃんはふたり仲良く遊びました。
おねえちゃんのAちゃんが、Yちゃんの頭を「いい子いい子」。

Yちゃんは、あと少しですっくと立って歩けるようになりそうです。
のんびりとふた組の親子が、ゆったりした時間の流れの中で過ごすというのも、なかなか良い光景でした。
台風はこれからどう動いていくことでしょう。ザーッと降ったり、お日様が出たりと妙なお天気を繰り返していますが・・・・・

それにしても、被害も出ている地方もあるとか。各地の子どもたちのことも心配です。              M


土曜日オープン

2011-07-19 03:29:58 | 日記

2011年7月16日(土)
奇数月の第3土曜日、はなはなひろばの月1回土曜日のオープン日です。
ここ数ヶ月、月1回の土曜日オープン日は、保育園に通園し出した親子の再会日となっています。今日も5組の親子がが来てくれました。その他に現役の親子3組が混じってとてもにぎやかな1日でした。1ヶ月以上会わなかった子どもたちはびっくりするほど心身ともに成長していることに驚かされます。
保育園での集団生活の中にいるせいか、すぐにグループになって遊ぶ光景が今までと違うなと思いました。
ケンカをしているかと思うと、いつの間にか仲良く遊んでいたり、子どもたちはケンカも遊びも、意識としては同じ地平に存在するものなのでしょう。
スタッフと親たちがぎりぎりまで待って我慢して子どもたちの様子を見守れているのが、とても好ましいものでした。
ちょっとした物の取り合いなどでも、大人がすぐに介入し、子どもの代わりに謝ってしまうということもよくあるようですが、子どもにとっては「自分のもの」「人のもの」の区別はないわけで、「ケンカ」は正義の戦いともいえるでしょう。
はなはなひろばでは、危険を感じない限り、子どもたちのしていることを大人が見守っていられると、子どもたちが上手に事態を収束していくということがよく分かります。
16時までたっぷり遊んだ子どもたちは、互いに手を振り合いながら”さようなら”を何度も何度も繰り返し言い合い、道路の右と左に分かれていく姿は、とても見ていて心地よい風景です。 
                                      M


すべり台と静電気

2011-07-16 12:20:25 | 日記

Mちゃん”あれ、パチパチいわない!”
ママ”あなたがしっとりしているからだよ”
この会話は、ひろばで交わされた会話です。なんのことだか分かりますか。
Mちゃんがひろばのすべり台(プラスティック製)を滑り終えて発した言葉に対して、お母さんが答えていたものです。
2歳のMちゃんが、冬場のひろばですべり台で何度も滑っていたときに”びりびりっ”と静電気が起きたことを覚えていたのですね。その当時、すべり始めるときに「またパチパチがくるぞ!」と思いながらもその感覚を楽しみながら遊んでいたことを思いだします。
ちょっぴりスリリングな体感を忘れられなかったのでしょう。
お母さんは瞬間的に、Mちゃんに対し、的を得た答えをしてあげていたわけですが、もう少しMちゃんが大きくなったときには、なぜしっとりしていると(湿度が高いと)パチパチしないのかを話してあげられると、Mちゃんはこの現象を決して忘れないことでしょう。
                                                                         M