2011年7月27日(木)
ひろばが活気付くのは、このところずっとお昼過ぎです。午前中準備万端でいつ親子がやってくるかなと期待をしながら待っているのですが、お昼ご飯が何組かの親子で終わった後、間をおかずに何組もの親子が來所します。午後からは大賑わいで、楽しい声が飛び交います。
今日は、あるお母さんとこんな話をしました。
{だめ!」という言葉を子どもに出さないようにしようと思うけどつい出てしまう、ということについて・・・・
Nちゃんのお母さんは、決して大きな声を出さず、ぎりぎりまでNちゃんを見つめてあげておられるのですよ。
子どもたちの世界は、無限に広がっています。縮こまることは決してありません。子どもたちが好奇心の塊であるのは、未知の世界への飽くことない探究心があるからです。見るもの聞くもの、触るもののすべてに目が、耳が、手が動いていきます。
それをそばで見ている大人は、ついついだめ!だめ!と声を出し、制止にかかってしまいがちです。子どもにしてみれば、実際に自分の体で体験しているのです。そのときについて回るのは「危ない!」です。
それは子ども自身だけに振りかかる場面であったり、子供同士のかかわる場であったりします。
わが子が怪我をしてしまうのではないか、他の子に怪我をさせてしまうのではないかということで、大人は神経を使い"だめ出し"をしてしまいがちです。
「転ばぬ先の杖」という諺がありますが、いつも安全のほうを選択してしまうと、子どもは冒険が出来なくなってしまう、達成感が味わえない、友だちとの交流が上手に出来なくなるなど、消化不良現象を起してしまいます。自己規制が優先するようになって大人の顔色を伺うようになったりもします。
子どもたちには、危険を大人が本当に感じるぎりぎりまで挑戦させてあげると行動の取れる子に育っていくように思います。そのかわり、大人は「口はださないけれど、目はしっかり見ている」状態をいつも作っておかないとだめです。うっかりが、事故につながりますからね。
危ないことをしているとき、大人が遠くから大きな声で注意を促すのではなく、子どものそばまで行って、手なり、足なり、道具(おもちゃ)なりを黙って(真剣な顔をして)取り上げることで、子どもは大人の本気さを察知するものです。この行動が取れるようにしていくためには、大人には大変な忍耐と努力も必要になりますが・・・・
お母さんどうしも、子どもが手出ししあうことのひとつひとつに、ごめんなさいを入れるのではなく、ちょっと心を広くして、許しあえると、自身も神経を使わないで、ひろばにいられますよ。
未知の広い世界を、これからのびのびすくすくと育っていく子どもたちが、生きやすい環境にしてあげたいものです。
今日とても嬉しいことがありました。ひろばの雰囲気に慣れるのに時間のかかったKちゃんが、初めて自分から歩み寄ってきて、私の腕の中に飛び込んでニコニコ顔をしてくれました。
これで、もうKちゃんはすっかりひろばになじんでくれたのですね。以前に比べるとKちゃんのひろばでの行動半径も広がり、お母さんから離れて遊べるようにもなっているのをじっと見ていて、目が合うとはにかんでお母さんのところにあわてて戻ったりしているかわいいKちゃんです。
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