嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

形が透過し続ける力点で

2005年10月22日 15時58分27秒 | 駄文(詩とは呼べない)
僕の背中ばかりを見てた。

誰彼構わず話しかけたのに
誰も僕の見ているものを見なかった
ただ、誰もが僕の背中ばかりを見た

僕が怒りを水に溶かして沸騰する血を生臭く感じた時も
僕が笑顔が病気の一種であると断罪して突き破るほど手を握った時も
熱で熔けたガラスを目に注ぎ続けた力一杯の歪みも
野菜が肉に見えて撃ち殺し続けた静寂の中でさえも

誰も僕の見ている世界を見なかった

誰も僕の音を聞かなかった

足音ばかり追いかけやがって

お前らなんかに俺の世界の汚さが
俺の世界の醜さが
この両手一杯の希望に満ち溢れた無力さが
わかるもんか

強いとか弱いとか測るんじゃねえ!
理解しようとするんじゃねえ!

雷なんだよ

空気の全てが

熱いばっかりの冷たいばっかりの痛みばっかりの俺の皮膚の表面は
いつだって宇宙よりも広い内部にあって
誰も俺を傷つけない
無駄なんだよ
全部無駄なんだ
通じないんだよ
お前らの見ている全てのものが
お前らの感じてる全てのものが
俺には通じないんだよ

もっとよこせよ
俺が俺の世界だけを痛がり続けてる中で
おまえらの見てる牢獄は
なんでそんなにぬるいんだ!

棄てろよ、まずお前の命から。
こんなもんで
どんだけぬるい命を語り続ける気なのか
終わらせろよ、はやく!
もっとはやく。はやく、とてもはやく。

今すぐこの世界を壊してやりたいのに
たった一粒の物質さえも
消す事はできない

どんな沈黙の中にいても
俺に静寂は訪れない

消えるしかないんだよ。
俺が消えるしか、この世界を救う方法は見つからないんだよ
慾ばっかりだ
あれもこれもそれもどれもおれも
全部慾ばっかりだ
汚れすぎていて
むかつくんだよ
この世界が。ずっと
生まれっぱなしで
変わりっぱなしで
イラつくんだよ

なんで誰も俺を殺さない!?
もっと暴力的な世界のハズだろ?

もっと突然に
全てが不条理に
なんの規則性も前触れもなく
真っ暗な熱で明るく焼けただれればいい

一歩を踏み出すだけで
この世界は全部消えるはずなのに
なんで
その程度の
願いすらも 祈りすらも 思いすらも
誰も実現できないんだ!?

僕だけだ。

俺だけが
僕を殺す事が出来る

はやく終わってくれ
はやく、世界中の物語を終わらせてくれ
もっとはやく、変化を終わらせてくれ
頼むよ、俺。

駄目だ、何も感じない
ホントに俺、最後の一人なのか?
誰か居ないのか?

ページを破れば、全てが終わる世界で
なんでこんな場所に
閉じ込められなくちゃならないんだ

赤さを誘う光が差し込んで
見ているものは橙色に染まって
夕暮れを止められない涙さえも
ただのワガママにしか見えなくって
泣いても叫んでも誰にも通じないのなら
僕の両手は、瞳を潰す為にあるとしか
俺には思えない

いつから、俺の世界には
人間が棲めなくなったんだろう