韓国、「世も末」文在寅は裸の王様、おべんちゃら参謀陣に真実を知らされず「危機へ」
2021年01月24日
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、青瓦台本館に正式な執務室がありながらも、日常的な業務は秘書が勤務する建物内の事務室で処理するという。
権威主義大統領時代の痕跡を消す意味があるようだと伝えられる。
文氏は、こういう「平民的な大統領」を演じているが、現実の判断は全く浮き世離れしたものだ。
こういうギャップは、文大統領が現実を知らないからである。
大統領参謀である大統領府の高官が、悪い情報を文氏に伝えず、「おべんちゃら」を言っているからだ。
文大統領が、「裸の王様」に成り下がったのは当然。韓国の危機は、確実に進行するだろう。
『朝鮮日報』(1月24日付)は、「耳を貸さないリーダー、口を出さない参謀」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙の崔慶韻(チェ・ギョンウン)記者である。
(1)「これは、法務部による尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長(日本の検事総長に相当)懲戒処分が裁判所で覆されるや、与党関係者数人が私的な場で言った言葉だ。
「尹錫悦総長はいわゆる『判事査察文書』の作成を指示するなど、刑務所に行かなければならない重罪を犯した」と参謀たちが大統領に大げさに報告、大統領はこれを信じていたが、後に慌てふためく羽目になったということだった」
ユン検察総長を懲戒するとした大きな理由は、ユン氏が「判事査察文書」作成を指示したということだった。
実際は、インターネットに報じられていたものをまとめただけで、特別に判事の身元調査したものでなかった。このように、大袈裟な「重大情報」に仕立てたのが大統領府高官であった。
(2)「この気がかりを解く糸口は与党のベテラン議員が持っていた。
年末に会ったこの人物は「大統領が誰に会い、どんな話を聞いているのか分からない」と言った。
この人物は文大統領当選後、大統領に個別に会ったことがないと言った。
青瓦台が呼んでくれないという。
大統領が野党の代表をしていた時代にあれこれ苦言を呈したのが心に引っかかっている様子だった。
別のベテラン議員は2年半ほど前、大統領に会った時、「市場の前では謙虚でいなければならない」と言ったという。
しばらくして青瓦台政策室長がラジオ番組に出演して、「市場は国に勝てない」と言った。
この人物は、大統領から「あなたの話はもう聞かない」と通告を受けたような気がしたと言った」
文大統領は、裸の王様になっている典型例がここに示されている。
(3)「大統領が青瓦台の塀の外の話を聞くのを嫌がっているなら、参謀たちでもいいから大統領に言うべきことを言わなければならない。
新大統領秘書室長は就任第一声で「外の声をつとめて大統領に伝える」と言った。青瓦台の参謀たちがこれまで大統領に世間の話をきちんと伝えなかったという告白のように聞こえた。
実際に大統領の参謀を務めた人々は「直言する参謀の方が珍しい」と言う。大統領が聞くのを嫌がる場合が多く、下手に苦言を呈すれば損をすることもあるからだということだ」
大統領の参謀は本来、作戦を練る上で重要な役割を課されている。それが、「おべんちゃら」だけを具申しているのでは、「戦争」(政策)に勝てるはずがない。敗北を喫して当然だ。
(4)「文大統領は、青瓦台参謀(注:大統領府高官)として仕事をした経験のある珍しい大統領だ。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領時代、中心的な参謀集団が大統領の軽率な意思決定をやめさせようとした時、大統領執務室に最も頻繁に派遣したのが「民情首席秘書官・文在寅」だったという。一種の青瓦台内の「指定反論者」だったわけだ。
そのような経験を経て大統領の座に就いた文大統領が、尹錫悦総長懲戒処分取り消し問題で昨年末謝罪したのに続き、新年になってからは不動産問題について「非常に恐縮している」と再び謝罪した。
人の言うことを聞かない大統領と、言うべきことを言わない参謀が出会って合作した結果だということだ」
文氏は、盧武鉉政権では「民情首席秘書官」を務めた。
盧大統領に最も多く「直言」したという。
その文氏が大統領になると人が変って、他人の意見を聞かなくなった。
さらに、取り巻き連中が「悪い情報」を上げなくなっている。
この両者の「相乗効果」で、韓国は急坂を転げ落ちる運命に陥っている。
(5)「こうした中でも、まだ大統領の周囲で「批判で退いてはならない」とささやき、反対者を敵に回す参謀がいる。
しかし、新年になって進歩陣営のベテランたちは大統領の不通(意思疎通不能)を繰り返し警告している。
どちらの意見に耳を傾けるかは大統領の選択だ。
選択の結果をめぐって、誰にだまされたなどと言ってはいけない。大統領が謝罪する時、だまされた方は大統領ではなく国民だ」
どこの世界にも、「忠臣」ぶって甘言を弄し大将の判断を誤らせる人物はいる。
だが、進歩派陣営では文大統領の「不通」ぶりを警告している。文氏が、裸の王様から真っ当な王様になれるのか。残された時間は少ない。