2017/09/03(日曜10:00-12:00)のNHK杯を視聴しました。
対局は森内俊之(先手)と藤井聡太。
森内俊之は長年のA級在位と、18世永世名人位で知られます。
永世名人位は、通算で5年以上名人位を保持した人のみに与えられ、16世永世名人(中原誠)、17世永世名人(谷川浩司)、18世永世名人(森内俊之)、19世永世名人(羽生善治)が得ています。
森内は2017年3月末にフリークラス転出を届け、まだA級在位でしたが数日後からB1級へ降格することになっていました。よってB1級は森内俊之を含め13人で戦われるはずでしたが、森内俊之のフリークラス転出宣言で実際には12人で戦われることになりました。ただしフリークラスへ転出しても、順位戦以外の対局は続けることはでき、それもあり今回のNHK杯対局が実現したのです。
ちなみにA級では、昨年度優勝して名人位に挑戦したものの敗退した稲葉陽と、特例としての三浦弘行を含め、合計11人で来年度の名人位挑戦権を争うことになりました。
NHK杯の場合、普通は事前に収録されているため調べたら結果は分っているはずでしたが、今回NHKとしては2回目の生中継となりました。
2016年10月に藤井聡太が史上一番若くしてプロ棋士になったことが、影響しているのでしょう。
こちらによれば、2008年3月の決勝戦・佐藤康光ー鈴木大介(優勝は佐藤)が生放送されたとのことで、その時の解説が今回の対局者森内俊之であることに因縁を感じました。生放送は9年ぶり2回目とのことです。
ご存じの通り、結果は
藤井聡太4段の勝ちで、これで44戦中39勝(勝率0.88)となっています。同時期(デビュー年)の羽生善治の勝率0.74を上回っていることを知っておくべきでしょうね。
先手森内は矢倉模様でしたが、後手の藤井は先手の飛先の歩を交換させましたが角道をあけたまま△73桂から角道を通して早仕掛けを狙いました。
中盤あたりの藤井の△88歩がかなりあとになって最後の森内王の詰みに参加したようで、みごとでした。
別にワイドショーのように騒ぐわけではありませんが・・・・・・
どうなるか分らないのに、藤井聡太はこれからどんどん強い棋士とあたるのでだめだと断言する人がいました。
しかし、デビュー当時の羽生善治もそれほど上位棋士とはあたっていない同等の条件で勝率0.74だったことを知らないで言うべきではないでしょうね。
尤も私には、藤井聡太を持ち上げるつもりが、まったくありません。
さてさて、皆様はどう思われますか。