様々な国連決議を平気でやぶり核実験・ミサイル発射実験を続け、実験が成功したか失敗したか分らない段階なのに、「核保有国と認定されれば、北朝鮮は非核路線を歩む」など誰が信じるというのでしょうね。どこかが狂っているようです!
先ほど国連安保理で、新しい制裁案を全会一致で可決した模様です。
石油輸出に上限=北朝鮮制裁決議を採択-米譲歩、中ロ容認・国連安保理:時事 2017/09/12-07:39
もちろんのことですが
北朝鮮は今回の国連制裁さえ無視し続けることでしょう。決議があってもなくても、どうでもいいことで、「陰でこそこそ制裁破りができる」という自信があるからでしょうか。
韓国をみるまでもなく、朝鮮半島・中国はペテン・だまし・パクリ・でっち上げ・ワイロ・偽造の面で飛躍的に進歩していますね。
今回の国連制裁内容の主なところは次のようです。
- 北朝鮮への原油の輸入量は、過去の1年間を上限とする。←効果ありやなしや
- 北朝鮮への超軽質原油と天然ガス液の輸入を、全面禁止。←一定の効果あり
- 北朝鮮からの、繊維製品輸出は全面禁止。←一定の効果あり
- 北朝鮮からの労働者は、委員会への報告を条件とし「その国での雇用期限」まで認めるが、それ以降禁止。←1~2年以上さきで効果あり
- 北朝鮮船が決議違反の物資を運んでいるという情報がある場合、該当国の同意を得た上での臨検を加盟国に要請←「同意の上」が怪しい。拒否なら「決議違反物資を運搬中」を見逃すことになるが、追跡の上、受け入れ側で荷下ろし拒否可能。
見送られたのは(次の制裁に取っておくか)次のようなものです。
- 金正恩の渡航禁止。これは金正恩の亡命さえ禁じることになり、ロシアが認めないでしょう。
- 金正恩の資産凍結。これは名義の問題もあるでしょうが、残しておくことになったらしい。
- 石油の全面輸入禁止。これも最後に残しておきたいことでしょうか。
先の2017年8月の国連決議で決まったこと
- 北朝鮮からの鉱物資源(石炭など)輸出全面禁止。←陸上国境がある中国が怪しい
- 北朝鮮からの海産物などの輸出全面禁止。←陸上国境がある中国が怪しい
今回の国連決議について
アメリカが望むような厳しすぎる制裁案だと、中国・ロシアが拒否権を行使するであろうことから、アメリカとしても中国・ロシアが反対できないような法案にして通過させる狙いがあります。
北朝鮮からすれば
どんなに強硬な発言をしようとも、ロシアが、すくなくとも中国が、拒否権を行使するだろうから、国連が制裁できるはずがないと見ているようです。
そういったことを理解しているアメリカですから
最初に中国・ロシアの反対を見越して強硬な法案を提示して緊急度を示し、次に中国・ロシアが反対しきれない制裁案に持込み賛成させる、という手法を用いるしかありません。
北朝鮮が「挑発的」な暴言を吐き、流動的な東アジア情勢です。
保守政権を倒して成立した「あの左翼政権」文(ムン・ジェイン)でしたが、大統領に当選したら一番に北朝鮮へ行く、という公約さえ守れず、アメリカへ行きました。
北朝鮮がこれを見逃すはずはなく、文のその後の問いかけにも応えず、どんどんミサイル発射や6回目北朝鮮の核実験 (2017/09/03)をするなど、ますます反米色と共に反文政権の色も濃くなってまいりました。こうなると文政権もさすがに我慢ができないとみえ、反北朝鮮に転じつつありますが、これだけは例の「偽装に長けた韓族」ですので、何とも言えず、明日はどうなるか分らないといったところです。
現在の段階で、東アジア情勢をまとめておくのにも多少の意義はあろうかと思いました。
概略図
こんな程度の図でさえ、だいぶん悩んだものです。
北朝鮮からみて
▲ロシア
今まで蜜月を思わせた北朝鮮-中国の関係が悪化しつつあります。
2年前(2015/09/03)の中国軍事パレードへ、当時の韓国大統領朴槿恵が参加し、まるで蜜月を思わせた韓国と中国の関係でしたが、1年後のTHAADミサイル韓国配備問題で中国が韓国へ「証拠を残さないように巧みに」経済制裁を加え始め、新しい左翼文政権になっても変わらず、もう今では中国経済に依存しすぎていた韓国経済は極端に低迷し、韓国から中国へ進出しているロッテ百貨店やEマートさえ撤退がささやかれています。
朝鮮半島から見て、かつて(いつの頃かは別として)韓族の領土であった地域を今は中国が「吉林省(きつりんしょう)・黒竜江省(こくりゅうこうしょう)」として占領しているのであって、血の絆よりももっと大事なことを思い出すべきだと言わんばかりに、北朝鮮が中国から離れつつあります。
相対的に北朝鮮がロシアへ限りなく接近し始めることでしょう。
かつて中国へ限りなく接近して大失敗したことをコロリと忘れて!
しかし、ロケット技術をロシアから導入するのと引き替えに、朝鮮半島有事の場合の金正恩一家の亡命先をロシアに決めているように見え、これがあの強硬な反米威嚇につながっている、と私は見ています。
北朝鮮は、「アメリカが、ロシアが後ろにいる北朝鮮を攻撃できるはずがない」とにらんでいるのでした。
▲アメリカ
北朝鮮は、「今までうしろにには中国がついていた」と偉そうにしていましたが、中国との関係が悪化し、今度はうしろにロシアがついていると考え始めたようです。懲りない奴らですね(笑)。
韓族は、韓国・北朝鮮を問わず、瀬戸際外交という運命から逃れられないのです。
複眼的な思考ができず、一色に染まりどこかの国にぞっこん入れ込むのですが、その国との関係が悪化するとまた別の国へぞっこん入れ込み、どちらの場合にもバランスをとることを忘れてはいません。
近視眼的というか、視野狭窄症(しやきょうさくしょう)というべきでしょうか。
- 瀬戸際外交をするから、視野が狭くなる
- 視野が狭いから、瀬戸際外交に走る
まるでニワトリ・タマゴ論争のようで、どちらが正しいのか私にも分かりませんが、とにかく北朝鮮は昔から、アメリカとの直接取引をしたいようです。
独裁国は多国間協議には向いていないのは、あきらかで、これは独裁国家北朝鮮や中国やロシアにも言えることでしたが、最近のトランプになってからのアメリカもそうかも知れません。
アメリカはずっと、多国間協議にこだわり、中国やロシアをさしおいて北朝鮮と交渉することなどできませんが、その不可能なことを北朝鮮は昔から要求してきました。
ただし仮にトランプ大統領が1年以上続くと仮定すれば(そんなことあり得ませんが)、北米協定NAFTAを再交渉しようとしたり、米韓FTAを再交渉しようとしたりするのを見ていると、突然米朝会談に踏み切る可能性さえ出てきました。アメリカが中国・ロシアと交渉してもらちがあかないと判断したときです。
韓国からみて
▲北朝鮮
韓国に文大統領が誕生したのが2017年5月ですから、かれこれ4ヶ月なんですね。韓国の前大統領の朴槿恵保守政権をこれ以上ないほど口汚くののしってきた北朝鮮でしたから、今まで北朝鮮を敵視してきた保守政権に変わり新しい「親北」の左翼新政権ができたので、どう変わるか見守っていたように見えます。
しかし文は大統領に就任したら「最初に北朝鮮へ行く」と選挙前に述べていた(公約か)のに、実際には「最初にアメリカへ行った」ので、北朝鮮は徐々に文を口撃し始めました。文の問いかけに何も反応しなかったのはその手始めでした。
韓国の大統領文も徐々に北朝鮮を敵視し始め、北朝鮮の暴走に備えて米製THAADミサイルの韓国内配備を完了したと発表し、2017年12月(今から3ヶ月後)には金正恩斬首部隊を創設するとまで言い、もう徹底的な対立に至ったようです。文大統領が4ヶ月で「親北から反北」になったのも北朝鮮が作り出したとも言えますが、北朝鮮はあからさまに文を口撃し始めました。
ふわふわ豹変する文在寅(ムン・ジェイン)大統領にご注目を!
▲日本
韓国として、中国からは制裁されっぱなしやら、北朝鮮とは対立し始めるやら、アメリカのトランプからはめちゃくちゃなことを言われようやくTHAADミサイル配備を完了したようですが、そうすると残りは日本に接近することが考えられます。
しかしどんなに甘い言葉をかけてきても、それに乗ってはいけません。豹変する韓国人が、自分自身の姿を自分で理解できるようになるまでは、そこそこの付き合いに徹するべきでしょう。
スワップ協定はもちろん再開すべきではないし、修学旅行で韓国へ行くのも当面みあわせたほうがいいし、貿易関係も徐々に少なくしていくほうがいい、と思います。
こう思うのですが、さてさて、皆様はどう思われますか。