昨晩、サイゼリアで飯を連れと食っていたときのことだ。
連れ、料理の肉の塊が飲み込みきれなかったらしく、
変な顔で一所懸命、喉のあたりを動かしていたが、
やっぱり嚥下できなくて、
どうしたことか、その肉が、気管の入口を塞いでしまったようで、
笑っていた顔が、みるみるうちに青くなり、「助けて」と俺を小さな声で呼ぶ。
俺は、最初、冗談だと思って受け流していたが、
連れのどんどん険しくなっていく表情から、
マジにヤバイ状況なんだと気がついた。
しかし、何をどうしていいかわからず、おろおろおろおろ。
どうにかしないと連れが死んじゃうと焦りまくるばかり。
俺の目の前には、悲しそうな目をして助けを求めている連れ。
連れの目の前には、手出しの仕方もわからず焦りまくっている俺。
こんなんで死ぬなんてことがあるんだろうか。
サイゼリアで肉を喉に詰まらせて死ぬだなんて、
どんなマンガよりも、話が間抜けすぎる。
けど、これって現実なんだよな。
神様はいた。
店員に助けを求めるかどうか、迷っている数秒のうちに、
肉は連れの喉を通ったようで、
途端、連れに笑顔が戻り、「心配した?」という言葉。
安堵感とともに、何もできなかった自分自信にちょっと動揺しながら、
「馬鹿野郎」と一言。
残りの料理を片付けた。
4月から異動となった部署の歓送迎会。
しこたま呑んで、鱈腹、食った。